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夢幻の戦国記  作者: やっさん
第二章 関東争乱
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群雄割拠2

上田城へ龍撃隊が到着し龍と雫は城内へと入る。


『おぅ…朝から呼び出して悪いな』

地図を睨んだまま 目線を龍に一瞬移し昌幸が言った。


隣には幸村と他の家臣数人が甲冑を着て居る。



昌幸のそばに行き 状況を把握しようとすると

幸村が静かに口を開いた。


『古河公方 足利家が周囲の同盟勢力から兵を集め山内上杉家に対して兵を挙げました。現在は その山内上杉家の国人衆 長野業正が治める箕輪城手前まで侵攻中ですが、その箕輪城から武田家と真田家に援軍要請が届いたのです』



『なるほど 今回は援軍に行くと言う事ですか?』


『はい 箕輪城への援軍が目的です…箕輪城が落とされると次は沼田城が危険なので』



確かに 沼田城と箕輪城は そんなには離れて居なかった。

足利家が山内上杉家へ侵攻し最終的に上野の国 全域を取るつもりなら沼田の地も危ないのかも知れない。



『問題は…足利家が関東の覇を狙っているのです』


『ん? それが問題?』

龍は ほとんどの大名が何かしらの覇を目指すのは普通の事じゃないのか?と思っていた。



『古河公方という役職が問題なのです』


『役職?』


『古河公方、元は鎌倉公方と言う役職だったんですけど その公方は関東管領よりも上です』



『なるほど…その古河公方が号令をかけると関東の諸将は従い動くと?』


『そうです。ただ古河公方の号令に従うのは関東の北と東の諸将だけでしょう。山内上杉家は関東管領。扇ヶ谷上杉家は北条家と戦っています。』



(上杉が多くて分かりにくいなぁ…)と思ったが

『扇ヶ谷上杉家とやらの目が北条家に釘付けになってる今が好機だと 足利家が上野に侵攻してるって事ですかね?』



『たぶん そうです。』



(そういう背景があったのか…そうなると今後も関東の争いに真田家が巻き込まれて行く事になるんだろうか?)




『よし 作戦は決まった。まずは沼田城へと4000の兵で向かう!』

昌幸の発言を受け、主だった家臣達が一斉に城外へと出る、出発の時間だ。



上田城から昌幸 自らが大将として向かう。

当然 幸村も同行する。





龍撃隊の率いて沼田城へ移動を開始すると

佐助の部下の若い忍びが近付いて来た。


『龍様 雫様…武田家は援軍を断ったそうです』




(マジで!?)

今回 初陣になるんだが いきなり前途多難な幕開けになりそうだと

龍は目眩が起きそうになった。

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