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少し時間が空きましたが、書き終わりました。面白かったらコメント等下さい!よろしくお願いしますm(*_ _)m
「「!!!」」
上空約四千メートル。そこに光と共に現れたのは、八重樫 叡智、水無瀬 未玖、沢村 静華の三人だった。
そして、自由落下のスタート。
「おいおい、まさかのスタートだな!」
「·····やばい·····死ぬかも·····」
「嘘でしょ!呼び出しておいてそれはないでわよ!」
ドカーン!と、強烈な爆発音と共に森の中に着地する。
「これまた、最高のご招待だな。」
叡智は、ホコリをはらいながら言った。
「あなた達に一応聞いておくわ。変な招待状は、届いてたのかしら。」
「ああそうだ。」
「同じく。」
静華は、そうですよね。と、思いながら頷いた。
「お前も届いてたのか?」
「ええそうよ。それとお前ではないわ、沢村 静華よ、以後よろしく。あなたは?」
「どうも、八重樫 叡智だ。楽しいことしかやる気の出ない超ダメ人間なのでよろしく!」
「そんなに威張って言うことではないと思うのだけれど。」
叡智は自信を持って言ったのに対し、静華は少し困ったような顔をした。
「そこの座ってるあなたは?」
「水無瀬 未玖。」
「そう、水無瀬さんね。よろしく。」
「うん。」
軽い自己紹介が3人で行われたあと、目の前に人(?)が現れた。
「ようこそお越しいただきました!」
ケモ耳、モフモフの尻尾、そして、豊かな胸。
「狐だな。」
「狐ですね。」
「狐。」
「狐ですよ。じゃなくて白狐のシイナです!初対面でよくもまぁ狐って言ってきますねー!まぁ確かに狐ですけど、白狐ですからね!白、重要ですよ!」
ノリツッコミからの熱弁に対し、3人は少し引いていた。
シイナは少し恥ずかしそうにしながらも何事も無かったかのように話し始めた。
「ようこそお越しいただきました!時間、異界、伝承、神話、物語が交わる世界、〝交差する世界〟へ!あなた達は人ならざる力を持っていいることは分かっていらっしゃると思います。この世界は、神、悪魔、幻獣、精霊、数多の知恵ある種が〝ギルド〟に所属し、遊戯が開催されています。あなた方は前にいた世界は窮屈だったことでしょう。しかしこの世界では思う存分その力を使って遊戯を楽しんでください!」
遊戯のためだけに創られた世界か
「そいつはわくわくするじゃねーか。」
「そう言って貰えて幸いです。」
叡智は初めて力をフルに使えると思い、おもちゃを貰った子供のような顔で喜んでいるように見えた。
・
「シイナまだかなー?」
「もうすぐじゃない?」
「誰が来るんだろー?」
ギルドの掃除をしていた子供たちは、口々に言っている。
「もう終わったのかい?」
「「うん!」」
「ご苦労さま、それじゃぁ皆のとこで遊んでていいよ。」
「ヤッター!」
「行ってくる!」
子供たちは手を振りながら、走って行った。
一人になったギルドマスターのアル・スレイは、シオンは大丈夫だろうか?と不安になりながらも、ギルドで待っていた。
ー西門前ー
「着きましたよ皆さん!この門を越えた先が、私たちが暮らす街ウエストタウンです!」
中世ヨーロッパのような街並みで商業などが結構発展しているようだ。人々で賑わっている。
「あら、中々いい街じゃない。」
「有難うございます!」
シイナはとても喜んでいた。この街のことがきっと好きなんだろう。
「それではあの店でお茶でもしましょう。」
そう言ってシイナが店に案内すると、どこからが野蛮な声が聞こえてきた。
「離せ!」
「無理だね、このお嬢さんは俺たちのもんだよ、お前らのギルドは俺らにゲームで負けたんだからよ!」
男を無視して高々と笑いながら女の人を連れていく。
「おいシイナ」
「は、はい、何でしょう?」
「あいつらはなんだ」
「あのお方は、このウエストタウンで多くのギルドをしたがえる〝狼の牙〟のマスター、ガルゥです。この辺では強いギルドなので、ほとんど逆らうことが出来ずやりたい放題やっているようです。」
悔しそうな顔で話していた。叡智は不機嫌そうにシイナを引っ張ってガルゥの所へ行った。
「おい、そこの狼野郎。俺とゲームをやろうぜ。」
「あぁ?なんだてめぇは?俺にゲームを挑むとはいい度胸じゃねえか。何を賭けるんだ?」
「お前のチップはそこの女の子だ。その代わりこっちは、シイナを賭ける。」
「良いねぇ。乗ってやろうじゃねーか。」
二人のゲームをする事が決まったと同時に、紙に書かれたルールが現れた。
人VS狼の決闘
参加者
・八重樫 叡智
・ガルゥ
勝利条件
・相手を倒すこと
敗北条件
・負けを認める
・意識が無くなる
「おい、シイナ。これはなんだ。」
「これはですね。タームと言って、そのゲームに対するルールが書いてある表ですよ。·····って何で勝手に私を掛けてるんですか!」
「だって、アイツを吊るのに最適なエサだったから。」
「そうですか、とでも言うと思いましたか!何でお二人も見でるだけなんですか!」
叡智の反論に対してシイナは怒っていた。
「だって面白そうだから。」
「同意。」
「もう!このお馬鹿様!!」
シイナは完全に怒ってしまった。
「勝つから気にするな。」
「勝てるわけないじゃないですか!相手はあのガルゥですよ!この街では敵無しと言われているのガルゥですよ!」
黙ってろ、と言って叡智はガルゥの前に立った。
「さぁ、ゲームを始めようぜ」
「後悔すんじゃねえぞ!」
ガルゥは思い切り叡智の顔面を殴った。だが、叡智には傷一つ着いていない。
「おいおいこの程度かよ、」
「くっ、手を抜いただけだガキが、死ね!」
体はみるみるうちに狼になって行き、全力で殴った。だが、これでも叡智には傷一つ着いていなかった。
「こんなことな事か·····あってたまるかよ!」
雄叫びを上げながら何度も何度も叡智を殴っていた。
「所詮はこんなものか、お前は叩き潰してやるよ!」
殴られている中左腕を伸ばし、腹を殴った。ガルゥは凄まじいスピードで壁に埋まった。
「俺の目の前でイラつくことすんじゃねーよ。」
「あら、中々やるじゃない。」
「凄いです!凄いですよ叡智さん!まさか、あのガルゥをたったの一撃てやってしまうなんて!」
(まさか、まさか、こんな事が起きるなんで、でもこんなにも力を秘めた人が来てくれれば私達のギルドは復活出来るかもしれない!)心で期待を持っていた。
「ありがとうございます。」
「気まぐれだ、気にするな。」
そう言うと会釈をして男と女は去っていった。
「ガルゥどうする?」
未玖が落書きしながら尋ねる。
「置いていきましょう、少しは反省してもらいたいですし。」
「ラジャー」
「それでは皆さんギルドへ行きましょう!」
「「おー!」」
読んで頂きありがとうございますm(*_ _)mどうでしたか?次も投稿するので待っていてください。