↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
31/315

28話 閑話 シェシリー#1

今日は勇者召喚の日、王城に併設された宿舎に私達は集められた。


「リリアあなたはあの少年のメイドになりなさい。」


「えっ!あっ、はい!」


「貴女の実力を買って副長官にしたのよ。実力なら私より上、しっかりしなさい。」


「ありがとうございます。しかし、何であの少年なんですか?」


「私は、召喚の瞬間あの場所にいました。他の者は怯えたり、興奮したりしていましたがあの少年は、表面上は怯えたり、興奮したりしていましたが常に周囲を観察し判断していました。彼はかなり優秀な少年のようです。

しかし、この国にとって優秀な者は嬉しいですが、下手に国の裏側を探られると良くないです。国は正義だけでは成り立ちません。この国も当然必要悪として非人道的なことも行っています。そういったことを知られて勇者にでも告げられたら困ります。

勇義とかいう勇者はまだ精神的に子供、必要悪が理解できないでしょう。刷り込もうにも信頼ができるまではできないです。彼には、魔王を倒して貰わないとなりませんからね。なので、貴女にはあの少年が余計なことをしないか見ていなさい。そしてなにかあれば消しなさい。

もしそうなったら、適当な理由でこの国を去った事にでもします。」


「重大な仕事ですね……。分かりました頑張ります。」


「私は、貴女達の情報を纏めるのでメイドにはなりません。リリアがこの娘達をまとめるのよ。そして貴女達は[遮蔽]を使って一般人より少し強い位のステータスにしておきなさい。異世界人達の1/5は[鑑定]を持っています。さいわい[高位鑑定]をもっている人は居なかったので良かった。さあ、分かったのなら速くしなさい!」


「「「「はい!」」」」




はぁ~、私は生まれつき身体が小さくて同レベル帯では、力がかなり弱い。

なので冒険者止めて定職付きたいと思って国の仕事に応募したら優秀だからって国王直属情報隠密部隊何てものに入ることになるなんて……。

後で聞いたら155cmという低身長も採用に影響していたらしい。

色んなところの貴族の情報をメイドとして探らされて、帰ってきたら3年もたってたし、副長官にはなれたけどなんかな~。

挙げ句には異世界人のメイドか~。

その為の訓練を追加でやってるし、みっちりやって他の皆より優秀って太鼓判を押してもらったけど。

なんか冒険者の頃の方が自由で楽だったような気が。

いけない!そろそろ異世界人の方が来る時間、仕事である以上全力でやらないと。

よし!


<[心身統一]>


今から私はメイド~!!

集中力を高めスキルの効果を上げるスキルなんですが心を無に出来るから気持ちを切り替えるときも役立ちます。


ガチャ


お?入ってきましたね。

たしか名前は美月様だったですね。

ふむなるほど身長は170cm位でしょうか?けして羨ましくなどありませんがね。

しかし、顔は悪くないですが、雰囲気がボケッとしすぎていて台無しになってる感じです。


「お帰りなさいませ。美月様。」


「お、おう、ただいま?」


?メイドの相手に慣れてないのでしょうか?じゃあ、少し配慮した方がよいですかね?


「私の名前リリアです。よろしくお願いします。私は、この部屋か、ここにいないときは基本的にこの部屋を出てすぐとなりの部屋にいます。もし隣りの部屋に居ない場合は、すいませんが仕事などは他のメイドにお願いします。」


「わかりました。」


受け答えがあまり得意で無さそうな感じですね。

今のところ、国に対して反乱したりしそうな雰囲気はありませんね。


?急に驚いたような顔をしています。

なにかあったでしょうか?と思ったらすぐに思案顔になりました。

なるほど顔にでるという欠点は有るものの色々なことをしっかり判断できる人間のようです。

しかし、何について考えていたのでしょうか?

美月様は[鑑定]を持っておられないのでステータスではない筈ですが……。


「すいませんリリアさん。僕は、この世界に来たばかりでこの世界のことが全く分からないのでいろいろ教えてもらえませんか?」


!考えているときに急に話し掛けてこられてびっくりしました。

これではいけませんね。しっかりしなければ。


「はい。構いませんが。どういったことを、お教えすればよいでしょうか?」


すると、再び美月様は考えておられます。

やはりしっかりした考えを持って行動しているようです。

たしかにこういった所は危険かもしれないですね。

まあ、こんなことだけでは判断出来ません。

これからも監視する必要がありますね。


「この世界の一般的なステータスについて聞いてもいいですか?」


ふ~、良かった~、この質問なら嘘をつかずにすみます。

いくらか仕事とはいえ、出来るだけ嘘などつきたくはないですからね。


「この世界の一般的なステータスですか?一般的な農民や町民でしたら、生涯上がるレベルは8~15程度、1レベルの時のHP・MPは平均は50~75、その他基礎ステータスは、平均15~25程度です。魔法は、30%くらいの確率で持っている人間がいます。スキルは、ほとんどの者が生まれ持っていないです。職業は、生産系が50%ぐらいで、商人系・職人系がそれぞれ10%、冒険者や、衛兵向きの職業は25%、残り5%は、高位職業で国に仕えたりします。」


「へー、じゃあ僕達に与えられたステータスかなりなものなんですね。」


「そうですね。私は、今の勇者様のステータスは知らないのですがかつていた勇者様は、全てのステータスがレベル1の時から100を越えていたそうです。この世界の長く続く貴族の家系でもレベル1でのHP・MPの平均は100~130、その他基礎ステータスは40~55程度です。」


「じゃあ、この世界の強い人の倍くらいのステータスをもってるってことですか?」


「倍程度ではきかないと思います。勇者様方には、特別なスキルであるギフトや、高位職業に恵まれてますから。」


上手く質問に答えられましたね。

しかし、よく質問される方です。

やはり情報を大切にされているのでしょう。


「ちなみに、リリアさんはステータスは、どんな感じですか?」


!、やはり世界が違うと文化や常識が違うのでしょうか?この世界で初対面の人にステータス訪ねることは大変しつれいなことなのに。

監視任務中とはいえ美月様のメイドである以上は注意してさしあげなけれぱ!


「美月様、ステータスはそう簡単に人に教えるものではないですよ。私ですから良かったですが、他の人ならケンカになることもあります。」


「そうなんですか?すいません。配慮が足らなかったです。」


「分かっていただけたなら結構です。じゃあ私のステータスについてお話ししましょうか?」


「え?いいんですか?」


「私の場合は、別に知られて困るものではないですからね。」


なにせ全くの偽物ですし、それに一般人のステータスを知れるいい機会になるでしょうから。


「私のレベルは18職業は、格闘師です。」


「奇遇ですね。僕も昔、空手っていう格闘技をやったことがあるんですよ。」

「でも、僕のいた世界は実際に戦う機会がないですから、実践的な格闘技を見てみたです。動きを見せてもらえませんか?」


不味いですね。

それなりの経験者に見られれば強いことがバレてしまうのでは?


「私は、メイドですから格闘技とかは……。」


「そこを何とかお願いします。」


ここまで言われてメイドが断るのもおかしいですし、美月様は実践的な格闘技を見たことがないと言っていたし大丈夫でしょうか?


「仕方ありません。では、軽く仮想の相手、今回は人間と思ってやりましょう、その相手に攻撃する感じでいきますよ。」


「お願いします。」


あまり加減しすぎてもステータスを隠していることがバレるかもしれないので、チンピラの相手でもするイメージで…………。


まずは相手の足元を蹴り、注意を足元に向けさせつつバランスを崩させて、心臓辺りに拳を一発、ガード不可能なところで回し蹴りで倒す。


ふー。まあ、この程度ですかね?

?、少し美月様の様子が変ですね?


「師匠、僕に是非ともその技術を教えてください。」


師匠?誰が?…………もしかして私ですか!


「なっ!なにを急に師匠なんて!やめてください。」


「感動したんです。師匠に教えてもらってから本気のあなたがを見てみたいんです!」


「私は、ただのメイドです!昔、冒険者をやっていたこともありましたが、そこまでランクは高くないです。もっとすごい人はたくさんいます。」


不味いです。

流石に師弟関係ともなれば、ステータスが偽りであるのがバレてしまいます。

それに今の私はメイド、なんとか断らなくては。


「それでも、さっきのリリアさんの技を見てから一目惚れしたんです!もっとリリアさんを(その技を)一番近くで見ていたいんです!お願いします。」


「ふぇっ?ひっ、ひとめぼれ?そっ、そんな事急に言われても困るというか……。嬉しいというか……。」


急になんてことをいうんですかこの人は!

それでもこんな年下の子にここまで言われるとそれでも心が揺れてしまう~!!


「どうしたんですか?」


「私は、情報隠密部隊で監視人、彼は私のターゲット。禁断の関係じゃないの~。」


24年間の私の人生で初の春が訪れるというの!

あ~!いけないターゲットの前でこんなに動揺しては。

[心身統一]、[心身統一]、[心身統一]、[心身統一]。


「貴方の技に惚れました。貴方の弟子にしてください。」


「えぇ~!そこまでいわれたらもう……………。?……え?貴方の技?私の技に惚れてくれたの?」


つまり私自身ではなく、私の技に惚れたってこと?


「はい、貴方の技を、私に教えてください。」


「………………。あー……。何かどうでも良くなってきました。技でもなんでも教えますよ……。はぁ~。」


私の春が終わった……。

それ以前に始まってすらなかった。

ただの私の勘違いか……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。