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初めての決闘大会


キープ達は冒険者ギルドの地下にある鍛錬場に来ていた。


鍛錬場はその名の通り、冒険者が鍛錬をするところだが、基本的には駆け出しの冒険者しか使わない。

広い空間が広がっており、殴るための人形や、練習用の武器が端の方に纏めておかれている。


長方形の広い空間にはキープ達しかいなかった。




「えっと……あの~? じゃんけんとかには……」

恐る恐る言うキープに、


「キープ!」


「は、はい!」


ナシュの一言でキープの背がシャキンと伸びる。



「いい? これは勝負だけど鍛錬でもあるの。 お互いの事を知るいい機会でもあるわ!」


ナシュが力説するが、何故ここにいるかと言うと……。



キープの相部屋を掛けて、


『第一回 キープと相部屋争奪 決闘大会』


……が開かれることになったのだった……。



(大げさすぎる……)

キープは心の中でため息をつく……。


名前的に今までの経験からロクな目に合わなそうだ。




しかし、ナシュやベガ、マタルはお互いの実力が測れて、鍛錬にもなるとノリノリだった。


ちなみに何故かカペラも参加している……どうして!?



一応宿の部屋でお風呂(宿の1階にある共同浴場)に入り、着替えてきている。

そのため、全員ラフな格好をしている。


何故せっかく風呂に入ったのに汗をかくことをするのか……。



キープの疑問は晴れることなく、そのまま大会の進行が進む。


トーナメント制らしく、表が作られている。



1回戦:ナシュ vs カペラ

2回戦:ベガ  vs マタル


気付けば、組み合わせも終わっている。



戦場に向かう戦乙女達のように鍛錬場の真ん中に向う女性達。

まるで聖戦に向かうかの様だが、その目的は、


(キープとの相部屋権は私が貰う!)


欲望まみれだった……。




一回戦はナシュ対カペラ。


審判はベガがする様だ。



ナシュもカペラも刃を潰した練習用の武器を持っている。


それでも怪我するかもしれない、その際はキープの出番になる……が、


「怪我しないようにお願いね」

それでも怪我はして欲しくない……キープはナシュ達に声を掛ける。



「大丈夫、練習試合の感覚でするから」

「ああ、これでも金冒険者。 安心してくれ」


ナシュとカペラから「心配しすぎ」と言わんばかりに返ってきた。



「そろそろ始めるから、キープは離れててね」


ベガに言われて端の方に下がると、再びナシュ達の方に目を向けた。




「レイピアのナシュさんと両手斧のカペラさん、全く違う戦闘スタイルの二人の対決。 楽しみですね!」


キープの横に来たライエがウキウキしたように……え?


「ら、ライエさん!?」


びっくりして振り返るキープに、


「はい、ライエです」


エプロンは外していたが、それは宿屋の女将……ライエであった。


「ど、どうしてここに?」


「皆さんの話を聞いてワクワクしちゃって! カペラさんに聞いたら見に来て良いと言われまして……」


ペロリと舌を出す。



え、何その舌なめずり……僕食べられないよね? 牙見えてますけど!?

いや、そうじゃなくて……!


「え、えと、宿の方は?」


「今は旦那が見ております。 いつも夕方からは旦那が見るのです。 夜は居酒屋もしておりまして……」


「はぁ……まぁ、そうでしたら……」


もう色々吹っ切れそうだ……。

キープは気にしない事にして、ナシュ達の方に目を向けた。



まさに始まる直前だった。




「始め!」


ベガの声に二人が直ぐに動く!



カペラは両手斧を振り上げナシュの方に駆ける!


ナシュは後ろに下がり剣先をカペラに向けて迎撃する!



しかしナシュが体制を整えきる前にカペラが仕掛けた!


勢いをつけて上段から斧を振り降ろす!!



ナシュは下がって躱すのは無理と見て、横に避けてカウンターを狙う!



しかし……、


「!?」


カペラは振り降ろした斧を挟んでナシュの対面に回り込む!


斧を挟んて向かい合う形となる!



その動きに一拍遅れたものの、カウンターとして突きを放つ!


が、持ち上げた斧で弾かれた!



(ちっ! 流石にやり辛い!)

カペラの両手斧は受けられない、競り合っても負けるし、そもそも鍔迫り合いも出来ない。



一旦距離を置いて……とするナシュを読んで、素早くカペラが突っ込む!!


斧を盾のように構えて……ナシュに体当たりを食らわせた!



まともに食らって後ろに弾かれる……が、ダメージはもらったが距離が空いた!!



直ぐ様起き上がり、剣先を揺れ動かし『剣舞』で惑わせる……。



様子を見ていたカペラは、両手斧を腰の位置で斜めに構えると、腰を捻って横向きに大振りで薙払った!!



(これは!?)

流石に『剣舞』でもこれは惑わせられない。


受けれない、横にも避けれない……ならば下がるしか道は無い!


一歩下がって除けようと……嫌な予感がして更に二歩下がる!!



そこへ斧が襲い掛かる!!



本来なら、最初の一歩で間合いからは完全に抜けていたハズが……。


二歩追加してもまだ間合い圏内!!



(そんな!!)

カペラの斧がちらりと目に入った……。



(!? ……か、片手持ち!)

カペラは今まで両手で斧を振るっていたハズ!


それが片手持ちになり、更に柄の一番端を握っている!


それにより三歩分もリーチを伸ばして来た!




避けきれずレイピアで受ける!!

受け流しも出来ず、完全に受け止めた形となり……。



バギン!!



「あ……」


レイピアが根本から折れた……!



そして……ナシュ自身は鍛錬場の端まで吹っ飛ばされる!


ドサッ!!


壁に激突! ……まではいかなかったが、鍛錬場の地面を転がった!



直ぐに起き上がるが……、柄だけ残ったレイピアを見ると、それを放り投げ、


「あーもう! 私の負けよ!!」


ナシュは悔しそうに負けを宣言したのだった……。


お読み下さっている皆々様方、ありがとうございます!


ちなみに冒険物なのに戦闘描写下手ですみません!


伝わっていると良いのですが、分かり辛かったらすみません!


色々稚拙ですが「初めての小説」と言うことで見守って下さいましたら幸いです。


引き続き頑張ります!

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