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1.プロローグ
数多の閃光が頭上を流れる。
天から降りる火炎の塊が、その勢いを以って街を焼き、地を砕く。水は干上がり、木々は倒れ、逃げ惑う人々の姿が視界にある。耳を裂くのは、雷鳴の如く轟き渡る龍の咆哮。
視界に影が差す。荒れ狂う風の中に、青灰色の髪が飜っている。輝きを宿した金の瞳。眩いまでのそれの中に私の姿が映される。私を、見ている。とても綺麗な朝焼けの色。澄んだ空気と、明日への希望を携えて、世界にやって来る夜明けの色。
どうして忘れていたのだろう。
どうして――
数多の閃光が頭上を流れる。
天から降りる火炎の塊が、その勢いを以って街を焼き、地を砕く。水は干上がり、木々は倒れ、逃げ惑う人々の姿が視界にある。耳を裂くのは、雷鳴の如く轟き渡る龍の咆哮。
視界に影が差す。荒れ狂う風の中に、青灰色の髪が飜っている。輝きを宿した金の瞳。眩いまでのそれの中に私の姿が映される。私を、見ている。とても綺麗な朝焼けの色。澄んだ空気と、明日への希望を携えて、世界にやって来る夜明けの色。
どうして忘れていたのだろう。
どうして――
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