第1話 『近未来』
技術革新が進みに進んだ近未来。
特にロボット技術の進歩は素晴らしく
人類はほとんど完璧な人工知能を作り上げた。
そして、人工的な肉体にも関わらず
見た目、触り心地、質量的にも
何の違和感もないロボットも作り上げた。
完璧な人工知能、完璧な肉体
こうして精巧な人間もどきが完成した。
人間とロボットの共存世界
しかし決して相容れない両者
人と機械の差別化
そんな世界で1人の人間と1人のロボットが
恋に落ちてしまった
精巧過ぎて分からない気持ち
人間とロボットの違いは何か。
ロボットにも心がある世界で
切なく、叶うことのない物語。
--午前6時30分 起床の時間デス--
部屋に機械音が響く
「…朝か…目覚まし止めて。」
--了解しまシタ--
この機械音の正体はお世話ロボット『エイミー』
どの家庭にも1台は…いや1人は存在している。
家庭用量産お世話ロボットだ。
容姿が女性ならエイミー。男性ならチャーリー。
起床アラーム、予定や天気などの必要なお知らせ、家事全般など何でもこなしてくれる超万能ロボだ。
例えば…
「エイミー今日は午後から雨降るかな?」
こんな風に質問してみると
--午後からの降水確率は20%デス--
--念の為折り畳み傘の用意をお勧めしマス--
こんな風に返ってくる。完璧だ。
自己紹介が遅れたね。
僕の名前は神田 ケイ。
高校2年生 都内に1人暮らししている〝ロボット〟だ