え、どうしよう!?
「うえええええええええええええええええええええええええええいいいいいいいいいいいいいいwwwwww」
おっす!いきなり基地外発言してごめんな!俺の名前は米良カンクロウだ!カンクロウは漢字にすると読みづらいと思ってカタカナにしてみたぞ!
おっと、みんな引いてないかな??このノリに引いてないかな??まあいいや!!
いきなりだけど、俺は自分のことを基地外だと思っているんだ!いきなり変な奇声出すしずっと変なこと(たいていはエロいこと)考えてるし何より周りのやつらが基地外しかいないのがいけないとおれは思うんだ!
例えば・・・
友達1:三島黒継の場合
「うぇい!うぇい!うぇい!うぇい!うぇい!うぇい!うぇい!うぇい!うぇい!」←筋トレをしてるときの声である
「ふっ!ふっ!ふっ!ふっ!ふっ!ふぅぅーーーーーーーーーーーーーー!!」←授業中に腹式呼吸トレーニングしてるときの声である
こいつは起きている時は筋トレばっかやる変なやつだ。話しかけても聞く耳を持たないので会話ができない。しかも筋トレ中の声がキモいのである!キチガい。
友達2:白野咲の場合
「ねえキミィ??あたしで童貞捨てる気ない??今なら5000円でヤらせてあげるわよぉ??」
「ねぇ誰かあたしとヤらなぁい??だれかぁ!!!」
こいつは金のためならどんな男にも自分の体を売るヤバい女だ。正直怖いから話したくないのだが頻繁にむこうから「ねぇ米良ぁ?5000であたしとやらなぁい??」なんて聞いてくるから話さないのは無理な話だ。キチガイな女である!
友達3:大城戸由紀松の場合
「ぐっああああああ!!!俺の右腕がぁぁ!!・・・まさか、これは俺が封印した魔王が甦ったということか・・・?そんなことになったら、この世界は終わりだ・・・・・・!!俺がなんとかしなければ!!うおおおおお待ってろ魔」以下略である。
要するにこいつは重度の中二病なのだ。自分の中に何の設定があるのか知らんが、正直意味わからんやつだから話したくない。キチガイである!!
・・・とまあ3人紹介したがキチガイなやつはまだいる。だが全員は紹介しきれないので割愛させていただこう。
この3人を見てわかったと思うが、俺はまだまだマシなキチガイだと思う(そもそもキチガイにランク付けみたいなものがあるかよくわからないが)。
このヤバいやつらの中で俺は生活している。
ここは北海道某所にある高校「小和田学園」である。ちなみに、おわた、と読むんだ。面白いだろう。
学校のレベルはそこそこ高いところで、有名大学に合格する者も多く部活動の方でも好成績を残している者が多い。文武両道がモットーのハイスペックな高校だ。
俺は中学のときこの高校に憧れて必死に勉強した。何か部活をやっていて好成績を残していれば推薦などももらえるのだが、俺は運動神経は普通だし、なにより部活に入っていなかったので勉強を頑張るしかなかったのだ。
努力の結果が実り、俺はこの高校に合格することができた。俺はこのとき人生最大の喜びを感じていたと思う。
そう、ここまで。ここまではよかったんだ・・・
数日経ってからの入学初日、俺は期待を胸に膨らませながら校門をくぐった。そしてクラスを確認し、緊張しつつも自分のクラスをの教室へと入った。そこで俺を待ち受けていたのは・・・
「ハイッ!ハイッ!ハイッ!ハイッ!ハァァァァァァァア!!!!!!」
「ちょっとぉ~!誰かあたしとやってくれる男子いないのぉ??5000でいいのよぉ」
「魔法少女・・・・・・いや、時代はロリショタだな!!!!!!」
3人目のやつはまだ紹介してなかった御宅田雄介という新キャラである。発現から察してわかるがオタクである。
こんな面子が嫌だった俺は担任に抗議したんだ。帰ってきた答えは…
「偶然だ偶然。ちゃんと皆と話をしてみろ、良い奴らかもしれないだろ」
ダメだ、担任がこれでは・・・・・・
俺はこのクラス編成に疑問を感じている。体験入学や学校を見学した限りではこんな奴らは一人もいなかった。
では、なぜ今年だけ?
上級生をみてももともな人ばかりなのになぜ今年だけ?俺以外の人間ほとんどがキチガイじゃないか!!!
おかげで俺も徐々にキチガイに毒されていってしまったのである。
俺は必ずこの理不尽な出来事の真相を暴く。
そして、このクラスから脱出してまともな青春を送ってやるのだ!!!
まともなちゃんとした友達をつくって、彼女だってつくってやるのだ!!うおおおおおおおおおおおおおおおお俺はやってやるんだやってやるんだやって・・・・・・ってすまん、取り乱してしまった。俺もキチガイになってきているんだ、どうか許してほしい。
「カンクロー」
はっ!?誰だ!?驚いて後ろを振り向いた。
「あ、ゴメンね!一人で何かぶつぶつ言ってて面白いから話しかけちゃったよ~」
何だこいつは…喧嘩を売ってるとしか思えないぞ…
ってか!俺ぶつぶつ独り言言ってたのか!こいつから見たら俺もキチガイに見えたのかな…
「なんだよ、俺がバカに見えたか?」
相手を突き放すように聞いてみた。
「いやいや!そんなことないよ!ただ、このクラスに対しての不満が聞こえたからさ…なんていうか、普通の人なのかなと思ってさ…」
よく見るとこいつ…涙目になってるじゃねえか。もしかしてこいつ、不安だったのかな?こんなクラスじゃ友達だって作るのは難しいだろうから、普通に会話できるやつがいてほっとしたのか。
「お前は…このクラスのことどう思ってるんだ?」
そう聞いてみたのは、俺も心のどこかで抱えていた不安を払拭したかったからかもしれない。
「普通じゃない…って思った。体験入学の時はこんな人達いなかったのになんで今年は変な人ばかり…」
俺は嬉しかった。自分と同じ感想を抱いてるやつがいたから。
そうだよな…こんな奇人変人ばかりじゃこれから先やってくのなんて不安にもなるよな。
「だから」
「俺もだ」
「えっ?」
こいつの言葉を遮って俺は話していた。
「俺も不安で仕方なかったんだ。周りのやつら見て絶望したよ。こんなやつらとやってけんのかって。だから」
俺は一呼吸置いてから
「これからよろしく頼むわ」
こんなことを勇気を出して言っていた。実は人見知りのため、かなり緊張している。でも
「…!!うん!こちらこそよろしく!!」
このおかしい学校に入学してから12日目。
これが俺に普通の友達ができた瞬間であった。
あれ、そう言えばこいつと話してから俺、キチガイなこと言ってないな。普通の人間と話してれば治るもんなのかな…
「ははっ…あ、ちょっとすまん。トイレいってくるわ」
「あ、それなら付き合うよ!仲良くなったことだしね!」
「それもそーだな。じゃいこうぜ!」
あぁ…つれしょんなんて入学して初めてだ…
やっぱ友達がいるっていいよな。
廊下を歩きながら俺は思い出したように言った。
「俺は今すぐにでもこのクラスから出たい。でも先生に言っても全く相手にしてくれないんだ。だから、お前に協力してほしいんだ。このクラスからでるの。」
するとこいつは
「もちろんだよ!でも、あのクラスからでるときは一緒だよ!」
「…ああ!ありがとう!」
1人じゃ無理なことでも、協力してくれる友達がいるのはすごく心強いことだ。俺は素直にお礼を言った。
こうして俺とこいつのキチガイクラス脱出計画が始まるのであった。
で、仲良くなった証にトイレに来たわけだが、こいつはトイレの個室に入っていった。
(大きい方するのかよ…)
そう思いながら用を足していると、意外にもこいつは早く出てきた。
「お前、早いな。」
「まぁただのおしっこだし、あんまり出なかったからね。」
と、若干照れの入った口調で話していた。
……って待てよ。おしっこだと?
「大きい方するわけじゃないなら普通にこっちの便器でいいじゃねーか。なんだ、もしかして自分のモノに自信なくて俺に見られんのが恥ずかしかったのか?」
と冗談混じりに言って顔を見てみると、顔を赤くして俯いていた。
「わ、私の趣味ってね…」
ん?趣味?どこからそんな話題になったのかはわからないが一応つっこむのはやめておいた。
っていうか一人称が私って…女みたいなやつだな、とか思ってたら。
「男装が趣味なの!だからカンクローと同じ便器で用を足すのはできないの!」
なんて言うから、俺の小便も止まってしまったわけだ。
「はっ??????」
何とも間抜けな声が出たものである。
「…わ、私の名前、成美って言うの。」
あっけにとられた俺は返答に困った末にアホなことを聞いていた。
「み…名字はなんていうのぉ?」
思い付いたノリで書ききりました(笑)
感想待ってます!