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夢幻の戦国記  作者: やっさん
第三章 雲龍風虎
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有為転変3

龍は茂木城に到着した。


茂木城は太田城から西に位置し、桔梗山にある山城なのだが

大手門が東へ向いており北には高い土塁が築かれている。

その造りから察すると北と西から敵が攻めて来るのを防ぐと言う目的の城だ。


結構 年季が入っている様だが

作られた当時から敵は主に西の宇都宮方面に居たのだろうか。



『桔梗山にあるから桔梗城ってのは どうだ?俺は茂木さんって人、知らんし』



『おぅ その名前で良いぜ、茂木ってのはウチの家臣だけどな』



『あぁ そうなのか、その人の城だったのね』



『今は他の城を任せてるからなぁ、佐竹家としては西と南に領地を広げたかったんだが古河公方の連合に入っちゃうとそれが出来なくて困ってたのよ』



あの場所で佐竹義重と出会ったのは

龍にも義重にもその後のメリットはあった様だ。

正直 龍は義重に負い目を感じて居たので

本音だろうが建前だろうが、そう言って貰えると気が楽になる。



『この茂木…いや桔梗城には戦える兵は2千程は居る。付近には十前後の村々があるから後で確認しとけよ』



『分かった。サンキュー』



『さんき…?なんだそれ? 』



『ありがとうって意味だよ』


そういや雫とも このやり取りしたなと思い出す。

雫、幸村、佐助は元気だろうか?



『付近の村々には後で城主を任命したのを通知しとくから、挨拶に来た村長共にはちゃんと面を見せて顔と名前を覚えさせてやれよ』



『あぁ、分かった』



『よし、んなら今日から此処はお前の物だ。何かあったらすぐに言え、別勢力とは言え俺はお前の配下だと思ってるからな』


太田城で過ごした1週間、何度も龍と義重は模擬戦を行ったが一度も義重は勝てなかった。

素手でも竹刀を使っても練習用の槍を使っても何をしても素手の龍に勝てなかった。



『あぁ、分かったよ。これからゆっくりと村々を成長させて俺の領地を広げてやるさ』



龍は見晴らしの良い桔梗城から村々を眺める。

この景色を見るだけでも天下を取った様な気になるが

これから領地を広げなくてはならない。


しかし その前に やらなきゃならない事は沢山ある。


それを考えると眩暈がしてくるが

今日は考えない事にして城内や付近の村を探索し

地形などを覚える事を初めての仕事とする事にした。

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