表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
倉石瑞稀と100のやりたいこと  作者: Masa(文章力あげたい)


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

24/27

生徒会の活動を捏造しよう!

 放課後、私は生徒会室の椅子に座り、机に肘をつけ、祈るように待っていた。 怪訝そうな顔をした役員が揃ったのを確認した私は、声を出した。


 「⋯⋯今日集まってもらったのは他でもない⋯⋯」

 「瑞稀? 役員ですもの。 放課後だから集まるのは当然ですわ?」

 

 ーーまったく。 ミウミウ、君はわかってないーー 


 私は心の中で、彼女を見下した。


 「すごく馬鹿にされた気がしますわ!」

 「⋯⋯今度、一学期の終業式がある。 そこで!」


 私は立ち上がり、黒板に力強く文字を書く。


 44、生徒会をアピールしよう


 「はぁ。 それで? なにをする気ですの?」

 「私達の活動を全校生徒に報告するです!」


 決まった! 私は自身満々に胸を張る。


 (生徒会長さん? 活動と言われても。 生徒会が発足してからの私達、歓迎会しか仕事してないよ)

 「左様。 無からは何も創生できぬ」

 「そうですわ! どうにもなりませんわ!」


 生徒会のメンバーから、飛び出すクレーム。 


 ーーしかし、私は笑みを浮かべる。


 「⋯⋯その面、何か秘策があるようだな、倉石」

 「はい! ズバリ⋯⋯なければ、作ればいいのです!」

 

 私の渾身の発言が決まった。 メンバーの反応は?


 「創造か⋯⋯しかし、偽装は破られるぞ。 我が発足してからの日は浅い。 ⋯⋯

その事実は覆ることはないぞ」

 「大丈夫です。 私には秘策があります」

 「気はたしかですの? 瑞稀」

 「私は本気だよ!」

 (私は賛成かな。 どんな映像が出来るか楽しみ!)

 「俺も賛成だ。 俺達は何をすればいい?」


 ーーみんなが、私を見てくれている。 嬉しいよ、ありがとう。

 

 私は、役員に向かって指示をするのであった。


 

 「瑞稀。 これはなんのシーンですの?」

 「ミウミウ。 私のことは監督と呼びなさい」

 「⋯⋯監督。 このシーンは?」

 「これは、挨拶運動のシーンだよ! 生徒会と言えば、校門で挨拶が基本でしょ。 だから、こうしてスピーカーを持って挨拶を⋯⋯」

 「⋯⋯朝に撮ればいいのだわ」

 「え、無理。 ゲー⋯⋯勉強で忙しいから」


 私は、こちらをガン見するミウミウから視線を逸らした。



 『こんにちは。 私はミウミウ。 生徒会をよろしくね!』

 (カット)

 「どうですか? 上手くアテレコ出来ていますか?」

 「おお、いい感じだぜ!」

 (ミウミウの動きに合わせて上手く出来てるよ)

 

 ーーよかった! 私は安心して微笑む。


 「⋯⋯あの、この映像は歓迎会の時の映像ですわね」

 「そうだよミウミウ。 あの時の演技上手かったよ〜」

 「瑞⋯監督! 何故、私のアテレコじゃないのかしら? 中の人は私ですのよ! 当然、私の方が上手いですわ!」


 ミウミウが私に詰め寄って来る。 彼女は相当な負けず嫌いだね。 体育大会の時もそうだったけどーー


 

 「業! 吾輩のポーズは完璧だろう!」

 「はい! 映像いただきました!」

 「こっちも持って来たぜ!」

 (私も持って来たよ!)


 二人が持って来たのは、自分が映っている画像である。


 ファンからコピーをして、持って来て欲しいとお願いしたのだ。


 「ありがとう! 完璧だよ!」

 「異議ありですわ!」


 ミウミウが、声を上げる。 なにが問題なのだろうか?


 「⋯⋯この画像。 全部冬服ですわ! 生徒会が発足した時は既に夏服ですわよ! これじゃ、明らかに捏造してるとバレますわよ!」

 「⋯⋯なんだ、そんなことか。 大丈夫問題ないよ!」


 ミウミウが訝しげに私を見つめる中、家に帰るのであった。

 

 

 「よし! これで完成っと」

 「⋯⋯瑞稀? まだ起きているの?」

 「お母さん。 ごめん。 すぐ寝るよ!」

 「⋯⋯そう。 夜更かしは程々にね」

 「うん。 おやすみ」


 私は、布団に潜り込み眠りに着く。 達成感と少しの疲労を感じた私はすぐに夢の中へ向かうのだった。


 

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ