1話 騎士団試験不合格
新しい物書いてみました
またか また落ちた・・・・やっぱり俺騎士には成れないのかな
一人の男が騎士合格案内掲示板の前で黄昏ている
彼の父親は一代で神官騎士団に入りパラディンの称号を受けたエリートであった
このパレステス王国でパラディンとは騎士の最高峰の称号である
そんな父も病に掛かり死んでしまった
彼の名を島 大助 父は島 孝輔
思いっきり日本名だが気にしない
実は大助には騎士にとって致命的な事が有った
それは回復魔法がまったく使えなかったのだった
教会で修業しても全く時間の無駄と司祭が匙を投げる始末
だが特異な事もあった、それは呪いの解析・解除この二つは現役の司祭が嫉妬する位の腕前であった
しかしそんな上級魔法は使えても回復魔法は使えなければ馬の耳に念仏・猫に小判・島に回復魔法だった
これで三度騎士試験に落ち万年騎士見習いであった
「今年で二十歳か・・・そろそろ騎士は諦めるかな」
そんな感じでこれからの事を考えながら母親にどんな感じで試験の結果を報告するか考え込んで歩いていた
するといつの間にか王都の北側に位置する場所に来ていた
パレステス王国王都は東西南北と区画に分かれ東は貴族区 南は商人・市民区 西は教会特区と別れている
では北はスラム街が広がっていたしかしその区画にはもう一つの顔を持ってた
「やっべ北区に来てしまった、早よ帰よ」
回れ右をして元来た道を帰ろうとするとソレに出会ってしまった
幼馴染の紅葉 楓今もっとも会いたくない奴である
「あれっ大ちゃん今日は試験発表の日じゃなかったけ」
「ああまた落ちたよ」
俺はイラつきながら言ってしまった
「そう じゃあまた家でバイト継続だね」
何故か嬉しそうに言ってくる
「ああ親父さんにバイトヨロシク行っといて」
俺はこの子の家で経営している酒場でバイトをしていた
「ああっ待ってよ、一緒にクラウンさん所に行こうよ」
「ええまたかよ・・・荷物持ちは簡便してくれよ」
「いいじゃん私は雇い主の娘よ」
「何だかんだついて行ってしまう俺が居た
「それでさあ・・・大ちゃんさあこれから如何するの、騎士見習い続けるの」
「そうだよなあ、どうしょうかなあ」
二人して荷馬車に乗り話し合っている
「何ならさあ私と」
そんな会話をしていると目の前で魔獣を乗せ護送中の馬車が大転し
中に居たトラ型の魔獣が出て来た
周りに居たスラムの人々が慌てふためきパニックになり始めた
「楓、隠れて居ろ」
「大ちゃんはどうするの、騎士見習いは警護剣は持てないでしょ」
「これが有る」
警護棒を取り出しトラ型の魔物と対峙する
「無茶だよ」
何度か護衛棒で攻撃するも所詮ただの棒、直ぐに折れてしまった
そしてそんな俺に嚙付いて来るトラ、肩や足の太腿を噛まれ意識が薄れていく
俺は楓は大丈夫かなとそんなことを思っていた
またね