泰然自若3
『ぐぐぐ…』
『……。』
『おぉ…?』
『…龍さん血管切れますよ』
龍が土術の研究と練習がてら魔術で石を割って居る所を雫と資正、弥五郎の三人が見ていた。
龍が言う様に土術と言うのは他の術に比べ結構キツイ様だ。
『だぁっ…!!』
『おぉ…割れた』
『凄い』
『ふぅ…いや こんな石でも割るのに結構 時間かかっちまうなぁ』
龍が魔術で割った石は直径50センチ程度だろうか。
『龍殿、道具も使わずに魔術でその様な石を割るの素直に凄いと思う』
『本当に凄いですよ、ただ しんどそうです』
土術に慣れてないと言えばそれまでだが
やはり土術は疲れる様だ。
最初は土を地中から抉り取り宙に浮かす事から始めて見たが現代にある金属のスコップで掘るよりは少し楽かな?程度の疲労感があった。
次に地中を掘り進めたら出会うであろう岩盤に見立て先ほどの大き目の石を割る事に挑戦してみたが、これもキツイ。
『うーん…土を魔術で掘る事までは良いかも知れないけど鉱石を掘り出すのに割って取るって考え方が間違ってるのかね?』
『…魔術砲の様に火薬と魔術で爆発させるのはダメなのでしょうか?』
『ん…俺の居た世界では火薬だけで石とか破壊してたみたいよ、ただ俺は火薬の知識ってないからさ』
『む?火薬の知識?』
『あぁ うん。多分だけど鉄砲に使ってる火薬と石を破壊したりする火薬は別物だと思うんだよなぁ』
『…そうですか。それは魔術で作れませんか?』
『うーん…やって見る価値はあるけど期待出来ないかなぁ』
今まで色々試してみたが魔術で物をゼロから作り出すのは厳しい。
炎や雷の様にそう時間が経たずに消える物は割と作れるのは理解している。
時間が経っても残ったままと言う物は無理だった。
この辺が影響して土術は疲れるのだろうと思って居る。
ただし 物質を変化させる事はまだ試していない。
その意味で今ある物、例えば鉄砲の火薬などから物質を変化させダイナマイトの様な爆薬を作り出す事は試す価値があるかもと龍は思って居た。
『良くは分からぬが それが出来れば鉱山開発は一気に進みそうだな』
『スケさん…鉱山開発どころか その爆薬を戦に投入すれば魔術砲以上の恐怖の兵器が出来るよ』
『そんなに…』
龍の脳裏にスナイパーの顔が一瞬よぎったが
3人に説明しようがないので噴き出すのは堪えた。
『まぁ 何か良い方法と良い魔術を考えてみるさ…年貢は上げたくないしね』




