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誰か私に……

誰か私にループを止める方法を教えてください

作者: 国先 昂
掲載日:2025/08/27



「……いよいよ明日ね」


 鏡に映る自分の姿を見て最終チェックをする。

 

 私の名前はキャスリン=ノアルド。辺境伯家の長女で父譲りの黒髪と母譲りのグリーンの瞳が特徴のデビュタントを控えた16歳の女の子である。

 

 性格は破綻しているが、顔だけは良い父譲りの顔をしているので、見た目にはそこそこ自信がある。


 といっても着飾った私の婚約者は恐ろしく美しいことが予想されるので、入念に準備しておかないと彼の隣に立つ勇気が出ない。


 そう。私にはデビュタント前に既に婚約者がいた。


 私が一人っ子のため、優秀な男性が辺境伯家を継ぐ婚約者としてあてがわれたのだ。


 その婚約者こそ、何と第四王子であるエリオット20歳である。王子という名にふさわしく、輝くような黄金の髪と、吸い込まれそうな澄んだ青い瞳。騎士団にも所属していたため程よく引き締まったセクシーな体つきをしている。性格も穏やかで人当たりも良いため4年前に私と婚約するまではお婿さん候補ナンバーワンとして熱い視線を集めに集めまくっていた人物である。


 政務能力の高さも評判となっており、辺境伯家に王家から打診が来た際、めったに母以外の人と関わらない父が珍しく「アイツならまだましか」と受け入れて成立した縁談だった。


 辺境伯家の政務を手伝わせるために、父が婚約と同時に我が家に呼び寄せ既に家で同居もしている。


 ちなみに私とは部屋は別室である。といっても隣同士で鍵のかからない内ドアも部屋の中についているため、必要があればいつでも会えるようになっていた。


 誠実で優しくて、暇さえあれば私の好きな物を持って部屋を訪ねて来てくれたり、私の行きたい場所にデートに誘ってくれたりと本当に私のことを大切してくれている彼を好きになるのもすぐのことだった。


 ただ、4歳差の壁がなかなか高く、まだまだ子供扱いをされてなかなか恋人同士の色っぽい話にならない。


 私だって16歳。


 そういうことだって気になるお年頃である。友達からは婚約者とキスしたなんて話もちらほら聞くから余計である。


 だから、デビュタントは良いチャンスだと思っているのだ。いつもよりも大人っぽい私をエリオットに見せて、手をつなぐ以上の関係に是非発展させたい。


 今回は少し大人っぽく背中が大きく開いているドレスを選んでみた。まだエリオットには見せていない。当日までのお楽しみにしているので反応が楽しみである。


 トン トン トン 


「キャサリンまだ起きてる?」


 エリオットが続き部屋のドアを叩く。


「……ちょっと待って」


 私は急いでドレスを脱ぎ、夜着に着替えた。


「どうぞ」

 

 エリオットがドアを開けて部屋に入ってきた。お風呂上がりらしく、少し頬が赤い。いつも以上に色気がダダ漏れである。


「まだ、起きてたの?そろそろ寝ないと」

「……だって、楽しみですもの」

「でも、早く寝ないと明日のデビュタントひどい顔色で出ることになるよ」

「眠れないの……」

「じゃあ眠るまで手を繋いだげるから、早く布団にお入り」

 子供扱いされているようで、少し私はむくれつつも布団に入る。


「……いつも子供扱いして……」

「明日からは大人の仲間入りだよ」

 そう言って私の額にキスを落とす。


 それだけのことで顔が真っ赤に染まる。私は布団を頭まで被ると小さな声で呟いた。

「……おやすみなさい」

「おやすみ」

 

 エリオットのほんのり温かい体温を右手に感じながら、私はそのまま深い眠りについた。


 だが、その時は何の前ぶれもなくやって来た。


 深夜胸が一瞬強く痛む。

 

「あっ……」


 そう思った次の瞬間私の意識は闇に消えた。



 トン トン トン 


「お嬢様。夕食のご準備ができました」


 ガチャ


 ドアが開く音とともに私付きのメイドが入ってくる。

 

 私は布団からガバッと体を起こした。

 

「……生きてる」


 昨日の深夜確か胸が痛んで、そのまま意識を失った気がしたが気のせいらしい。ほっと胸を撫で下ろす。


「生きてるって大丈夫ですか?少し寝すぎて寝ぼけてらっしゃるんじゃ……」


 メイドにしては私に気安いように感じるが、アンナはエリオットとともに城からやってきたメイドで、私と年も近いためメイドというより何でも話せる親友のような関係性である。 


「もう、大丈夫よ。それより私どれくらい寝てたの?」


「今もう夕方の6時くらいです。皆様をお待たせしてはいけないので急いで支度しましょう」


 6時!?かなり長いこと寝てたのね……。やっぱり体調が悪かったのかしら……。


「分かったわ。ドレスは着た方が良いかしら……」


 デビュタントまでもう時間がないから、着ていく方が時間短縮になるけれど。

 

「万が一汚してはいけないので、普通のイブニングドレスにしておきましょう」


 黄色のドレスに着替えるとダイニングルームに急いだ。


 ダイニングルームには父と母、エリオットが既に席に座っている。

「遅くなりました」 

「……早く座れ」

 父が呟く。


「大丈夫かい?よく寝てたようだけど……」

 エリオットが椅子を引いてくれ、心配そうに尋ねてくる。いつもなら母も心配して言葉をかけてくれるが今日は無言である。心なしか顔色も悪い。


 あれ……気のせい?この状況昨日と同じじゃない?


「お母様大丈夫ですか?」


 私が心配して母に尋ねたあと、そのまま昨日は父とともにお姫様抱っこで部屋に戻られたはずだ。


「ごめんなさい……少し気分が悪くて。ちょっと部屋に戻って休むわね」

 ガタッと父が立ち上がると、母を横抱きにし、そのまま無言でダイニングルームを出て行った。


 確かこのあと、エリオット様が「大丈夫かな……」と呟いたはず。


「大丈夫かな……」


 やっぱり!!これって昨日の夕食と同じ!!


「ねぇ、エリオット。今日がデビュタントよね?」

「……何を言っているんだい。デビュタントは明日だよ。楽しみなのは分かるけれど、あと1日我慢するんだ」


 嘘。私昨日に戻ってる?

 

 いや、もしかして夢でも見てたのかしら……何だか私も怖くなり、食欲が一気に失せた。


「キャスリンも顔色が悪いよ。今日は早く寝た方が良い」

 エリオットが立ち上がり、私を横抱きに抱える。


「歩けるわ」

「体調の悪い時は無理したらダメだよ」


 昨日は普通にエリオットと2人で夕食を食べて、その後ドレスを試着して……という流れだったけど、そこは違っている。私が変化したから?それともやっぱり昨日が夢の出来事?


 混乱した頭を抱えたまま、私はエリオットにベッドにそっと下ろされた。


「目をつむって。近くにいるから、しんどかったら声をかけて」


 そう言って私の瞼に手で覆う。確かにいろいろ考え込んで疲れていた私はそのままゆっくりと眠りについた。


 だが、その時はやっぱり何の前ぶれもなくやって来た。


 深夜胸が一瞬強く痛む。

 

「あっ……」


 そう思った次の瞬間私の意識は闇に消えた。



 トン トン トン 


「お嬢様。夕食のご準備ができました」


 ガチャ


 ドアが開く音とともに私付きのメイドが入ってくる。

 

 私は布団からガバッと体を起こした。

 

「……戻ってる」


 そう。やっぱり私は昨日に戻ってる。

 念の為アンナにも確認する。


「アンナ、デビュタントは明日よね?」


「そうですよ。もう、お嬢様何度聞くんですか。楽しみなのは分かってますから、今日すべきことを早く終わらせましょう」


 これはつまりどういうこと?


 私は何らかの原因で1日前に戻っている。恐らく深夜の胸の痛みがトリガーらしいけど……


「……アンナ、ちょっと気分か悪いから今日はこのまま休むわ。父様たちに上手に伝えておいてくれる?」


「大丈夫ですか?……そういえば顔色が悪いような……念の為お医者様にも診ていただきましょうか」


 お医者様。胸の痛みの原因が病気かどうか分かるわね。

 

「念の為お願いできる?」


「かしこまりました。すぐ手配いたします」

 アンナはそう言い残すと急いで医者の手配に行った。数分の後、エリオットが部屋へ駆け込んてくる。


「キャスリン、大丈夫かい?」

 エリオットの方が顔色が悪い。

 

「風邪気味で大したことないんだけど念の為お医者様に診ていただこうと思って」

「それは心配だ」

 心配そうな顔でギュッと私の手を握ってくる。


「……少し一人にしてくれる……?」

 私は心を鬼にしてエリオットに告げる。

 

「……分かった。隣にいるから何かあったらすぐ呼ぶんだよ」

 いつもにはない私の言葉にエリオットは少しためらうが、そのまま立ち上がると内ドアから隣の部屋へと移った。


 確かに昨日に戻ってるけど、状況は全然違う。つまり私の行動や言動次第で変化するってことね。


 そもそも何で私は死に戻ってるのかしら。


 母から借りて読んでいる恋愛小説のブームは死に戻りだ。辛い目にあっているヒロインは最愛の彼の手で殺されてしまう。だけど、死に戻って人生をやり直し、最愛の彼がヒロインのために自らも命を捧げて運命を変えようとしてくれたことを知るのだ。新たな世界で2人は結ばれる……。


 いや、ちょっと待って。最近読んだ本は確か……


 ヒーローを親の権力で無理やり自分の物にした悪女は、やりたい放題。見かねたヒーローの忠告も全く聞かない。そんな横暴な悪女を許してはおけぬと立ち上がるのがヒーローの幼馴染の彼女。彼女は自分の命と悪女の命を使い、運命をやり直し、やり直した世界でヒーローと結ばれる……。


 一体私の場合はどっちだろう。


 トン トン トン 


「お嬢様。お医者様がいらっしゃいました」


 ガチャ


 アンナとともにお医者様が入ってくる。胸が痛むという症状も伝え診ていただくが、心臓の音も肺の音も正常で特に異常は見つからなかった。


 お医者様にお礼を伝え、そのままアンナに見送りに行っていただく。


 病死ではないとしたら、やっぱり死因は何だろう。短剣で刺された記憶もないし、遅効性の毒?その割には胃のムカつきはなかったけれど……あと可能性としてあるのは魔術か呪いかしら……。


 いろいろ考え込むと時間はいつの間にか深夜になっていた。


 胸が一瞬強く痛む。

 

「うそ……」


 もうそんな時間になってたの……そう思った次の瞬間私の意識は闇に消えた。



 トン トン トン 


「お嬢様。夕食のご準備ができました」


 ガチャ


 ドアが開く音とともに私付きのメイドが入ってくる。

 

 私は布団からガバッと体を起こした。

 

「……やっぱり」


 どうやら私は謎の死に戻りを繰り返している。

 今わかっていることは、病死ではないこと。

 以上。


 なんにも分かっていないのとほぼ変わらない。


 いや、ちょっと待って。死因は分からなくとも原因を突き止めたら良いんじゃない?


 何で死に戻ってるか……。理由が必ずあるはず。

 

 確か、アンナはエリオットの乳兄弟。もしかしたら私が知らないだけで実はエリオットのことが……。


「アンナ、エリオットのことどう思ってる?」


「いきなり何ですか?エリオット様のことは別に何とも思ってませんけど」

 アンナは怪訝な顔をして答えた。


「いや、アンナとエリオットって乳兄弟でしょ?私が知らないだけで実は2人は想いあってるとか……」


「無いです。というか生理的に無理です。私の好みじゃありませんし、お嬢様への態度を見てたら……あの執着心の強さ辺境伯並なのに気付いてないんですか?」

 

 アンナは表情を無にして答える。


「いや、私も嫌われてるとは思ってないけど、もしかしたらと思って……」


「いや、絶対ありえません。しかもお嬢様、絶対にエリオット様にそれを伝えないでくださいね。……とばっちりで私が、殺られます」


 最後は小声で聞き取れなかったけれど、アンナは違うらしい。


「馬鹿な話をしてないで、夕食の準備をなさってください」 

「……今日は部屋でいただくわ」


 原因を考えないと……。


「かしこまりました……何があったか分かりませんが、一番はエリオット様に聞いてみることだと思いますよ」


 そう言い残すとアンナは部屋を出て行った。


 私はため息をついた。


 正直アンナ以外に話せる友達がいない。

 

 社交嫌いの父の影響で、ほとんど家に引きこもっているせいか、同年代との関わりが皆無である。学園にも行きたかったのだが、エリオットが自身の優秀な家庭教師を紹介してくれ、学園で勉強する意味がなくなってしまった。ほしい物があっても声に出せばその日のうちにエリオットが買って来てくれるため外出もめったにしない。


 これが小説で読んだ詰んでるって状態?

 

 何をどうすれば良いのか全然分からなくて、何だか涙がこぼれてきた。


 トン トン トン 


「キャスリン。入るよ」


 ガチャ


 夕食を持ったエリオットが入ってくる。泣いている私を見て、慌てて夕食をテーブルに置くと、私の涙を指でぬぐった。


「……アンナから聞いたよ。誰かに何か言われたのかい?……もしそうならそいつにお仕置きが必要だな」


 心配してかエリオットにしては声が小さく、最後の方は聞き取れなかった。


 私はゆっくり首を振った。


 エリオットはそのまま私を抱きしめると、優しい声で語りかける。


「キャスリン。俺が愛してるのは君だけだよ。何か不安にさせるようなことがあるなら正直に教えてほしい」


 その言葉にますます涙が溢れてくる。


「……私もエリオットが大好きですし、明日のデビュタント楽しみにしていたのに……」


 なのになぜかループしていて、デビュタントにたどり着かない。大人っぽい格好をしてエリオットの驚く顔も見たかったのに。


「じゃあ、どうしたんだい?」


 私は素直に今までのことをエリオットに伝えた。

 

「……なるほど、それでいろいろ原因を考えていたんだね」


 私はこくりと頷く。


「……今の可愛い君と毎日過ごせるのも良いけど、俺も大人のキャスリンを見てみたいしな……ずっとこのままはやはりまずいか……」


 エリオットは少し考え込むと、私に告げた。


「……恐らく辺境伯が関係しているんじゃないか?あの人ああ見えて国一番の黒魔法の使い手だし、昔隣国を一瞬で滅ぼしたことから魔王と呼ばれてるしね」 


「父様が?」

 

 私のことは塵ほどの興味もない父様が?

 99%は母様のことしか考えていなくて、残り1%が私のことかも怪しいあの、私に無関心の父様が?


「ああ、多分ね。君じゃなくて、辺境伯夫人が関係してるんじゃないかな」


 それならあり得る。母様のためならあの人は何でもするし、私の命など天秤にもかけないだろう。


「……聞きに行く」


 それなら父を止めに行かねば。


「一緒に行こう。辺境伯夫人が体調を崩して、部屋に送っていった後だから恐らく今は夫人の部屋にいるはずだよ」


 父が母といるなら、それが一番良いタイミングかも。体調の悪い母には悪いけど、父の良心は母だからきっと止めてくれるはず。


 私とエリオットは母の部屋に急いだ。


 トン トン トン 


「お母様、入ります」


 ガチャ


 返事を聞く前に私は強引に部屋に入った。


「……礼儀知らずのヤツだな」


 母はどうやら寝ているようだ。

 ベッドに座って母に寄り添っていた、父が睨んでくる。 


「ごめんなさい。でも、父様にどうしても聞きたいことがあって……」

「私は忙しい。手短に話せ」

 

「私……死に戻ってるようなんですけれど、父様が原因ですか?」

 父相手に変化球は聞かない。私は思いきって聞いてみる。


「そうだ。話が終わったのなら出て行け」


 ど直球のストレートな返事が返ってきた。腹立たしいことに父は全く表情を変えない。


 いやいやいや。やっぱり犯人はあなたでしたか。

 そうだの一言で終わらせないでください。


「私、デビュタントを楽しみにしてるんです」


「それで?」


「だから、このループをといてください」


 もういい加減どうにかしてほしい。


「無理だな」

 即答である。

 

「なんでですか?一瞬とはいえ、何回も胸が痛んで死ぬのも結構辛いんですよ。それに私はデビュタントに出たいんです!!」


 私は声を荒げて父に食ってかかる。私の一生がかかっているのに引き下がれない。


「痛みは一瞬で感じる暇もないはずだが。それにおまえのデビュタントなど知ったことではない。時を戻すには私だけの魔力では足りないから仕方がないだろう」

 

 本当にこの人は私の父親だろうか。

 

 いや、まぁ、そういう人だとは分かっていたけれど、全く話が通じない。


「そもそもなんで時を戻す必要があるんですか」


 そこが解決の糸口になるかも……。


「それは……」


「レイモンド、あなたキャスリンになんてことを……」


 どうやら話を聞いていたらしい母が入ってくる。


「私自身体調が最近優れないのもあって、あなたとの関係に悩んでいたの……だって、万が一私が亡くなった後のあなたのことを考えると、少しずつ離れる練習をしたほうが良いかもって……」 


「なんだそんなことを心配してたのか。大丈夫だよ、君には癒やしの魔法をかけているから病気や怪我にはかからない」


「でも最近めまいと気持ち悪さがなくならないわ」


「それは妊娠してるからな」


 ……妊娠。

 いやいやいや。聞いていません。

 私、この年で姉になるの?


 でも……少し楽しみかも。


「君がキャスリンが大人になって離れていくのが辛いと言っていたからな。避妊魔法を最近かけていなかったんだ」


 いろいろびっくりする言葉が父から発せられる。母を見ると頭を抱えていた。


「……それなら、なおさらダメね。子どもたちを大切にできないような人と一緒にはいられないわ。お腹の子は私一人で育てます。離婚してください」


「……夫人、それはまずいのでは……恐らく辺境伯のトリガーはその言葉なのでは。私も可愛い今のキャスリンと毎回やり取りできるのは幸せですが、そろそろ大人のキャスリンにも会いたいのですが……」


 エリオットが口を挟む。父を見ると俯いていて、表情が見えない。


「……今回も失敗か……どうすれば……ま、次に考えるか」


 そう言った瞬間、胸が一瞬強く痛み、私の意識は闇に消えた。


 

 トン トン トン 


「お嬢様。夕食のご準備ができました」


 ガチャ


 ドアが開く音とともに私付きのメイドが入ってくる。

 

 私は布団からガバッと体を起こした。

 

「…………」


 そして頭を抱える。


 死に戻りの原因も死因も分かった。

 

 つまり、母様が離婚を言い出さなければ私はこのループから抜け出せる……はずだけれど……。


 この短期間で母を説得できる術は……。


 ない。


 あの父との離婚を留まる理由など微塵も思い浮かばない。


「誰か私にこのループを止める方法を教えて!!」


 私の絶叫が部屋に響いた。

 


 

 

 レイモンドの前世話を期待されていた方すみません。全面ブラック展開しか思いつかず、先に2人の娘話を書いてみました。この後エリオットから「今何回目?」と聞かれたキャスリンが10回目……と答えたくらいで、大人なキャスリンに会いたいエリオットがさらっと解決しそうだなと思ってます。まだ前作を読まれていませんでしたら、良かったら「誰か私に転生した理由を教えてください」がキャスリンの両親の話なので読んでみてください。お読みいただきありがとうございました!

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キャスリンとエリオットの年の差は4歳です? エリオット22歳 キャスリン16歳
どうみてもエリオットもヤンデレだしなー ヤンデレ同士の血で血を洗う解決しか幻視出来ない……
オーマイガー!orz レイモンド君、なんてヤンデレに… 神よ作者よ、かの夫婦に救いの手を〜
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