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夢幻の戦国記  作者: やっさん
第二章 関東争乱
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一連托生2

箕輪城が建つ平山の東側に大手門がある。

西には川が流れ 南には沼があり

それぞれ天然の堀として活用している。

北に搦め手門があり 有事の際は城主などが搦め手門から逃げる形になる為

門と言うより勝手口の様な小さな入口になっている。


搦め手門は入口が小さい為 多数の兵で攻めるには 基本的に大手門からがメインとなるだろう。


宇都宮の部隊も メインとなる大将の部隊 1万5千が大手門の前に陣取り

残りの兵で 西と南北を取り囲んで居た。




幸村隊と龍撃隊は搦め手門のある北から城内を目指す。


北に滞在してた宇都宮の部隊を潰走させてるので 搦め手門までの道には敵が居ても数十人だろう。



『ここが搦め手門への道です!』

途中 箕輪方の農民を案内係に連れて来たので

迷わずに搦め手門まで進んだ。



『真田家からの助太刀 真田信繁が参りました! 』

門と言うより 勝手口の様な入口を警護している門番に声を掛け城内に入る。



『真田家の援軍が来てくれたぞーーー!』

『『うぉーーー!』』


『業正殿は健在か?』

『城主様は 本丸に居ります、こちらへどうぞ』


案内役に連れられ 幸村と龍と雫の3人は本丸内の広間へと入り 城主 長野業正に会った。



『おぉ? お主 いつぞやの素手と魔術で戦う不思議な奴!真田の者だったか!ヌッハハハ』


『おぉ 久方振りで御座るな』

上泉信綱も業正の側に居た。


『爺さん久し振り まだまだ余裕そうだったかな? 上泉さんも久しぶりです』


『ヌッハハハ 当たり前じゃぁ ワシの箕輪城を落とせる者なぞ居らんからな』



『龍さん 城主殿 上泉殿のお二方とお知り合いでしたか』


『ハハハ 殺されかけたけど知り合いですね』

上泉信綱の鋭い剣筋を思い出す。

あれから数ヶ月経ったが 少しでもこの剣聖に近付けただろうか?



『さて これから真田の戦をお見せしたいと思いますが 城主殿は作戦はお有りですか?』


『うむ 真田の援軍は 如何程 連れて来おった?』

爺さん…いや業正は 笑顔を止め キリっと鋭い眼光で幸村を見据えて問う。


『およそ5千です 箕輪城には4千と聞いたので 敵勢力2万の半分です』



『で お主らが北の部隊を捻り潰したから残りは1万9千か』

(こんな夜に 何処から見ていた)と思ったが

斥候でも飛ばしてるのだろう。



『はい そうです』


『ヌッハハハ たかが2倍程度の戦力なぞ 力攻めで粉砕してやるわぁ!』


いやいや攻められてるのは爺さんだろ

とツッコミたくなったが

龍はグッと堪えた。



『力攻めも良いですが この後 続けて平井城にも行かねばならないでしょう、ですから戦力は少しでも温存したいので まずは夜襲は如何でしょう?』


『夜襲か…夜は寝たいんだがのぅ』


『えぇ 寝てて大丈夫ですよ これから毎日 夜が来る度に敵の兵力が減って行くので』


『毎日 夜襲するつもりか!ヌッハハハ 若いモンは元気だのぅ …しかし3日だ それ以上は平井の殿様がマズイから待てんぞ』


『えぇ 父 昌幸は丁度2日で、この戦を終わらせるつもりです』



(2万vs9千の戦が2日で終わる?しかも勝って平井城にまで援軍に行くつもりと来たか…)

龍撃隊は この戦で その名を轟かす事になるのだが

当の本人は 全くそんな予想はして居なかった。

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