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変な宇宙人から好かれすぎてて困ってるんですけど!(トーキング フォー ザ リンカーネーション後日談 エンディングルート1)  作者: 弐屋 丑二


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謝罪

「爺ちゃん!婆ちゃんが容態安定したって」

起き抜けに、そう言ってすぐ、俺は驚いて固まる。

真っ黒な中、俺た四人に証明が当たっていて、それを遠巻きに取り囲むように明かりの当たった真っ白なマネキンが十体ほど椅子に座っていた。左にいるマネキンは何故か首がなくてその切断面から白煙を上げている。

爺ちゃんが苦笑いして

「そうか、分かった。先に言うとくとな、アレはニャンヒカルの通信用ロボットじゃ。邪魔なので破壊させてもらったわ」

ファイ子が困った表情で

「ここは各宇宙船内に設置されている10人の元老院による審判の間なんですけどお、お爺さんがニャンヒカルのアバターを破壊してしまいましたあ」

爺ちゃんはいきなり腕組みして座り込むと

「おい!さっさとファイ子さんにうちの子の位置情報を教えんかい!それともわしが直接探しに行くほうがええんか!?」

チリも横に座り込み

「そうだあああ!!うちの爺ちゃんは強いんだぞ!何が起こっても知らないぞ!」

声を張り上げている。ファイ子はオロオロして俺に抱きついてきた。

しばらく沈黙が続き、目の前のマネキンが立ち上がると,、低めの女性の声で

「試してしまったことを、まず謝罪します。しかしニャンヒカルも元老院の一員です。彼を侮蔑したことへの謝罪を求めます」

爺ちゃんはニヤリと笑うと

「位置情報が先じゃ」

マネキンは動きを止めると、また沈黙が続き

「恐らく、ガニメデの第三層海の中です。未確認の異常エネルギーが漂ってきているのが観測されています」

爺ちゃんはため息をついて

「また、面倒な場所に隠れたもんじゃなあ」

そして俺を見てくる。またニヤリと笑うと

「謝罪は我々を代表してえいなりがする。うちの跡取りじゃ」

一瞬、空気が凍って、俺が混乱しながら爺ちゃんを見返すと

「お前なりのやり方で謝ってみよ」

と言われて困惑する。

「いや爺ちゃんが謝りたくないだけだろ」

爺ちゃんは真剣な眼差しで

「これからの人生、山程失敗する。謝り方を学ぶのも肝心じゃ」

なんか釈然としないなと思いながら、チリのために急がないといけないので、必死に考える。ロボットぶっ壊したんだから土下座くらいしないといけないだろうな。でも、エリンガ人に土下座が通じるのか?ファイ子を手招きして

「エリンガ人の謝り方を教えて」

ファイ子は困惑しながら

「基本的には言葉での謝罪ですがあ……」

「日本の土下座みたいのはあるの?」

「あるにはありますがあ……名誉を捨てる感じですよお」

「聞きたくないけど、聞かせて」

ファイ子は躊躇した後に

「服を全て脱ぎ捨てて、背中と尻穴を相手に見せながらあ、赦しを乞うと生まれた部族の言葉で3回天に絶叫しますう。タイミング良くガスが穴から噴き出るように、予め胃腸にガスの溜まるものを食べると謝罪効果が倍増しますう」

「……もう一段階下の謝罪を頼む」

ファイ子は眉を寄せて

「マ・イカ教の一説を暗唱しながら踊りますう」

「どんなの?」

ファイ子は急にヒップホップぽいリズムに乗りながらクルクル回って

「我々割れを割り悪いが悪目立ち、アンッ、我々悪いが和解し輪を環にす、ヨーヨー、我々和睦を望む輪を環にす、イエイ」

というリリックを唱えた。

「これを下着1枚で、失敗せずに三度唱えますー」

「……やりたくないけど、それにしよう」

俺が言う前に爺ちゃんが

「練習する時間を、もらうぞい」

と前方のマネキンに言い放った。


代表の俺だけボクサーパンツ1枚になり、4人で練習を始める。チリは父親のために真剣なので、俺もここは手を抜けない。

アンッとかヨーヨーとかの合いの手はファイ子に任せて、俺はリズムと踊りと暗唱を覚えることに集中する。


多少アレンジを入れつつ三十分ほどの練習で何とか完成したので

「よし謝罪するから見届けるのじゃ!」

爺ちゃんが周囲のマネキンに呼びかけた。

チリが真剣な眼差しで

「ズンチャ!ズンズチャ!ズズンチャ!ズンチャ」

とヒップホップぽい変拍子のリズムに乗りながら、言葉でもリズムを言い表し、ファイ子がクルクル踊りながら

「イエイ、カモン、ニーマルマルナナ、イエイ、トウキョージョークー、ゴバンセンカラー」

と最初の口上と合いの手をチリのリズムに合わせて入れると、爺ちゃんも軽く踊りだしてパンイチの俺がリズムに乗りながら前に出て

「われわれわれをわりわるいがわるめだち」

「ズンチャズンズチャズズンチャズンチャ」

「アハンッ」

ファイ子の合いの手が、完璧に入り

「われわれわるいがわかいしわをわにす」

「イエイッハッ」

「ズンチャズンズチャズズンチャズンチャ」

「われわれわかいをのぞむわをわにす」

「ヨーチェケラッ、ニーマルマルナナ、トウキョージョークー、ゴバンセン、イエイ、ハッ、センキュー」

ファイ子が最後の口上を完璧にリズムに乗って言い切り、4人でピタッと動きを止める。

しばらく沈黙が続いた後、俺たちは青白い光に包まれた。





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