一利一害
この日は兵士向けの魔術の訓練をしていた。
講師は龍と雫、そして龍撃隊のメンバーだった。
龍の考えでは秋の収穫を終えてから来るのかと思ったが雫が上室賀村の村人達に移住をお願いすると
そのまま村人全員が雫と一緒に行動を共にし桔梗城へ帰還した。
龍撃隊が来てくれたとなると、これから忙しくなる。
龍撃隊はただの兵士ではない、一人一人が大砲を持ち歩いてる様な物だ。
それに龍撃隊だけではなく村人全員が魔術スキルを使いこなして居るので、非常に力強い。
『よーし、今日は炎術と風術を時間差で出す練習をするよ〜、コツが分からなければ俺か雫か龍撃隊の人達に聞いてね〜』
兵士の訓練をしながら龍は考えていた。
勢力としての三國家は兵士数は少ないけど兵と指揮官の強さで
桔梗城周辺を制圧出来るのではないかと。
問題は宇都宮と直接対決する時期だ。
こちらの兵力が1万を超える程度は最低でも欲しい。
…いずれにしろ、まずは桔梗城周辺の宇都宮配下の領地をコツコツ奪って行く事から始めないとならない。
秋の収穫後から行動を開始しようか。
まずは派手に龍の力を周辺の支配者に誇示する事だ。
勝ち目がないと思わせれば、それだけ無駄に戦をしないで済む。
『城主様、風術を先にだし時間差で炎術を発動させると言うのは、こんな感じですか?』
『ん?やってみてよ』
話し掛けてきた若い兵士が魔術を使うと
風術の力を借り威力が倍増した凄まじい炎が巻き上がった。
『どうですか!?』
『いや、魔術はなかなかの物だけど…それ同時でしょ』
時間差は全く出来てないが、威力としては申し分ない。
やはりどんな人でも魔術は訓練すればするほどレベルが上がるようだ。




