少女の苦悩そして……
両親が死んでからもう一年の月日が流れた。
【ウルちゃん、着替え此処に置いておくわね】と私を引き取ってくれた叔父様の奥様、弥生さんが着替えを持ってきてくれました。
【ありがとうございます、弥生さん】と返事を返した、弥生さんは叔母と言われのが嫌と言う事なので、弥生さんと呼ぶことにしたのです。
今日は、両親のお墓参りに行く日なので朝からお風呂に入り、出掛ける準備をします。
【準備は大丈夫?】【はい、私は大丈夫です】【ああ、俺も大丈夫だ】と皆忘れ物がないか確認出来たので出発することにしました。
お墓に到着すると、ウルは水桶を持ち先にお墓に行くと言い残し走って行ってしまった。
水桶を持ち歩いていると、家のお墓の前に観たことがない人が立って今した。
【あの、お父様かお母様のお知り合いの方でしょうか】とウルはお墓の前の人に聞きました。【いえ、用事があるのはあなたウルさんに対してです】
【えっと、私はあなたのこと知らないのですが、なぜ私の名前をご存じなのですか?】と聞いてみると【それは着いて来ていただければ分かります、お時間がよろしければ、今から向かいたいのですが】と青年は返しました。
【いえ、今から叔父様と弥生さんが来ますので、お墓参りが終わりましたら、少しですが時間が取れます】【そうですか、では頃合いを見計らってまた来ますので、今は失礼します】と言い残し消えるかの用に居なくなってしまった。
ウルがその光景を見て唖然としていると、叔父と弥生が来た。
【あら、ウルちゃんそんなところで立ち尽くして、どうかしたの?】と弥生は心配そうにウルに話しかけた。
【いえ、大丈夫です早くお父様とお母様のお墓の掃除をしてしまいましょう】とウルは気持ちを切り替えて掃除に励むのであった。
墓参りが終わると、ウルが【私人と会う約束をしているので、少しの間別行動したいのですが、よろしいですか?】と二人に確認をし、了承を得てからまたお墓の方に歩いていった。
ウルが舞華姫家のお墓に着くと、また先ほどいた人が立っていました。
【それでは、私に着いて来てください】と青年が言ったのでウルは大人しく着いていくことにしました。
歩いて五分位で目的地に着いたようで、一軒の家の前でこちらですと青年が言って扉を開けてくれたのです。
ウルは家の中に入ると不思議な感覚に見舞われました。何だかふわふわ浮いているような感じなのに、全然不安ではなくむしろ、何だか包まれているような安心できる。そんな感覚が身体全体を駆け巡りました。
こちらですと青年が先をせぐので、直ぐに追いかけます。
青年は一つの扉の前で止まりノックした。【ウルさんをお連れしました】と青年が言うと、扉の中から【お入りなさい】と凛と澄んだ女性の声が聞こえました。
【ようこそウルさん、信じて貰えないかも知れませんが、私は神の使いの者です】と初対面でいきなりトンでも発言をした女性はにこやかに言いました。
【え!………神様の使いですか?】といぶかしんだ顔でも、なんとか会話を続けるために質問した。
【はい、先程も言いましたが突然言われても、信じて貰えないでしょうから、神の許しおえて少しだけ先の未来を見せることになりました】と神の使いは言い準備を始めた。
【未来ですか…】とウルは浮かない顔で聞き返しました。
【はい、あなたと、身近な人の未来を見せます】と言ってウルの頭に触れたのです。触れられた場所が温かくそしてとても心地よく段々と瞼が閉じて来ました。
夢の中で叔父様と弥生さん親戚の人達が、事故、事件に遭い亡くなるところで目を覚ましました。
【嫌ーーー】ウルは叫びながら起き上がった。【それが、未来の出来事です、私達神の使いは、ある程度までなら未来予知出来ます、あなたの親族の方逹は不運に付きまとわれているのです】ウルが落ち着く暇もなく神の使いは畳み掛けるように、言いました。
【嘘です、こんなことあり得ません】とウルは泣きながら抗議しました。
【いえ、間違いではないのです、神がおしゃっておりました、ウルあなたの産まれ落とす世界を間違えたと】
この世界の神は、地上に存在する命を自分の子供のように慈しむため、産まれる時に少しだけお祝いを贈るのでさ、ウルの時ももちろん贈られたのですがその時に間違えたのです。
【では、お父様とお母様の事故も私のせいなのですか】と確認しました。
【はい、あなたの…いえ、すいません今神から通信が来ましてあなたのせいではなく、自分の落ち度だと仰っております】と神の使いは言葉お区切り申し訳なさそうに言葉を紡いだ。
ウルは顔を伏せて次の言葉を待った【神は、あなたが産まれ落ちるはずたっだ世界に行けば、今までの経過をリセットしてあなたのお父様とお母様は生き返り、寿命まで生きていけます、とのことです】と神の使いは言葉を紡いだ。
【少しだけ考える時間をくれませんか、お願いです、私に考える時間を下さい】と必死にお願いしました。
【もちろんです、ですが親戚の人の中の一人は今日なくなります】神の使いは不穏な言葉を言い残し消えてしまった。
【きゃ】とウルは急に現れた青年に驚いて小さな悲鳴をあげた。
【考えが固まりましたら私にご連絡下さい】と青年は言い一枚の紙渡してきた。
ウルは【ありがとうございます】と言い残し家から出た。
その日の夜神の使いが言った通りのことが起きました。
【あなた、宗賢さんが亡くなったって】【何だって!、この前会った時はあんなに元気だったのに、事故か】【ええ、家にトラックが突っ込んできたらしいわ】【そうか】と下の階から言葉が聞こえてきてウルは本当だったんだと思い夢の中の出来事を思い出していた。
翌日、叔父様と弥生さんが宗賢さんの家に行くと言うので送り出すと、午後ぐらいに電話が鳴った、その電話の内容は叔父様と弥生さんが電車の事故で亡くなったと言う内容でした。
ウルは、何も考えられなくなり立ち尽くしていると、また電話が鳴りました。
昨日と今日だけで、四人の親戚が亡くなり、ウルは泣いた、次の日もまた次の日も一人また一人死んでいき、神の使いが言っていたことが現実味を帯びて決断を迫ってきます。
ウルは部屋の中で考えて考えてそうして要るうちに二日、神の使いに会ってからまだ六日しかたってないのに八人の人が亡くなり、ウルは壊れ掛けました。
自分が自分でなくなる前にウルは、青年に連絡することにしました。
【覚悟を決めたので、神様の使いの方に会わせて頂けませんか】と青年に連絡すると電話口から【分かりました】と聞こえると、急に目の前が白くなり視界が戻ると、そこには神様の使いの方が立っていた。
【決めましたか】【はい、私を産まれ落ちるはずだった場所に連れていってください】と覚悟を決め答えました。
【分かりました、その前に神があなたに会いたいと仰っております、先にお会いになって下さい】と私の前に光の柱が現れた。
【さあ光の中にお入りなさい】と神の使いは、ウルを促した。ウルは言われるまま光の中に入ると、光が強くなり目を閉じて少したつと。
【もう、目を開けても大丈夫ですよ、ウルさん】ととても澄んでいてとても安心できる声が聞こえてきたので目を開けるとそこには。