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倉石瑞稀と100のやりたいこと  作者: Masa(文章力あげたい)
夏休み編

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55/122

握手会をしよう!

 彼女たちのパホーマンスは最初、トラブル?がありながらも、無事に終わった。


 観客も拍手でそれを祝っていた。 それは、演者たちもである。


 私は、マイクでアナウンスしたーー


 「さて、皆さん。 次は握手会ですよ!」


 55、握手会をしよう


 それを聴いた、舞台の真ん中にいた演者が、私の方を睨みつけた。


 ーーそう。 このアイドル、握手会をしたことがないのだ。


 そこで、私はこの場を用意したのだった。


 観客たちはサプライズに大盛り上がり。


 ーーまさか、拒否なんてしませんよね?


 

 「アッカリンファンです!」

 「えっと。 どうも⋯⋯」

 「善子! 最高のライブだったぜ! さすが俺の彼女!」

 「竜也! こんな大勢の前でアピールなんて大胆! 大好き!」


 二人は、それぞれの並んでいるファンに応対していた。


 対して、仁王立ちの顰め面でファンの前に立つ榊原さん。


 いつものアイドルの姿ではなかったーー


 「榊原さん。 笑顔で。 ファンサービス!」

 「アンタね⋯⋯」


 まずい! 彼女の小言が始める前に彼女にファンを近づける。


 「⋯⋯あの。 ゆいゆいのファンです⋯⋯」


 弱々しく声をかけたのは、小さな子供。 すると榊原さんは、彼女と同じ高さまで屈み、握手をするのであったーー


 「ありがとう! ⋯⋯わあい、お母さん! お父さん! ゆいゆいから握手してもらったよ!」


 嬉しいそうに、両親の元に帰る少女を、どこか寂しそうな目で見つめていたーー


 


 「えっと。 榊原さん、すみませんでした?」

 「⋯⋯⋯⋯」


 公園のベンチで、榊原さんと二人きりで向き合う。 彼女はどこか呆れた表情で私を見ていた。


 「ゆいゆい」

 「え?」

 「ゆいゆいって呼びなさいよ⋯⋯アンタ、あの時呼んでたでしょ⋯⋯」

 「ゆいゆい、すみませんでした!」

 「⋯⋯なにを謝っているのかしら」


 私はゆいゆいの顔を見た。 彼女はどこか寂しそうに微笑む。


 「お疲れ様。 アンタの仕事は終わりよ。 せいぜい残りの夏休みを過ごすといいわ⋯⋯」

 

 そう言うと、ゆいゆいは立ち上がり、公園から出て行った。


 私はーー



 「⋯⋯えっと。 アンタ? なによ! ⋯⋯もう用事は済んだでしょ。 私に構わないでよ⋯⋯」

 「嫌です! もう一晩泊まります! そして一緒に女子トークしましょう。 それだけでいいですから」


 私は、今の彼女を放っておくことが出来なかった。 その時、チャイムが鳴る。


 「⋯⋯もう、なんなのよ! ⋯⋯はいどなた?」

 「こんにちは。 黒田です」


 黒田さんだ。 なぜ彼女が来たかと言うと、私が呼んだからだ。 新田さんはリア充なので呼んでない。 今ごろ立川竜也と青春をしているんじゃないかな?


 「アンタ! なにを考えているのよ!」

 「あれですね。 二人が仲良くなるように、私が間を取り持ってですね⋯⋯」

 「結衣! ごめんなさい。 私、貴方のこと、なにもわかってなかった⋯⋯なのに知ったフリをして、通訳気取りだったわ⋯⋯」

 「うんうん、そうだったね! よし、みんなではっちゃけよう!」

 「⋯⋯アンタは何様のつもりなの? ハァ。 来なさい! アンタたちに私の取り扱い説明を学んでもらうわ」

 「⋯⋯えっと、突然お腹が痛くなってきちゃった。 帰りますね。 あとは黒田さんとゆいゆいの二人きりで⋯⋯」

 「大丈夫。 トイレの中にいても聞こえるぐらい大声で説明してあげるから⋯⋯そうね、6時間講習でいかがかしら?」

 

 そう言うと、ゆいゆいは私を満面の笑みで、鷲掴みにして玄関のドアを閉める。


 『なるほど。 これが女子トーク。 不思議ですね』

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