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精巧な彼と彼女  作者: ぺんぺん
2/3

第2話 『優しい場所』


社会はロボットに冷たい


RHT計画

『ロボット・ヒューマン・テクノロジー計画』


当初、実験段階だった頃の話

人工知能と完璧な肉体を手に入れたロボットが

思わぬトラブルを起こし世間の不安は広がっていった。


ロボットと人間の共存反対の運動が強まる


しかしロボットの便利性を考慮すると

共存賛成の意見も多数あった


実験に実験を重ね安心で安全なロボットが完成する。


こうして人間とロボットの共存社会が出来上がった。


しかし、実際はロボットというだけで

入店お断り、物が買えない、審査が通らないなど

まだまだ問題は解決されないまま…。


しかし、そんなロボット達にも憩いの場所はある

ロボットの出入りが多く店員も全員ロボット

ロボットに優しいR区画が存在する


誰にも差別されない

普通に接して貰える

当たり前が簡単に手に入る場所






「エイミー!放課後R区画に寄って帰るから少し遅くなる」

靴を履きながらエイミーに言うと直ぐに出発した


--了解しまシタ--




--お気をつけていってらっしゃいマセ--



「おはようケイ!今日R区画行くか?」

一応説明しておこう…。

こいつは加藤…同じクラスの友人だ。


「行くけど1人で行くよ」

何故か僕に付きまとう物好きなロボットだ。


「相変わらず冷たいやつだなぁ。遅刻しそうだから先行くぜ!」

そう言い残すと駆け足で去っていった。




「ロボットだから冷たいのは当然だろ…」

小さく呟き下を向いて歩き出すケイ



すると前の方から

「君はロボットなの?」

女の声がして顔を上げると同年代くらいの女の子が顔を覗いていた



突然のことで驚いた


「うわっ!近いな!」

変な声出た…恥ずい…


「なにそれっ!君は今日から人間!」

笑顔で答える少女



初めて人間扱いされた…

ほんの少し嬉しかった。



「なんだそれ…!つか、人の事指差すなよ…」

少女の指を優しく払い除け歩き出すケイ


「待ってよー!私はカナ!君は?」


強引な奴だな…

「…ケイ。」


「よろしく!ケイ!」



「よろしく」


この2人の出会いが後に起こるトラブルへの第一歩だと

この時のケイは知る由しも無かった。

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