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夢幻の戦国記  作者: やっさん
第五章 因果応報
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武運長久3

二日後、上野地方の各城から今村城へ味方の兵が集結し始めたのだが

今村城に滞在して居る兵が1万5千になった辺りで、厩橋城から武田方の部隊3万、平井城から5千がそれぞれ今村城へ進軍を開始したと報告が入った。




『龍様、龍撃隊はいつでも行けます』



『うん…しかしまぁ武田の動きの早さには参ったね』



『そうですね、ここまでは武田の思い通りに事を進められて満足でしょう』



『ここまで?』



『はい。ウチが強敵だと認められてるんだと思います、ただ それでもまだ過小評価だったと思い知らせてやりますよ』



『あぁ、作戦通りなら今村城に兵が集まる前に幸村を撃隊させ、後は各個撃破しつつ上野を制覇するつもりだったってのを初戦で挫いてやるって事かい?』



『えぇそうです。既にウチの真田隊から各所に伏兵を潜ませてます』



『おぉ さすが幸村だねぇ』



『それと資正殿からの伝令で桐生城の女城主?さんが大胡城に兵を連れて移動済みで、後はこちらの動きに合わせ武田の背後を攻撃するとの事です』



『あぁ あの婆さん本当に戦に出るつもりなんだ』


桐生城へ行った時に会った輝子と言う名の強烈な婆さんを思い出し、龍に笑みが溢れた。



『龍さん 本隊はいつ頃に到着予定ですか?』



『あぁ 3日後と書いてあったよ』



『そうですか…ではそれまで武田をこの地に留めてやりましょう』




武田の兵は強い。

兵士一人一人も強いが、部隊としても軍団としても統率が良く取れており動きが滑らかだ。

それに加えて今回来ている武将 飯富虎昌は前回の上田合戦にて龍と1対1で戦った剛の者だ。

山本勘助と言う男も転移者でありGPSレーダーの様な固定スキルを持っていると自称していた。


おまけにこちらは本隊が到着するまでは武田の半数程の兵しか居ない。



状況だけ見ると不安要素しかないのだが

龍を含めここに居る全員は負けるとは微塵も考えていない。


龍や雫にとっても幸村や佐助など幸村の部下達にとっても これは只の逆襲戦の初戦程度にしか思って居ない。


今回も含め 武田を滅ぼすまで寡兵だろうが準備不足だろうが、どんな状況であれ一度たりとも負けるつもりはない。




『幸村、悪いけど飯富虎昌ってのと山本勘助ってのは俺と因縁あるみたいだから俺が相手するかもね』



『そうですか、飯富殿は血の気の多い剛の者と聞いて居ます。個々の戦いになれば龍さんしか勝てる人は居ないので、その時は任せます』



『うん、悪いね』



『山本殿は…軍師なので前に出て来ないと思いますが』



『さぁ どうだろうね?あいつ性格悪いから こっちの戦況が悪くなれば前に出て来て挑発して来ると思うけどなぁ』



『…なるほど。それは面白いかもですね』


何気に言った龍の一言で幸村は また何かを思い付いたのかも知れない。


常に前線に居る事を好む割に頭が良いのか軍師の様な存在だ。



『ふふ…作戦は幸村に任せるよ』



『はい、任されました』



上田城の時 以来の本格的な武田方との戦がこの時を皮切りに以降 続く事となる。

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