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297話 師となる者

「じゃあ、紹介するぞ。この人だ。」


………これは冗談かなにかですか。

師に適した人を紹介してもらえると言うから1日待ってここへ来たのに年老いた老人を紹介されても………。

はぁ~。マスターも帰ってこなかったですし…気分が上がりません。…………ついでにヒスイとエミリアも居ませんし。


「おいおいお嬢さん。この人はこう見えてすげぇ強ぇんだぞ?」


まぁ、長生きしていると言うことはそれだけ色々な事を経験しているという意味で期待できますが…………。

……でも確かに…見た目なんて些末な問題ですね。

ニキスも人間で言うところの赤子の年齢なわけですし、ヒスイは500歳越えのおばあさんですし。


「そこまで買い被るってくれるな。今の老骨にそれほどの力はありはせんよ。まあ、ボチボチ程度じゃ。」


「まさかぁ~。今でも現役バリバリじゃないっすか。」


「それでお嬢ちゃんがわしの弟子になりたいと?」


「それはまだこれからの話です。報酬も用意してますし、ニキスとしても見定めさせてもらいたいですね。」


「ほほ。確かに確かに。………ふむ。取り敢えず場所を変えるかの?」


裏ギルドを出たあとそのまま街を出て街道から少し離れた原っぱまで来ました。


「何のつもりですか?貴方も私を倒す気です?」


「心外じゃよ。そんなつもりはありゃせんわい。」


「では、何故ニキスの後ろに人が居るんですか?」


そう。このおじいさんだけではなく、街を出たときから後ろに人が着けてきていたようです。


「何で…………。」


そう言いながら後ろの草むらから出てきたのは………………子供?

人族で言うところの12歳前後程度の女ですね。服は黒い装束。

距離は200m程離れたところ………、思ったより近付かれてしまっていたようです。

容姿を理由に侮れるほどの相手では無さそうです。


「猫人族ってことは知ってたから、風上には行かず、臭いの出ない様に消臭具を活用していたのに………。」


「おほほほ。やはりバレておったか。………だから試すような真似は止めておきなさいと言っておいたんじゃよ?因みに何故気付いたんじゃ?」


「……試すような真似………ですか…………まあ、良いでしょう。確かに人の体から発生する汗などの匂いは感じなかったです………ですが、踏み締めたその草から青臭い臭いが漂ってきました。あとついでに自然音の中に不自然な違和感のある音もしましたね。もう少し足元を見ながら慎重に歩くことをオススメします。」


「っ!」


「じゃとよ。ミクリ。次回に生かすことじゃな。」


「それでさっきのは何のつもりですか。」


試すような真似という言葉から考えるに悪い事をしようとしてだとは思いませんが、それでも気に触ります。


「さぁ~の。ワシは知らんミクリの独断じゃい。」


「……………姉弟子として最低限の確認をしたかっただけ。私は強くならなければならない。その邪魔になるようなら困る。お金が貰えようとも願い下げ。」


苦々しい表情をしながら話します。

…………………………まぁ、いいこととしましょう。


「………ふぅ。それで如何です?」


「まあ、最低限…………それは確認出来た。だからジィ様の言うことには従う。貴方もジィ様の弟子として許容します。」


「ならいいです。………では、次はニキスの番ですね。」


「というと?」


「ニキスと戦ってもらいます。ニキスのマスターの為の貴重時間を貴方に掛けるだけの価値があるか………。試させてもらいます。」


「なるほど、なるほど。それは道理じゃの。」


「ジィ様!?弟子ならともかくその様な!」


「ミクリ…………お主にもよく手合わせしてやっとるじゃろうが………

。」


「でも!」


「ミクリ!………今回の依頼を引き受けたのは何も金だけが理由ではない!お主の競い合うライバルに成りうると思ったからじゃ。」


「こんな子供がですか!」


「良いから離れて見ておけ。必ずミクリのためになる。………そうゆうものが見れるぞ。」


おじいさんとミクリと呼ばれる娘が話し終わると娘は渋々といった表情で離れていきました。

あの速度………速度だけで考えるなら冒険者Aランク下位程度はあるのかもしれないですね。


「すまんな。うちのエムルが失礼をしてしまった。お嬢ちゃんは弟子である前に顧客でもあるからの。」


「いえ構いません。確か人間は例え見知らぬ他人に対してでさえ上下関係を大切にするものと聞いています。それに遠慮をして最適な修練を受けれないようでは話になりませんから。………………まぁ、それもこれも今からの戦いの結果次第ではありますが。」


「ふーむ。なるほどのぉ。じゃ遠慮なくビシバシ行かせてもらおうかの。ほれ勝負開始じゃ。」



定修が近い………………

定修嫌だ。定修嫌だ。定修嫌だ。定修嫌だ。定修嫌だ。定修嫌だ。定修嫌だ。定修嫌だ。定修嫌だ。定修嫌だ。定修嫌だ。定修嫌だ。定修嫌だ。定修嫌だ。定修嫌だ。定修嫌だ。定修嫌だ。定修嫌だ。定修嫌だ。定修嫌だ。定修嫌だ。定修嫌だ。定修嫌だ。定修嫌だ。定修嫌だ。定修嫌だ。定修嫌だ。定修嫌だ。定修嫌だ。定修嫌だ。定修嫌だ。定修嫌だ。定修嫌だ。定修嫌だ。定修嫌だ。定修嫌だ。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 主人公に関わる人の殆どが口が悪いというか暴言か攻撃的な状態から始まるから事態が落ち着く頃にマイナスだったイメージがやっとゼロになった感じ?
2020/01/23 12:47 退会済み
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