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マンガ家赤松碧波  作者: 佐々蔵翔人
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はじめに

みなさん、こんな言葉を聞いたことはないだろうか?

「北海道はでっかいどう〜」


青森の下北半島を越えれば北の大地、北海道に行き着く。

小学校の地理の授業で日本で1番大きな都道府県は北海道と誰もが習っている。だが、どれくらい大きいのかは見当がつかない。


北海道の玄関口とも言われる函館市から根釧台地でも知られる根室市までおよそ660km、これは東京駅から八戸駅間と変わらない。同じ都道府県の移動とは到底思えない。


この青函トンネル、青森と北海道の函館を結ぶトンネルで新幹線や貨物列車が行き来をしていて昔は寝台特急、特急などが走っていた。


北海道函館市に住む、赤松碧波あかまつあおみ黒木白翔くろきはくとがいた。


この碧波と白翔の関係性は従姉妹で母親同士が姉妹で家も近くに住んでいたため、碧波と白翔は従姉妹というよりも兄妹のように小さい頃から遊んでいた。


3歳上の碧波と白翔は外でよく遊ぶ活発な子で、どこに行くにも一緒。それを見てお互いの母親はあの2人、仲がいいね。


今は好きなことを好きなだけやらせてあげたい。ケガをしたら病院に連れて行けばいい。そう思って外に出る子供たちを見送っていた。


しかし碧波と白翔は好きで外に遊びに行っているワケではなかった。それには事情があったのだ。


テレビで新しいおもちゃや流行り物が発売されても近くにはショッピングセンターがあるもののおもちゃや流行り物なと売っていない。


そういうものは都会の人が買うもの、自分たちには関係のないものだと子供ながら憧れを持ちつつ興味のないフリをしていた。


北海道には大きな公園があって走り回れるし、夏にはセミやクワガタの取り放題。都会にはないメリットが北海道にはあるから。そう自分たちに言い聞かせていた。


家の近くには駅に向かうバスがあるし、電車に乗ればどこにだって行けるんだと幼稚園に通っていると思っていた。


碧波と白翔は2人でいれば怖いものなし。そう思っていたある日、当然だと思われていた日常が一変することになる。


碧波の父親が異動となり、転勤することが決まった。

行先は旭川市と知らされた。親同士は中々会えなくなるけどお互いに連絡を取り合おう、お盆とお正月くらいは顔を合わせようと声が聞こえてきた。


同じ北海道にいるんだからまたすぐに会えるのに大人たちは何を言っているんだろう?この時にはまだ北海道がどのくらい広大な土地で大きいのか、保育園児だった碧波と白翔は知る由もなかった。

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