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レイラさんとの決闘を

ということで落ち着いたレイラさんを連れてもう一度先程のお店にとやってきていた。

まぁ食べ逃げみたいになってたからちゃんとお金は払わないとね。

そう思ってお店の中に入ると、先程と同じように店主の主人が声をかけてくれた。

「お、さっきのお嬢さん、どうしたんだ?」

「あ、あの、さっきはお金とか払わずに出て行ってしまったのでお金を払いに戻って来たんですけど」

「ああ、それはいいよ。

開店最初のお客様ということで無料サービスにしとくからね」

「え、でも……」

「いいの、いいの」

だけどそんな感じに押し切られて結局お金は払わせてくれそうにない。

そう思っていると先程座っていた席にまだ二人がいた。

あ、謝っとかないとね。

そう思って気合を入れて歩きだそうとしたときに、後ろからレイラさんに腕を掴まれる。

どうやら行くのはダメみたいだ。

とりあえずもう一度レイラさんの話しを聞かないといかないようだ。

僕はノイの家の主人にお辞儀をするとそのお店から外に出て地図を見つつ宿屋に戻った。

そしてレイラさんを部屋にあったソファに座らせて向き直る。

「レイラさん、ちゃんと全部話してくれませんか?」

そしてレイラさんを見つめてそう言った。

下を向いていたレイラさんはゆっくりと頷くと話しを初めてくれた。

「そうですね、私は今まで嘘をついています。

私は先代の王女様が病気にて他界なされたと言いましたが本当はそうではありません、真実は疾走したのです。

どこに行ったのかは未だにわかりません。

でもそこに新しいマヤ様が現れました。

たぶん先代のマヤ様は他界されたと考えました。

そしてそれを今度は守れるように私は常にマヤ様の近くにいようと考えました。

それにまだこれは話していなかったことですが、称号がありますよね、それは何も王女というものだけではありません。

ファンタジー世界にあるような勇者や魔王もいるのです。

それは現在はまだいないとされていますが、それがもし出てくればマヤ様は連れて行かれてしまうかもしれません、それかシステムにより殺されるかもしれません。

私はそれを見たくないのです。

だから私は……」

そっか、レイラさんは僕を守りたいのか、それじゃやることは一つだ。

僕はガタリと音を立てて立ち上がると腰にさげていた剣に手を添えた。

「レイラさん、決闘しよう。」

「え?」

その言葉に驚きで顔を上げたレイラさんに視線を向けて僕は剣を抜いて宣言する。

「そして僕が勝ったら僕についてきてもらうよ」

するとレイラさんも僕の瞳を見つめてきて言う。

「それでは私が勝てば、私の言うことを聞いてもらいます」

「ああ、それでいいよ」

「それじゃ、ここじゃないところに行こうか」

そして僕とレイラさんは街の外れにやってきた。

僕とレイラさんしかいない決闘。

観客は誰もいない。

まぁ、こんな決闘は見られたくはないのだけどね。

そんなことを考えつつレイラさんと十メートルほど離れた位置にて向かい合う。

この決闘のやり方はレイラさんの投げたコインが地面に落ちたときに開始で、どちらかの攻撃が服などに触れたら負けということになる。

レイラさんは既に腰にさげていた小太刀二本を抜刀している。

僕は剣を抜く前にまず靴を脱いで靴下なども脱ぐ。

本当にまだ相手の戦いも見ていない相手に対して勝てる戦い方をしなくてはいけないのだ、靴を履いていたら勝てない。

レイラさんは僕の覚悟を感じとったのか、すぐにコインを投げた。

くるくると回転しながら落ちていくコインを見ながら僕は剣を地面に置いた。

「な!」

レイラさんが驚きの表情を浮かべるのを見ながらもコインはそのまま地面に落ちる。

それを見た瞬間に僕は動いていた。

足の指で剣を引っ張ってそのままの勢いで前に投げる。

それでレイラさんに向かって飛んでいくということはないが、すぐに自分の手元までの高さに上がったその剣を僕はすぐに手にとって投擲した。

これはどっちも意表をつくためのものだ。

何故そうするのかというのは、まず、僕の武装が一本しかないというのにレイラさんは二本あるのと、レイラさんの戦闘のスタイルを知らないというものだ。

だからこそ、最初の段階でレイラさんと勝負するということで焚付、次に剣を置くという挑発でレイラさんが突っ込んでくるのがわかっているのでそれを読んでの剣を投擲することでレイラさんは小太刀でその剣を防ぐという方法でしかそれを対処できなくなる。

そしてその小太刀にて僕の投擲を弾いた瞬間に……

僕は体勢を低くしてから後ろに飛んだ。

これはレイラさんが僕の予想を少し上回ってきたからだ。

でもそれでも僕のパターンは崩れない。

レイラさんは両方ではなく片方の小太刀で先程の攻撃を防ぐともう片方で縦斬りを振るってきた。

だからこそのバックジャンプからの、目線で自分の剣の場所を確認しつつ、その視線にレイラさんが釣られたいのを確認すると前に突っ込んで、そのまま手刀にて慌てて振ってきた剣の持つ手を殴った。

そして小太刀が弾かれるのを僕とレイラさんは見た。

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