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夢幻の戦国記  作者: やっさん
第二章 関東争乱
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一騎当千3

武田軍の陣所内で彼方此方からまた爆発が起こり出す。


相変わらず武田軍の兵士が付近を捜索するが敵影は見つけられず、ただただ真夜中に爆音と悲鳴だけが谺する。



龍が数ヶ所目かの陣所を攻撃していた時

背後から複数の武田方の兵士が龍に斬りかかった。


(待ち伏せされて居たか…)


咄嗟に後ろに飛び、すぐに両手に雷術の魔力を込める。


(20人程か多いな)


襲い掛かって来る敵兵の腕や身体を掴み電撃を流し気絶させる。


ーーが、次々と刀や槍に襲われる。

敵兵それぞれが農民などではなく職業軍人なのか武器を使いこなしていた。



『だけど、まだまだ…!』

一人一人確実に身体に触れ、続々と気絶させて行く。


上泉信綱や佐竹、飯富虎昌に比べたら親と子程に強さが違う。

今となっては強い男と成り行きとはいえ戦わせて貰った経験を有り難く感じてもいる。



ー よし終わった…場所移動だな



次の場所で魔術砲を撃って居ると またも伏兵に襲撃された。


全部の陣所に伏兵を忍ばせて居るのか

もしくは、ないとは思うが進むルートが分かって居るのか…

龍は不思議に思いながらも伏兵を撃破し

さらに次の場所へと移動した。



3ヶ所目にも予想通り伏兵が居た

しかも伏兵の中に身体の大きな男が二人も居る。

一人は飯富虎昌だ。もう一人は誰かは分からないが飯富虎昌と同じ位に強そうだ。



『昼間は良くもやってくれたな、次はお前を地面に沈めてやる』


『兄者、次は俺にやらせろ。兄者ばかりズルいぞ』


飯富虎昌を兄者と呼んだ大きな男は、山県昌景であろうか。



ー 今度は化物兄弟を相手にするのか…


愚痴を言っても何も変わらない。

今度は最初から魔術でブースト状態になる。



『二人同時に相手してやるよ』



『このクソガキめ』

『このクソボケめ』


兄弟は同時に叫んだが 一部 言葉が違うのが残念でならないと龍は思った。




虎昌はもちろんの事、昌景も相当な剛の者だった。

しかも兄弟だからか二人の息が合っている。


虎昌の槍を躱し雷術の電撃を流そうとすると、すかさず昌景が龍の腕を切り落とそうと襲い掛かる。

それを躱し昌景に触れようとすると虎昌が槍で薙ぎ払って来る。




『ふぅ…さすが兄弟、2()()1()()()()()()()()()ねぇ』



『『なんじゃと!?』』


(おぉ…息がピッタリ)



『でもまぁ 夜中だし、そろそろ寝て貰うよ』


龍がそう言うと一瞬で昌景の懐に移動した。

昌景が龍の姿を確認したかしないかの、わずかな時間で身体に電撃を流し込まれ

昌景は気が遠くなって行く。



(昌景…)と弟の方を振り返った虎昌の懐に突然 龍が姿を現わす。

それに気付いた時には同じ様に電撃を流し込まれ虎昌も地面に倒れ込んだ。




龍は神仙丸を口に含み、残りの兵士の位置を確認する。


ーーと同時に兵士は一斉に倒れ込んだ。




ー フゥ…一旦 林の陰で一呼吸置くか…

ブースト状態は精神力に大きな負担がかかる。



龍はその場を後にし 付近の林に移動した。

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