意気軒昂
村の学校は授業を受けたい人に魔術や読み書きなどを教えている
子供には読み書きや算数を優先して教えていた。
考えてみれば 戦になれば農民…村の男衆も戦に行くだろう
それなら 今まで教えていた魔術スキルに加えて
この上室賀村で一つの隊を作るつもりで戦術を考えた方が良いのではないかと。
数日前に簡易な戸籍を作ったが
それに依ると 戦に呼ばれそうな15歳から上の男は100人程だ。
300人の人口の村で100人も戦に行く事はないだろうが
敵から攻められる場合もある。
50人隊を2つ作り それぞれで鍛えあげ
戦に呼ばれたら 50人隊の内どちらかを参戦させ
残りは守備部隊にする。
魔術スキルを放つだけなら 女子供でも出来るので 自分の身を守る為にも 教える事にする。
ー 良くある 異世界のエルフの村みたいに村人全員が魔術スキルが得意ってのも良いか
と考えながら龍は笑っている
翌日から 実際に50人隊を2つ編成し
古代中国に倣って50人隊の中から
五人隊を伍長、十人隊(5人隊×2)を什長として 部隊と隊長を作る事にした。
実際に戦に行く事になれば
龍が50人隊長になるつもりだ。
戦時 行動するのは5人もしくは10人で行動をする。
基本的には魔術を使った遠距離からの奇襲で撹乱させる作戦を主に取るつもりだ。
もちろん 乱戦や 少数vs少数になった時用に
身体に魔術を纏わせるスキルも教える。
正直 言えば 命が懸かっている戦などしたくはないし
村人を参加させたくもない
しばらくは技術開発などで村を発展させたいのだ。
しかし戦う方法を考え、教えなければ
自分も村人も死んでしまう。
この世界での死んだ後の事は分からない。
もちろん現実世界でも死んだ後の事なんて分かる訳はないのだが。
『村長〜 準備が出来ました』
元村長の辰治が龍に声を掛けると
龍は蔵から出て 50人の隊を眺めると
5人ずつ10部隊が出来上がっていた。
今日は 50人隊の一つ目の方だけを作り
隊長と自分の所属する五人隊 十人隊の確認と任命をさせるつもりだ。
五人隊は単純に隣近所で振り分け
さらに その隣近所の隊と合わせ十人隊を作った。
『いいですかー まず自分の隊を良く覚えて下さい。で 今後は定期的に伍長会議 什長会議もしていくつもりですので ヨロシクお願いしまーす』
辰治には この一つ目の部隊の基本的な管理と什長をお願いした。
『まずは 什長だけ集まって下さーい』
什長を5人集め 各伍長と什長の名前を記録し
蔵の学校と同時進行で 魔術などを教えて行く。
まずは 基本的な魔術スキル
1種類の魔術を威力を強弱と調整しつつ放つ練習からだ。
自由に扱える様になれば
2種類 3種類と放てる様になって貰うつもりだ。
『秋の収穫期までは みっちりと授業を詰め込みますんで 大変だろうけど頑張って下さいね〜』
『『うぉーー』』
龍の予想とは違って村人は何処か燃えていた。




