“スポーツ万能な幼馴染“
人は誰しも恋をすると思う。みんなは、今恋をしていますか?
私は、幼馴染の赤城 春人に恋をしている。きっかけはほんの些細なことだったと思う。
私は昔、体が弱かった。
そのせいで友達と遊ぶことができなくなっていた時、私は友達からノリが悪いと仲間はずれから始まりいじめにまで発展していた。余計に学校に行きたくなくなり休んだある時、いじめっ子のリーダー格の女の子がプリントを届けにきたことがあった。私は出たくない気持ちもあったが、家には誰もいなかった為仕方なく玄関に向かうと外から春人の声が聞こえてきた。
「お前。夏美をいじめるのはもうやめろ。あいつは俺の大切な幼馴染だ。次いじめているのを見たり、聞いたりしたら────」
あれ? 最後なんて言ったんだろう。と思っていると、
「"ご"め"ん"な"ざ"い"」
と泣きながら、走り去る音が聞こえた。
小学生なんて単純だよね。これだけのことで好きになってしまったんだもん。少ししてから家のチャイムがなり、ドアを開けると春人が立っていた。
「あれ? 春人が来るなんて珍しいね?」
「はい。これプリント。それともしかして今の聴いてた?」
「なんのこと?」
「いや、なんでもないよ」
私は初めて春人に対して嘘をついてしまった。でも、しょうがないよね。聞いてたなんて知られたら嫌われちゃうもん。それだけは嫌だった私は、首を傾げてなんのこと? と惚けることしかできなかった。
まあ、頭の良い春人なら気づいているんだろうけどね。小2から今まで9年間ずっと好きで好きでどうしようもない。
少しでも強くなろうと、スポーツを始めたのもその頃だ。スポーツを続けている内に体も強くなり、いつしか全国でもトップレベルのスポーツ選手になっていた。それから私は、毎朝迎えに行ったり色々と尽くしてきた。が、春人は私の気持ちに気づいてくれることは1度もなかった。
♡♡♡
〜春人side〜
桜の木の下で謎の女子と出会った後、教室に向かうと親友が声をかけてきた。
「春人! おはようさん! 今日も痴話喧嘩してたな!」
「おはよ四季。って痴話喧嘩じゃないって知ってるだろ。新学期早々謎の女子を見かけたぞ」
茶化してくる四季を他所に謎の女子のことについて話をすることに。
「ほう? どんな?」
「俺のお気に入りの場所で佇んでた」
「なるほどな」
「質問なんだけどさ」
「おう」
「なんかその人見た時、胸がちくちくしたんだけどこれって何か知ってる?」
朝感じた謎の感情。それについて、彼女持ちの四季に聞いて見た。
「ほほー! なるほどな」
「知ってるか?」
「まあな」
「なんなんだ?」
「それは、俺からは言えないな。その内自分で気づくよ」
────キンコンカンコン
こう言う時の四季は、はっきりしないんだよな。話を続けたかったが、チャイムが鳴ったので席につき授業を受けた。
「春人ー! 四季ー! お昼食べよー!」
「おう。あいつは?」
「知らないわよ! 私に聞かないでよ!」
授業が終わり、俺と四季の元に夏美がお昼を誘いに来た。あいつとは、もう一人の幼馴染である緑川 千秋のことである。2人は幼馴染なのだが、犬猿の仲なのである。なんでだろうね。
「とりあえず行くか」
「ちょっと待ちなさい。なんで私を置いていこうとしてるのかしら」
俺たちが昼飯を食べに屋上へ向かおうとしたら、”学内一”成績が良く、”学内一”綺麗で慎ましい胸を持つ緑川 千秋が引き止めに来た。
「げっ! 千秋••••••」
「あなたはいつもそうよね。抜けがけなんてさせるわけないわ」
「そう言う千秋こそ、抜けがけしようとするじゃない!」
「あら? なんの事かしら」
この後も暫く言い争いが続いていた為、俺は四季と先に屋上へ向かうのだった。
「「そう思わない(かしら)? 春人! って、春人がいない(わ)!!」」
屋上へ向かい、毎日の様に喧嘩をするあの2人に関して四季へ問う。
「なんかあいつら毎日喧嘩してるよな昔はもっと仲良かったはずなのに••••••」
「なんで喧嘩してるのかわかるのか?」
「いや、なんでだろ」
「それが分からなきゃお前のチクチクの正体は分からないだろうな」
「またそれかよ。いい加減教えてくれよ!」
チクチクの正体ってなんだよ••••••
第一あの二人に俺は仲良くして欲しいだけなのに••••••
そんなことを考えながら俺は昼飯を平らげた。
面白かったら☆☆☆☆☆評価と、ブクマお願いします。
作者のモチベが上がり、投稿が早くなる可能性もあります!
次回、例の桜の木の下の女の子出てきます。