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Fast Life

作者: ぴぃ博士

 私の祖母は強い人だった。一家の大黒柱並みによく働き、孫である私にもたくさんの大切なことを教えてくれた。とても尊敬できる人物でもあった。つい先日までは私と冗談を言えるくらい元気だった。


 そんな祖母の葬式が今日、行われた。喪服を着た家族や親戚に囲まれ、葬儀は終わりを迎えた。私が幼い頃、あんなにたくましかった祖母の葬儀を行うことになるとは今も信じがたい事実である。


 あれから時が経ち、祖父、そして父までもが他界した。残った母も先日、天国へ旅立っていった。

私の知る家族は全員他界してしまった。残るは私だけ。私は母の棺を前に立ち尽くした。


 ふと耳元で誰かの声がした。


「次はお前の番だ」


その声を聴いた瞬間、怖くなった。ふと自分の手を見ると、まだ若々しかった私の手が急速に老いていった。


嫌だ、まだ死にたくない。私はまだ何も成し遂げていないのに......。


私の人生はこれからだというのに..............。



私の体はとどまることを知らずに老いていき、遂にはひびが入り、ボロボロと崩れ落ちてしまった。

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