表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
倉石瑞稀と100のやりたいこと  作者: Masa(文章力あげたい)


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

11/27

生徒会長演説後半

 「⋯⋯No.3 二年  田中幸子 ⋯⋯お休みでしょうか⋯⋯」

 「何処を見ている! 我は此処だ!」


 そう言うと、登壇場に黒いマントを羽織る女性が立っていました。


 「我が名は、闇の悪役令嬢女王・ワルザベスであるぞ! 壊! 我が生徒会長に任命された暁には、其方達に我が神・エターナルパーフェクト様を崇める権利を授けよう! 皆の衆、跪け! この私を誰だと思っておられる! お代官越後屋のお通りだい! はっはは!」


 21、田中幸子に会う


 彼女は世界のあらゆる種目をこなして来たプレイヤーである。


 毎回、登場する時の中ニ病セリフが彼女の特徴だ。


 「わあ! 今日も決まってるね!」

 「本当だよ。 ⋯⋯やばい。 彼女に勝てるかな?」

 「大丈夫だよ! 瑞稀ちゃんは自分を信じて!」

 「ありがとう! ことね!」

 「ブブ!」 (なんですのあれ? 訳がわかりませんわ!)

 

 そして、田中が続きの会話をしようとした時ーー


 「田中! お前理科室のカーテンパクっただろ!」

 「あ、バレた! ⋯⋯いや~、威厳が欲しかったからつい⋯⋯ すみませんでした! ⋯⋯でも印象はバッチリだよね? よろしくね、みんな!」

 

 連行される形で登壇場から、去って行く田中幸子だった。


 ーーあれ? 今の先生誰?


 「瑞稀ちゃん? どうしたの?」

 「⋯⋯うん、なんでもないよ」

 

 気のせいかな? ーー彼女が、私の方を見て微笑んでいたのは。


 「No.4. 二年 柳田健太」

 「やれやれ⋯⋯待たせな! 真打登場だぜ!」


 22、柳田健太に会う


 ーーついに私の最大のライバルの登場だ。 

 

 私は彼に勝つことが出来るのだろうか?


 『キャ~、柳田様!』

 『柳田さん、お疲れ様です!』

 「オイオイ、お前ら! ガッツクなよ⋯⋯いつも声援ありがとうな!」

 『柳田! 柳田!』


 彼の発言に絶叫する、一部の生徒たちーー


 「ブブ」 (なんですのあの人たち⋯⋯怖いですわ)


 ーーミウミウは本当に箱入り娘、なんだね。 


 まあ、転校だから仕方ないけど。


 「みんな、お待たせ! 俺! 柳田健太が来たからには、問題ない! 最高の学校生活にしようぜ!」

 『柳田! 柳田!』

 「みんな、ありがとう! ⋯⋯うお! イタタ」

 『柳田様! すぐに保健室へ行きましょう!』

 「いや、大丈夫だ⋯⋯うん? お前たち! 本当にこのまま保健室に行くのか? ⋯⋯まあ、悪い気がしないな、一丁先生に診察してもらいますか」


 ーーまただ、私の方を見て、去っていった?


 「⋯⋯健太。 あれ、嘘だよ瑞稀ちゃん」

 「うん、わかってる」


 何故かわからないけど、柳田健太は私に勝ちを譲ってくれるらしい。


 私は、彼の考えを理解出来ないが、私がすることはただ一つだけ!


 23、生徒会長になる!


  「次が最後です、エントリーNo.5 一年 倉石 瑞稀」

 「はい」

 

 その声で登壇するのは、一人ではなかった。 二人とぬいぐるみ姿の一体? が登壇した。


 「こんにちは、みなさん。 私は応援者の川端ことねです。 本日は、倉石瑞稀さんの応援演説をさせていただきます」


 登壇者の名前を聞いた、一部の生徒は驚愕した。 川端ことねの登場に。 川端家と言えば、代々この土地を守護する家であり、この学校の創立に関わっている、大物だ

 

 「倉石瑞稀は、信念を持っております! 私は、その信念に共感を示し、彼女の応援をする所存でございますので、みなさまの大切な一票の用紙に、どうか! 倉石瑞稀と、記入していただきますよう! 重ねてお願いします」

 「川端ことねさんからの、推薦をいただきました。 倉石瑞稀でございます。 私が掲げるのは、生徒個人の自由です! 私が生徒会長になりましたら、選択の自由! 個々の好奇心を尊重した、学校作りに取り組んでいきたいと思う次第でございます」

 「ブ、ブ、グブ」 (みなさん! 騙されてはいけませんわ!)

 

 ーーもう、ミウミウったらかわいいく鳴いちゃって!


 「はい! こちら、イメージマスコットのミウミウも、応援しています! ⋯⋯短い時間でしたがありがとうございます。 若輩者ながら、自分の心差しを貫く意識を見せて参ります」

 「グブ、グブ、グブ」 (この学校終わりですわ!)


 生徒たちは感動のあまり、スタンディングオベーションで称えた。 一体化とはまさにこのことでした。


 「やったよ! 瑞稀ちゃん! 私たち最高!」

 「ありがとう! ことね!」

 「ブグ」 (ハア、お腹が空きましたわね)


 こうして、倉石瑞稀が生徒会会長に任命されたのであった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ