新しいパーティーに冒険に行くが……
ということで四人になったのだけれど、これからどうすればいいのだろうか?
ここからどうすればいいのかな?
そう思っていると周りを囲んでいた一人であるシズエが立ち上がって口を開いて
「それじゃー……
冒険に行こー」
と言ったところでエリンに頭をポコッと叩かれていた。
「無理です。
戦闘を行う準備もしていないのにそんなのできるわけないでしょ。」
「うん……」
そうすぐに言われてシズエは少しテンションが低くなり、僕は実はシズエの言葉に便乗して挙げかけていた手をゆっくりと下に下ろしたところ、横にいたレイラさんと目が合ってやれやれという表情をされる。
「マヤ様も同じように旅の準備をしてからですよ」
「はい……」
そうして僕たちは目立たないような格好をすることで何とかお店の裏口から外に出ると僕とレイラさん、シズエとエリンに別れて買い物を済ませた。
僕はまた新しい服とレイラさんが取り出した魔法のバッグの中にお店で売っていた野菜などを購入して入れていく。
それを見ていると本当にリアルでどこかに旅に出かけたらこんな感じ何だろうなー。
でも結構買うね。
普段あまり自分で食べ物の食材を買うという機会があんまりないのでよくわからないのだけれど、結構な量の食べ物を詰め込んでいた。
そうして待ち合わせである街門にて集合した。
先程の僕たちの出来事によって一部にプレイヤーたちが集まっているおかげで街門にはほとんどの人はいなかった。
「よーし、それじゃ冒険に出発だよー」
「うん」
テンションの高めなシズエとみんなで冒険をするということでワクワクしている僕はウキウキと歩き出して、その後ろをその保護者のように少しそわそわとついてくるレイラさんとエリンという構図で街の外に出た。
そして並んで歩きながら僕は今更ながらに考えていたことを口にした。
「えっと、それでどこに向かいましょうか?」
「「「えっ?」」」
すると三人が驚いたようにこちらを見てきた。
うん?
僕は何か間違ったことを言ったのだろうか?
もしかして聞いてはいけない話題なのか?
でもどこに行くのか聞かないとどういうルートで向かうのかわかんないし……
そして全員の足がとまる。
「えっと、決めてなかったの?」
「え?
シズエが決めてるんじゃないの?」
「あ、あたし?
適当にどこかに向かうじゃないのかなって思ってたんだけど……」
「「「……」」」
どうするのこれ?
たぶんみんながそう思っていると感じながら、僕たちは道の真ん中で立ち止まっていた。