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キャラメイキング

 オンラインゲームに付随するアカウント設定や画面の設定、音量やコントローラーの接続を確認し、やっとキャラメイク画面まできた。


「いつも思うんだけど、新しいオンラインゲームする度に面倒くさいよね」

「わかるー、最初だけなんだけどねぇ、ってぇ!まって薫ちゃん!」

「っなに?!」

 ゲームあるあるを話しながら早速アバターを作ろうとした所で手を掴まれる。まだ名前しか入力してませんけど。


「性別は女の子でお願いぃぃ!」

「えっ、どう考えても男でしょ」

「ダメぇ!男の子だと防具が皆同じで可愛いくないの!」

「なにそれ・・・別にいいけど、防御力は違うんでしょ?」

「ダメ!ほんとーにほんとーに後で色々後悔するから!これだけはお姉ちゃんの言う通りにしてぇ!」


 ほぼ半泣きだ。何がここまで姉を追い詰めたのかは知らないが、無理矢理コントローラーを奪われ女キャラを選択される。

 まぁなりきりプレイをするつもりもないからいいか、とディスプレイを眺めていると真っ白の女性型マネキンが表示された。ずらずらとある項目を埋めていく毎にマネキンが変化していくようだ。360度どこからでも眺められるようで完成が楽しみだ。


「はい、あとは薫ちゃんの好きなようにしてね!」

「了解、趣味に走るよ」


 コントローラーが自分の手元に戻ってきたので項目を埋めていく。姉は横目で見ながらもゲーム内で放置していた自身のキャラを動かしだした。


身長は高め標準低い、か、標準で。

肌の色は一番白くして、目はつり目ぎみ、鮮やかな赤色、と。


 サンプルからいちいち数値で設定するのが面倒だが、己のキャラを細かく作り込めるのはいいな。男キャラはこう、女キャラならこう、と云う理想像が自分の中では決まっているのでそれに近くなるよう弄っていく。満足いく色や形ができるごとに、one lifeの世界に対し期待が膨らんでいった。


「やっとできたー」

「おっ、お姉ちゃんに見せてー」

「うぃっす」


 かれこれ30分悩んで完成したアバターをコントローラーを使って全身見ていく。勿論下からのアングルも忘れない。残念ながらスカートの中は白いパンツだったけどな。しかしぷりんとしたおっぱいは堪らん。いい仕事したと頷く。


 それを横から見ている姉は笑っていた。


「色々薫ちゃんらしいわぁ、アングルチェックも含めて」

「でしょ?厨二秒が疼いた結果」

「初期装備だからこれから可愛い防具作っていこうねー」

「おねしゃーす」


 淡いピンク髪の毛。高い位置で右サイドに一つ結びをした、紅い猫目のアバター。スッと通った鼻筋に薄い小さなピンクの唇。姉のアバターは口角を上げた愛嬌ある表情だったが、こちらは対照的な無表情だ。無機質で冷たいイメージにこだわった。

 因みに男キャラ、女キャラどちらを選んでも攻撃力防御力等ステータスに変更はないらしい。


 キャラ作成終了ボタンを押して2度も確認してくる画面にうぜぇと笑いながら次へ進める。少しずつテンションが上がってきた。


 one life内での武器は自由に変更可能のようで、武器毎のレベル制。レベルアップすれば使える技やスキルが増えていくらしい。モンスターはモブと呼ばれる小さなモンスターからステージ毎にいるボス、限定ボス等多岐に渡る。


 始めたばかりの自分達にはまだまだ関係ないかもしれないが、地味に頑張るか、と画面を進めていく。ほぼボタンの連打だ。なんたって隣に先輩兼喋る説明書がいるからな。今日始めたばかりで既に色々調べている姉に感謝だ。




【システムメッセージ】

これよりチュートリアルを始めます。不必要な方はスキップボタンを選択してください。



 さて、【薫】というアバターでone life内を遊びつくそうか。




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