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137話 種明かし

遅れてすいません。


軽く話し合いを終える頃に遠くからニキスが走ってくる。

ラズリはニキスの肩に乗っていたみたいだけど、こっちに来ると直ぐに僕の頭に飛び乗ってきた。


「マスター!無事戻られて良かったです!」


「心配ありがとうニキス。」


「…!……そちらの方は王女様?」


そういえば二人もダンジョンで一度面識があったんだったな。


「あれ?何処かでお会いしましたか?」


ラズリはともかくニキスは見た目からして変わっているし、気付けなくて当然だろうな。


「ダンジョンでニキスがマスターにティムしていただいたときに一緒におられたじゃないですか?」


名前まで言ってるのに理解出来なかったのかエミリア王女の上に疑問符が浮かんでいるように見える。

エミリア王女は目を凝らしてニキスを見るような様子を見せると途端に驚いた。


「レ、レ、レベル84!!そ、それにニキスってあのときの猫ですか!?」


?………あぁ~、なるほど[高位鑑定]を使ったのかな?

まあ、3ヶ月位前はレベル一桁だったのに、次会ったら人間みたくなってて、レベル80以上だもんな。

エミリア王女は事情を聞くためか僕の方に近付いてくる。


「み、美月様!ニキスちゃんに何があったんですか!?一体何があったら3ヶ月であんなことに!?」


この反応的には、僕達のステータスは鑑定してないのかな?

うーん。どうしようか。

エミリア王女には、この世界に来てから結構便宜を図ってもらったし、一応協力関係を結んだ間柄だし、少なくともこの島を出るまでは共に行動することになると思う。

この島の魔物はかなりの強さだし、レベル40位の魔法使いの女の子を一人に出来るわけないな。


となると少なくともレベルと基礎ステータスは本当の値を明かした方が良い………。

もうエミリア王女は家族に勘当された身、種族のことも全部明かして、アドバイスをもらった方が良いかもしれない。


リリアの方を見てみると、僕に任せるとばかりに頷いている。


「そうですね。説明する前に僕達のステータスを見てもらっても良いですか?」


「えっ。良いんですか?」


「はい。エミリア王女は無駄に口外する人じゃないと信じてますので。」


「そうですか………。では。えーと美月様が………レベル82!…リリアがレベル79で………ラズリちゃんがレベル98!!…………そして、ヒスイ様が…レベル126………。」


おー。反応が面白いなぁ。

最初僕のステータスに驚いて、リリアさんでなんとか冷静を装い、ラズリので更に驚き、ヒスイので驚き疲れたって感じかなぁ?


「えーと……更に疑問が増すばかりなのですが…………。」


「まあ、この短期間でレベルがここまで上がったのは、二つ理由があります。」


「2つですか…………。」


「はい。一つ目はこの島の魔物の強さです。この島は殆どの魔物がレベル50以上。中にはレベル100近い者すら居ます。そんな魔物を倒していたのでここまで急激にレベルをあげることが出来ました。」


「レベル100………………、国を滅ぼすレベルの魔物がこんな狭い場所に何匹も居るなんて…………。」


レベル100って国家の存亡に関わるレベルの強さなのか…………。

まあ、そりゃ当然か、あの国の騎士団長ですらレベル60位だもんな。


「そしてもう一つが[状態異常妄想]。このスキルは実は自分の想像した状態異常を掛けることが出来るスキルで、このスキルを使って取得経験値を増やしたりしてたんですよ。」


「それは本当ですか!それが事実なら妄想師が不遇職業とされていた事実がひっくり返りますよ!」


「まあ、その分必要MPがバカ高くて、そう簡単には使えるようにならないんですけどね。」


「そ、そうですか………。それは残念です。ですが、最大MPが物凄くたくさんあった美月様にピッタリの職業だったってことですね。」

あとがき………………最近書くことがなくなってきたなぁ。

何書こうかなぁ?


あと

毎度お馴染みの私の先輩がイラスト描いてくれました。

乗せときます


挿絵(By みてみん)


挿絵(By みてみん)

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