表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
夢幻の戦国記  作者: やっさん
第五章 因果応報
154/167

泰然自若4

『おぉ龍 やっと来たで おじゃるか』



『おう麿、今日はどうした?』


麿…いや足利晴氏からの頻繁な(遊びの)誘いを忙しいと言う理由で断り続けていたのだが

とうとう堪えきれなくなったのか晴氏の方から関宿城にやって来た様だ。



『うむ…麿に言う事があるはずでごじゃる』



『ん?言う事?』



『うむ』



『…ん?いや全く分からんけど…夜飯食ってくか?』



『それでごじゃる!』



『合ってるんかい!』


龍は城主になった段階で富山の商人 松兵衛との付き合いを再開していた。

その過程で中国から玉葱を仕入れ試し桔梗城の村人に頼み2月頃に植えて居たのを先程 収穫して村人が持って来てくれた。


その玉葱で何か料理してやろうと思ったが

シンプルな和食以外もたまには食べたいとニラと猪肉、醤油や酢、小麦粉で餃子を作った。


何故このタイミングに合わせ晴氏が関宿城に訪れたのかは謎だが…まぁ気にしない事にした。





『む?これは何と言う物じゃ?』



『餃子って名前の料理だ、そのタレ…醤油に付けて食え』



『餃子…』


龍が料理をやるのは珍しいと雫、資正、弥五郎も一緒に食卓を囲んでいる。



『…美味しい』



『おぉ 雫 美味いか?キャベツあれば良いんだけど松兵衛に探して貰って、ないって言われてさ』



『おぉ 美味だ。龍殿 これは龍殿の世界の食べ物か?』



『うーん 中国…いや明?の料理のはずだけど これとは違うかもなぁ』



『……美味いでごじゃる…麿の料理人にも作り方を教えてたもれ』



『たもれってか』


その言葉に龍は思わず吹き出した。



『麿も気に入ったか 後で作り方を書いて渡してやるよ』



『…卑怯でごじゃる』



『ん?卑怯?』



『こんな美味しい物を何故 麿に黙っていたのでおじゃるか!?』



『いや今 初めて作ったんだけどな』



『嘘じゃ!』



『その餃子の中に入ってる玉葱ってのも さっき届いたもんだしなぁ』



『その玉葱も麿に寄越すでおじゃる…』



『お?育ててみるのか?いいぞ』


どちらしにしろ栽培が成功すれば領内の農民には分けてやるつもりで居た。

兎に角 今は特産品を増やし商業を発展させたいからだ。



『むふふ…さすが龍じゃ』



『殿、まことに良かったですね』



『うむ 晴助 玉葱の育て方を龍にちゃんと聞いておくのじゃ』



『はっ、龍殿 お願い致します』



『ん? 俺もそんな知らんけどね 春に蒔いて秋に収穫して数日 畑で干してた、で後は風通しの良い所で結構な期間保管出来る…ってのを見た事があったり知ったりしてる程度だ』



『なんと…』



『いずれにしろ桔梗城の村人を古河に派遣するよ』



『おぉそこまで…お願い致す』





その後 翌年から古河で玉葱の栽培を始め関宿城からの水運業の名産として知られるようになった。


ちなみに餃子は余程 気に入ったのか気付いたら古河に餃子屋さんも出来て居た。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ