カット野菜は結局善なのか?悪なのか?
袋に入ったカット野菜はいいだの悪いだのという論争が始まって幾星霜。
この論争への一つのアンサーと思っていただければと思いつつ、でも反論したい人はいるんだろうなあと思いつつ、書いてみることとします。
まず私は、カット野菜を「是」としています。
理由。一人暮らしで複数の野菜を一食につき適量準備するコスパから、です。
カットしていないありのままの野菜を刻み、小分けにし、適切に保存する。ハイめんどくさい!
しかもこいつら日持ちしないじゃないですか。
場合によってはラップやジップロックで小分けにしまくって、しかもゴミ出るんですよ。芯だの種だの皮だの。
でも袋入りのカット野菜はゴミは袋だけなんです。
もうこの時点でエコじゃないですか?
しかも複数の野菜が入ってても大体98円なんですよ。いっても130円くらい。野菜各々買ってってしていくと上回るんですよ。
ええ分かっております、エコとかその観点でなく栄養素の話ですね?
では問いますが、この技術革新が日進月歩の現代において、野菜を切って袋詰めする過程で失われる栄養に、企業側が何の措置も行わず適当に同じ技術のままで進めているとでも?
私は企業の努力を信じていますし、科学技術の進歩も信じています。
同時に、元々切って使う野菜が袋に入って出荷された程度で栄養を丸ごと失って抜け殻になるというその理論が理解できません。
洗うから栄養素が抜ける?
え、じゃあ皆様は買ってきた野菜洗わず使うんですか!? と問いたい。
にんじんだろうがキャベツだろうがレタスだろうが洗いますよね?
モノによっては刻んだり切ったりした後洗う野菜もありますよね?
じゃあ条件は同じです。
カット野菜も、抜け殻ではないはずです。
一番大事なのは野菜を食べる習慣をつけるということであって、そこにストレスを感じないことも大事だと思うのです。
そこに、一人暮らしの人間が、使いきれない野菜にストレスを感じてしまって主食と肉だけの生活をしてしまうのはそれこそ栄養の偏りから不健全です。
それなら、若干栄養が減ってでも、袋入りカット野菜を買ってきて、食事に組み込むほうが健全ではないでしょうか?
それに、カップサラダとかを買うよりも袋入りのサラダの方が量が多くて「野菜食ってる!」って気がして気持ちがいいんですよね。
もちろん丸ごと買って食べたほうがいいんだろうな、という感情はあります。
ですが生活の形態によって、最適解というものは変動します。
また、トマトくらいなら、一食をトマト尽くしにして使い切ることが出来ます。
しかし、大玉のキャベツだのレタスだの、一本単位で売っていてもそのものを使い切るのが難しいにんじんだの、そういったものは一人暮らしだと持て余すのです。
それを使い切るのが自炊のコツだと言われても、使い切れないのが現実と言う人が多いから、カット野菜が好まれるわけです。
カット野菜に関しては、是非を問うのも大事かもしれませんが、とりあえずは「ライフスタイルの違いで必要か不要かは決まってくる」と玉虫色の着地点にしませんか。
別にものすごく体に悪くて食べれば食べるほど内臓に負担がかかってそのうち爆発四散するというものではないですし。
栄養が生で買ってきて自分で調理するよりちょっぴり落ちる程度なら可愛いものじゃないですか。
一切食べないより健康的ですし、そこはもう取捨選択。
この人は考えた末にこっち食ってんだな、と、それで納得するんでいいじゃないでしょうか。
正直言うとですね、栄養さえ取れりゃそれでいい完全栄養食が台頭してきたこの時代に、自炊してる時点でもうえらいです。
たとえ一日二食を完全栄養食にしてて、一食だけ自炊という人でもえらすぎます。
なんなら私は考えて食べてるってだけで「すごいぞ!えらいぞ!」とほめたたえる人間です。
なので、そもそも論として、カット野菜云々以前に、
「考えて食えてる時点で全員合格!」
これです。
今日野菜食いたいけどキャベツ丸ごと刻むのめんどくさいからカット野菜でいいや!でもなんか罪悪感あるな、って人へ。
食べるだけでえらいぞ!
そんな風にほめたたえる雑草が日本のどこかにいます。
安心してカット野菜食べてください。
丸ごと野菜を考えて消費しつつ料理するキミもえらいし、袋野菜を買ってきて料理するキミもえらい。サプリだのなんだの使うキミもえらいし完全栄養食チュルチュルするキミもえらい。
メシ食ってる時点でえらいよ。




