表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

13/16

【コラム③】川中島合戦……結局勝者はだれ?

 ……さて、小説である本編は終わりなのですが、少々続きます。


 川中島の合戦の勝者は誰か?

 という疑問がよくあります。


 これは戦略的見地に立てば、武田軍であったであろうと考えらえます。

 戦場に最後までとどまったのも武田軍ですし、後日に川中島一帯を支配したのも武田側なのです。


 その後も、上杉方の支配地であった西上野も、武田側は征服に成功しています。

 甲越戦争では一貫した戦略勝者は、武田側であったと言えるでしょう。


 ……しかし、第四次川中島の戦死者は、武田側4千5百名。上杉方三千名です。

 しかも、兵力は武田が2万に対し、上杉方は1万6千しかいないのにです。


 局地的な戦術戦果で見れば、上杉方は圧勝とも言えます。



 負傷率で言えば、武田側も上杉側も70%近い数字です。

 もちろん、当時は抗生物質も外科手術もありません。

 双方未曾有の大損害です。


 ちなみに関ヶ原の西軍の負傷率は、10%未満と言われています。


 中世の戦争では死傷率が20%を超えると、軍隊が機能不全を起こし始めるのです。

 農民兵を大量に動員した武田も上杉も、領地の農業は大丈夫だったのでしょうか?


 結果的に言えば、双方とも翌年には軍事行動を再開させています。

 凄まじい統率力だと言えます。



 武田軍は戦国最強と言われますが、現実的に最強だったのは、謙信率いる上杉軍であっただろうと思うのが作者の見解です。


 織田信長の桶狭間、北条氏康の川越合戦、武田信玄の塩尻峠。

 古来英雄たちは、少数でも大軍に勝っています。

 ……が、基本的にやむを得ない場合です。


 しかしながら、上杉謙信はこの川中島に限らず、相手より少数の兵力でも圧倒的な局地戦勝率を誇ります。

 完全に負けた戦いは攻城戦だけと言えます。


 当時の最強の殺傷兵器は弓でした。

 医療技術が低いので、矢傷は致命傷だったのです。


 よって、各勢力とも飛び道具を強化。

 鉄砲隊や弓隊を多く編成します。


 ……が、上杉謙信は違いました。

 なんと、近接部隊である槍兵を7割以上に高めています。

 これは、如何に近接戦闘での勝利の自信があったかを物語っています。


 この上杉の精兵と互角に戦った武田軍の旗本は、勝頼の代に移ってからも猛威を振るいます。

 この部隊相手には、北条軍も徳川軍も一切野戦に応じません。

 

 堤防が壊されようが、村落や寺社が焼き討ちに合おうが、城から出ませんでした。

 自領の民衆の支持が下がっても、やむをえないほどの強さがあったであろうと推測されます。

 

 それより強かったであろう謙信の部隊は、もはや軍神の名にふさわしいでしょうね。





レビューを誠にありがとうございました。

凄く少数の読者様のご期待に応え、もう少し続きます (ノ∀`)


……ぇ? はよ終われって? (;'∀')

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
此方も宜しくです (`・ω・´)ゞ
↓↓クリック↓↓

i000000
(バナー作:「砂礫零」様)
よろしければ、こちらもご覧ください (*´▽`*)
↓↓クリック↓↓

i000000
(バナー作:「こたかん」様)
↓↓ クリックしてみてください ↓↓

i000000
(バナー作:「砂礫零」様)

i000000
(バナー作・「秋の桜子」様)
― 新着の感想 ―
[良い点] 戦後寸評も面白いですね。 本当に激戦だったのが 伺われます。 [一言] 次のコラムも期待しております。 それにしてもバナーに 目がいって笑ってしまう(笑)
2021/03/12 16:53 退会済み
管理
[一言] 弱兵と言われた尾張を率いた信長さんが桶狭間の成功体験にとらわれず、常に多くの兵力を用意したのと好対照ですね。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ