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変な宇宙人から好かれすぎてて困ってるんですけど!(トーキング フォー ザ リンカーネーション後日談 エンディングルート1)  作者: 弐屋 中二


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芸能事務所設立

ショラは黙ってファイ子を見る。ファイ子は頷いて、口を大きく開けると

「地球にダンダン合唱団という男性アイドルグループが居ることは皆さまご存知ですよね?」

ヘラナが手を上げて

「もちろん知っていますわ!テレビで見れますもの!」

というと、ファイ子は頷き返し

「彼らの最近リリースされた最新シングル 歯止めなきスマイル の売上が92万枚です。そのうち69万枚がエリンガ人購入者です」

スタジアムに静かな感嘆が広がる。よくわからないがイボボボンガツーたちにとって興味がある話題のようだ。

ファイ子はさらに両腕を広げると

「2006年12月24日に出た、彼らの最新アルバム 聖域なきラブアンドモア は120万枚売れましたが、そのうち111万枚がエリンガ人購入者です」

スタジアムに動揺が広がる。ファイ子は鋭い目つきで、ぐるっと観客席を見回し

「しかし!そのうち約三十万枚の購入者が握手券目当ての多重購入です!それらの数を差し引いてみてもダンダン合唱団の潜在的なエリンガ人ファンは、80万人は存在しています!」

静まり返ったスタジアムを見回したあとファイ子はビシッとスリーピースキンダーズの3人を指差し

「私はエリンガ人ですが!彼らのうちの2名のルックスと音楽的才能からはダンダン合唱団メンバー以上のものを感じます!」

スタジアム中から大歓声が巻き起こる。ファイ子はそれが静まるのを待って

「残った1名の男性ホルモン多めの方も奏者としての天才性があります!私はここに断言します!彼らはニホンで売れると!」

歓声の鳴り止まないスタジアムと自分の演説にどうやら酔い始めてしまったファイ子に嫌な予感を俺が感じつつあると、ファイ子は長い両腕を広げ、気持ちよさそうに

「ここに!芸能事務所!ショラゲンドールの設立を宣言します!」

ああ……やっちゃったよ……。何でショラの本名を……と俺が思っているとそのショラが苦笑いして前に出てきて

「スリーピースキンダーズの方々、負けてくれるなら、所属アーティスト第一号になってもらえるんやけどなあ」

そう持ちかけると、三人は何度も必死に頷いた。いきなりヘラナがショラに縋り付くと

「ズルいですわ!ニホンでのヒットは全イボボボンガツーの憧れ!私も!わたぢもおおおおお」

ショラが仕方なさそうに

「じゃあ、研修生にしたるわ。スリーピースキンダーズを売り出したら、デビュー考えたる」

ヘラナは必死に頷く。


長老のアナウンスがあっさり俺たちの勝ちを宣言して、午後の決勝戦に進むことになった。棒立ち子をキャリーに乗せて客室に戻ると、ヘラナ以外の誰も芸能事務所について話さずグッタリしていた。勢いで芸能事務所設立してしまったのはファイ子も後でしんどくなってきたらしくチリと寝室に籠もったままでてこなくなった。

「い、いよいよ私もニホンデビューです……これは面白くなってきました!」

ヘラナだけはやる気満々で、その行き場のないやる気を発散するようにウンコ巻き髪をした棒立ち子の顔にデビルメイクをしている。

「あーおはよー寝てたあ」

扉がいきなり開いて、ボサボサの金髪とシャツとジーンズ姿のナニコが入ってきて俺たちは驚く。

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