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倉石瑞稀と100のやりたいこと  作者: Masa(文章力あげたい)
夏休み編

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54/122

コンサート開催中

 55、コンサートの前座を務める


 ヨシ! みんな私の歌にメロメロだね!


 私は、歌いながら、観客の様子を確かめる。 


 この歌は、私がとある歌手にハマった、思い出の曲。 ずっと毎日歌っていたから、親に私の歌だと勘違いされるほど。


 さあ! いよいよサビだよ! 盛り上げて行こうーー


 「⋯⋯お母さん。 お父さん⋯⋯」


 あれ? なんか変な声が聞こえる。 榊原さんの声に似てるけどーー


 「⋯⋯私を置いていかないで⋯⋯」


 観客の反応を見ても、変化なし。 気のせいみたいだね!


 私は、気持ちよく歌い上げた。  観客は拍手喝采だ。


 ミッションコンプリート! 急いで退場!


 「⋯⋯⋯⋯⋯」

 

 あ! ステージにギリギリ見えない位置で、榊原さんが待っててくれた! 心配して様子を見に来てくれたんだね! 私は、榊原さんの優しさに感謝する。


 「榊原さん、いやーーゆいゆい。 本番期待してますね!」


 私は、にこやかにその場を後にするーー


 そして、司会席で紹介を始める。


 「さあ! お待たせいたしました! 本日のメインが登場です! 皆様、拍手でお願いします!」

 

 観客の盛り上がりは最高潮。 これで、ゆいゆいに文句は言われないね!


 ライトが三人を照らした。


 黒田さんと新田さんが踊り出す。 


 あれ? ゆいゆいが俯いたまま動かないーー どうして?


 まさかの事態に、観客が騒然となる。 ステージの二人が、ゆいゆいに話しかけているーー


 私も慌てて、ステージへ向かった。


 「ゆいっち! どうしたの?」

 「結衣⋯⋯」

 「⋯⋯⋯⋯」

 

 私がステージに到着しても、状況が変わっていない様だった。 私は榊原さんに駆け寄る。


 「⋯⋯どうしたんですか? ここにいる観客は、貴方のパフォーマンスを待っていますよ?」

 「⋯⋯うるさい⋯⋯」

 「え? ⋯⋯すみません。 もう一度お願いします⋯⋯」

 「アンタがうるさいって言ってるのよ!」


 会場に榊原さんの怒号が響くーー


 「⋯⋯アンタが悪いの。 あんな歌を歌うから⋯⋯ お陰で私、歌えないじゃない⋯⋯当てつけなんでしょ? よりにもよってあの歌を歌うなんて⋯⋯はぁ。 ⋯⋯もうどうでもいい。 今回もアンタに見せ場を奪われたわ⋯⋯」

 「⋯⋯奪われたって。 むしろ面白いって、言ってくれたじゃないですか! ⋯⋯だから今回も、榊原さんに喜んで貰えるように頑張ったのに⋯⋯」


 ーーそう、私は榊原さんが言っていた言葉ーー出番を奪われて嬉しいを実行したのだ。 しかし、どうやらこの雰囲気は嬉しいとは、真逆のようだ。


 「アンタ⋯⋯あんなのでまかせよ! ⋯⋯もしかして、アンタわざわざそのために、こんなことをしたの?」

 「あ、はい。 そうですが?」

 

 私がそう答えると、榊原さんが俯いて笑い出す。


 「⋯⋯ふふ。 なら、撤回しないとね! アンタは臆病者なんかじゃない! そして私はこのコンサートの主役! アンタはタダの前座よ! 下がりなさい!」


 そう言うと、榊原さんは私を舞台から押し除けた。 


 そして歌い始めるーー


 私たちの様子を見ていた二人は、位置に戻りダンスを始める。


 観客は混乱したが、榊原さんの歌唱に引き込まれて、さっきのはパホーマンスだと勘違いしたようだーー


 みんなが盛り上がっている。


 その中で私は一人、頭にハテナマークを浮かべていたーー

 


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