夜よりも昏く【#声劇夢十夜 参加作品】
【#声劇夢十夜 参加作品】
「夜よりも昏く」
作:こたつ
概要
漱石の夢の中に生まれた愛はどれだけのことができるのか、と言う話。
yukaさん率いる総勢10名のシナリオライターが夢十夜それぞれを独自の解釈で描く声劇夢十夜、その夜の一つをまかせていただけて光栄です!
スタンプラリーの「夢廻り」、クイズの「夢解き」、両方楽しんでくださいませ!
「その手を握る、星のありかを。しかして私の導きは──夜よりも昏い。」
夏目/不問 盲。妖しい雰囲気の大学の後輩
森見/不問 大学の頃の先輩。心優しかった。昔のことだが。
約30分
不問2
夏目:
森見:
_________________
森見:神はいない。どこにも。俺/私が天罰を受けていないから。
夏目:誰かそこにいますか
森見:誰にも見つかってはいけない交差点。そこにあいつはいた。
夏目:悪いけど、助けてくれないかな。
森見:見られた。ここにいるとバレた。しかし、どうやら今日はツイている。
夏目:このとおり盲でね。
森見:やはり神などこの世にはいない
夏目:横断歩道、一人で渡るには無謀だった。
森見:今回も、ああ。きっと上手くいく。
夏目:ねえ君、助けてよ。聞こえてる?
森見:あとはどう始末をつけるかだ。ああ、しかし運命があるなら…。
夏目:ね、君もしかして森見先輩じゃない?
森見:どうしてよりによって、知り合いなんかを引き合わせるんだ。
夏目:ねえ先輩、助けてよ。昔みたいにさ。
<<場面展開>>
<<森下のアパート。階段を登っている>>
夏目:んも〜!久々に会った後輩を家に連れ込むんならバリアフリーくらいしなよ!ここ階段手すりないの〜?
森見:ないよ、一人暮らしの限界アパートだからな。なんと電気も止まりかけ。
夏目:え〜?君就職したんじゃなかったっけ?
森見:いろいろあって、ね。
夏目:劇団でしょ?いいよね〜。水本有紗さんだっけ?先輩の推し〜!
森見:まあ、その、辞めちゃって──
夏目:(被せて)まあまあ3年ぶりなんだ!部屋で頼むよ。酒はあるんだろうね?
森見:下戸のくせに好きなやつだ、相変わらず。
夏目:あとこたつ!家で酒なら外せない!
森見:へいへい。
夏目:なあ、その重そうなの、酒なんだろぉ〜?楽しみだね、まったく
森見:(驚く)……なんでわかった
夏目:盲のくせに、かい?怖い声出すなよ。
<<階段の一段がボロボロで危ない>>
森見:……そこ気をつけな。欠けてる
夏目:え?うわあ!(踏み外す)
森見:っと(手を掴む)
夏目:……っぶな〜!ナイスキャッチだよ先輩!
森見:懐かしいな。お前との出会いもこんな感じだった
夏目:大学の頃だね?まったく同じ状況とは。目が見えてたらときめいていたかもな
森見:それならそもそも踏み外さんでしょ。
夏目:ツレないなぁ
<<場面展開>>
<<森下の家。こたつを囲んで酒盛り>>
森見:夏目…飲み過ぎじゃない?
夏目:なんの!まだまだビールふた缶目だよぉ
森見:や〜い雑魚の下戸〜!
夏目:雑魚の、下戸ォ!?いいだろう君、飲み比べバトルといこうか!負けたら私を介抱すること!
森見:それこっちのメリットなくない?
夏目:酒が飲めるだろぉ!
森見:ふ、バカで雑魚の下戸
夏目:ば、ばばば、バカで雑魚の下戸ォ!?!?ンギーーー!!!(これは奇声です。好きな奇声をあげてオリジナリティをだそう!!)
森見:あはは!アホの遠吠え
夏目:ミ°ーーーー!(好きな奇声をあげよう!)
森見:ひぃ、笑い死ぬ……!
(息切れ)久々に夏目と会えてよかったよ。
夏目:んぁ?
森見:ここ最近気分が沈むことばっかでね。こんなに楽しいのは久々だ。
夏目:くすぐったいことを言うな君は。
森見:潰れるまで飲もうよ
夏目:えぇ?介抱は頼むよせんぱぁい。なにぶん盲な上酔っ払いときた!放り出したら死んじゃうかもね
森見:……
夏目:ねー君、あんなとこでなにしてたの?
森見:あんなとこ?
夏目:今日交差点で私を助けてくれただろ?あそこ、滅多に人が通らないんだよ。
森見:んー…
夏目:あそこから行けるの、山しかないんだよ。
森見:…お前に関係ないだろ(外で引きずっていたモノを見る)
夏目:ビール、冷えてたね。
森見:(声をすこし震わせて)ああ、冷蔵庫で冷やしてたから…
夏目:じゃあ何引きずってたのさ先輩。ビールじゃないなら、何を。
森見:(息を呑む)
夏目:…この通り目が潰れただろ?すると声に集中するしかないわけだ。
声が震えてるよ。
森見:…ねえ、先輩だよ。敬語。
夏目:ふふ、癖が抜けてないね。都合が悪くなると私の敬語のことばかり。
森見:…
夏目:先輩、話変えようか
森見:うん。
夏目:そこに転がってるの、誰?
<<場面展開>>
<<外。夜の交差点。灯りはごく少ない>>
森見:(M)殺そうと思った。
夏目:あーー言うんじゃなかったなぁ〜
森見:(M)殺すしかない、と。水本の旦那のように
夏目:ねー先輩、どこいくのー?介抱にしちゃ結構歩いたよ〜
森見:(M)今日は人生で最悪の日だと考えたが
夏目:さっきからダンマリだしぃ……
森見:(M)悪いのは世間で、水本で、殺したあいつで、そうして誰も彼も悪くなかったんじゃないかと思い、
夏目:お話ししよ〜よ
森見:(M)いつもの通り、「悪いのは自分だけだ」と結論づけた
哀れなのは何よりこの盲の後輩だった。
夏目:さっきの聞いちゃダメだった?
森見:お前は怖くないの?
夏目:お!話してくれるの?
森見:怖くないの?殺人鬼の背中で。
夏目:ん〜、まだ介抱の途中なのかも。なんて、はは。
森見:水本有紗って覚えてる?
夏目:お、先輩の推し演者。
森見:あいつさ、悪い男に引っかかったんだ。口先と愛想笑いばかりのクズに。
夏目:あ〜…まさか結婚した?
森見:そ。それで劇団もやめて、籍だけ残して支援してくれてた。
夏目:そっか。
森見:死んだんだ、水本。自殺で。
夏目:そ…っか。残念だね
森見:葬式もしてくれないような旦那に捕まっちゃったせいで。
夏目:ふぅん…
森見:あんなやつのために死ぬことなかったんだよ。あんな、人を人とも思ってないようなクズなんか──
夏目:殺したんだ。
森見:……
夏目:まさか、まさか本当に?殺して埋めたんだ先輩。
森見:(息を詰まらせる)
夏目:私より先に、その人を。
森見:は…?
夏目:ああ、ああ。嬉しいよ。私のことも、殺すつもりなんだね。
<<場面展開>>
夏目:(M)嬉しかった。
先輩が人殺しで本当に嬉しかった。
運命が変わるかも知れない。
私以外のやつを殺して、どこかに埋めていていたなんて。
先輩は私の星だった。漱石の夢が私から光を奪ってから、ずっと。
私の暗闇は星の明かりを臨む夜になって、導きの星はなおも昏く輝く。
しかし漱石の亡霊が夜にある私に夢を見せる。物語を続けろと。運命はまだ回っているのだと。
まだ物語は崩れない。あの杉の根に死体が埋まっている限り、私は星を殺す運命にある。
<<場面展開>>
<<夜。森に至るあぜ道>>
夏目:意外だなぁ…先輩、人なんて殺せるような人に見えなかったのに
森見:ハッ、「殺せるような人」だったんだよ。だから埋めたし、殺せたし。
だからお前も殺して埋めるよ。
夏目:…いいね。君、その方が好感が持てる。
森見:おかしなやつだよ。殺人鬼の背中で声も出さず大人しく死を待つなんて。
夏目:さて。私なりの愛だよ。
森見:……(田んぼを見ながら歩く。行き先を思案している)
夏目:田んぼにかかったね。
森見:(動揺)なぜわかる
夏目:なぜって、鷺が鳴くじゃないか
森見:(M)果たして鷺がふた声ほど鳴いた。
夏目:…ふふ。
森見:…?
夏目:(溢れる笑い)ふ、ふふふ
森見:なんで笑ってるんだ
夏目:変わらないなと思っただけさ。昔から、うんと昔からね。
森見:はあ…?
夏目:先輩、重いかい?
森見:重かあない
夏目:重いって言ったら締め殺すとこだった
森見:怖いな
夏目:ふふ、どの口が。
森見:……
夏目:身の上話くらいしなよ、先輩。聞いたげるよ。
森見:…この町は優しい。道端でうずくまってたら声をかけてくれる。コンビニで財布を忘れたら走って追いかけてきてくれた。
夏目:ほう?
森見:誰も死体を埋めた帰りとは思ってくれない。
夏目:……なんだ、部屋のアレは二人目か。
森見:おばちゃんがさ。話しかけてくるんだよ。いい天気だねって。こんなクズに。人殺しにさぁ……
夏目: (M)真っ黒な光が差した
森見:部屋のあいつね、埋めた人の旦那さん。殺して、埋めるところに、
夏目: (M) 人生のすべてを照らすように感じた。
森見:お前と出会ったんだ。
夏目: (M)暗い夜に、
森見:運がないね。お前も、あの旦那も。
夏目: (M)導きの星はなお昏く輝く。
<<場面転換>>
<<夜闇の森。杉林>>
<<ある杉の木の根元につく>>
森見:このあたりだったはずだよ。水本を埋めたのは。
夏目:へえ……え?
森見:今更怖く(なったか)
夏目:(被せて)あは、あははは!
森見:な、なんだ?
夏目:君、この森に死体を埋めたのか?まさかその杉の根のあたりじゃないだろうね?
森見:は?
夏目:くくく、まさか、先客がいるとは。
森見:え、なんで見えて──
夏目:見えてないよ。盲だからね。でもわかるんだ、なにせ私はそこに埋まっていた。
森見:な、なんだ、なんなんだお前
夏目:そこには私が埋まるはずだった。正確には、埋まっていたはずだった。
くく、見るも無惨に掘り返され、あまつさえそこに別の死体が埋まってしまったわけか。
森見:(荒い呼吸、怖がっている)
夏目:ああ……漱石の夢が醒めてゆくのを感じる。物語はもはや続けられない。
森見:漱石…?いやまて、何か聞き覚えが…
待て、待ておまえ、いつから盲だったんだ
夏目:なに、昔からさ。
森見:…夜、鷺の声、森……(思い当たる)ああ…!
夏目:ああ、まさかこんなことになるとはなぁ。
森見:おぶってやっている、目下のくせに対等な口調の、盲…!
夏目:君なんだ。
君を見て、星のようだと思った。
笑っちゃうけどね、私はそれを運命だと思ったんだよ。
森見:ああ、そうか、ここで死ぬのか…ここが、こんなところが…!
夏目:あははは!ばかな人。もうしないよ。
森見:へ…?なんで…?
夏目:手を握ってくれただろ。階段から落ちかけた時。
森見:それは…
夏目:君に初めて会った時、君を殺そうと思ってた。
漱石の夢が取り憑いて私の目から光が消えた。そうして君を殺せと囁き続けるんだ。文化五年辰年に私を殺して埋めたんだって。復讐なんだって。
森見:(震えている。状況が飲み込めていない。小さい声で「え…?」とか「は…?」とか言ってもいい)
夏目:君を殺せば目が治ると思った。こんな暗闇に居続けて、頭がおかしくなる前に君を殺そうとした。君と初めて会ったのは階段だったな。
そんな私に…君は何をしたと思う?
森見:わか、らない。殺されるようなことをした覚えは──
夏目:(被せて)私を助けてくれたのさ
森見:…大袈裟だよ。あんなの誰でもおんなじことした
夏目:さっきの話じゃないんだ。大学の頃さ。君と初めて会った時。
森見:なおさら大袈裟だ。お前は階段からほんの少し滑っただけで、支えなくても落ちたりしなかった
夏目:助けたんだよ、それでも。
無計画なガキだった私は君を突き落とそうとしてたんだから。
森見:なっ…
夏目:あまつさえ、手を取ってくれたね。
階段を降りるまで。目が見えないなら危ないだろうって
森見:……
夏目:その時からだ。私の周りに広がるのは暗闇でなく、夜だと思うようになったのは。
君の優しさは星だったんだよ。私の。導きの星……
森見:人殺しにそんな言葉をかけないでくれ……
夏目:君が星になってくれたから。
私は暗闇に放り出されたんじゃなく、夜にいただけと知ったんだ。
星を数えながら歩くことがどれだけ私の救いになったか…。
君が、君の光が。それだけがただ私のよすがだった。
<<長い間>>
森見:………それでも………もう、背負ってられないんだ。好きな人を埋めて、その旦那殺して、その上慕ってくれてる後輩も殺そうとしてる…………怖いんだ。もう、生きていくのが怖い……
夏目:何を怖がっているんだ君。
森見:だって…
夏目:さっきまで私を殺す気でいたくせに。
森見:(言葉に詰まる)
夏目:君、気づいていないふりがうまいな。
楽しかったんだろ、人殺し。
森見:は、はぁ!?自分が何言ってるかわかってんの…!?殺人なんだよ!?
夏目:そうじゃなきゃ私をここまで運ぶ理由がない。
森見:ご遺族のことを考えたことある?その人たちはこの人を想ってずっと悲しむ!だいたいおまえは──
夏目:えい(口に手をぱちん)
森見:ぶっ
夏目:あは!やっぱりだぁ
森見:(顔掴まれえる)な、なぬぃ?なにしてるの!
夏目:君気づいてないの?
森見:なにが!
夏目:顔が笑ってるよ?
森見:え、……え?
夏目:人殺し、そんなに楽しかった?
森見:(じわじわ荒い呼吸になる)
夏目:教えたげよっか。私の手のひらの中でね?いっぱい殺したーいって顔してるよ?
森見:あいつは…!あいつは水本を殺したも同然だ!全部に絶望して水本は死んだ!だからあいつも──
夏目:殺してもいいだって君?なら聞くがね、誰がそんなこと君に頼んだんだい?人を殺すほどの決心を誰が君に託した。
森見:(言い返せない)
夏目:違うよねー?だーれも悪くないもんね?
森見:…ああ、そうだった。誰も彼も、水本だって「殺してくれ」だなんて言ってなかった………。
夏目:全部全部、悪いのは君だもんね?
森見:ああ、そんな、そんな……人を殺したかったのは俺/私だけかよ……!
夏目:ふふ、あはは。ハッピーバースデーだね。自分の気持ちをようやく知れた。
森見:……知らなかったんだ。
あんな旦那が、それでも水本を愛してたなんてこと………。
死の間際に……名前を呼んでたんだよ………
夏目:ふふ、意外だよね。人間って生きてるんだよ
森見:見ちゃったんだよ。人は死ぬ間際、人間性を発露する。
信じられなかった。どんなクソ野郎でも死に際だけは美しかった。
夏目:そんな理由で私まで?
森見:ああ、信じられない。こんな事思うことさえ許されない。こんなことを考えるような人間だったのか………
夏目:言っちゃえよ。ここまできたんだから。
森見:…………………人を殺したことより、美しいものを見られた喜びが勝っている……
夏目:…(微笑む)
森見:ああ、ああ、怖いよ夏目…もうこれ以上進めない、進んだらもう戻れない気がする
夏目:何を怖がっているんだ君は。
死体は起き上がってこない。肉親もそこに埋めただろ
森見:違うんだ。違うんだよ夏目……
夏目:何が違う?それで終いのことじゃないか
森見:もう何人か…
夏目:…?
森見:殺しちゃいそうで怖いんだ
夏目:あは!殺人鬼♡
森見:………………
夏目:私のこと、殺してみる?
森見:もう……できない………
夏目:え〜個人的には殺されてあげてもいいけど…3人目ってのが気に入らないかな。
森見:(絶望している。涙ぐんでもいい)
夏目:逃げようじゃないか君。部屋の死体を解体して埋めて、私と一緒にどこまでも。
森見:そんな…そんなことしたら…!
夏目:まだ気づいてないのかい?
私は君のためならなんだってできる。
漱石を気取るなら、「もう取り返しが付かないという黒い光」が君だ。もう私たちの人生はそれに照らされ尽くして、他の未来は塗りつぶされた。
森見:きっと許されないよ…?一生追われ続けることになる
夏目:許されないことがしたいんだろ?一生逃げ続けようじゃないか。その手の知り合いがいる。
森見:そんな、やめてよ、そんなこと言われたら──
夏目:(被せて)ねえ、先輩。
私のせいにしていいんだよ?
森見:おまえの…せいに……?
夏目:君の殺人も私が許そう。君の過去も私が救おう。宿命もしがらみも私が壊そう。
そうしたら君、私と逃げてくれるかい?
森見:(耐える呼吸)…….…ああ、最低だ…
夏目:………
森見:逃げたいよ……夏目
夏目:(微笑む)
<<間>>
夏目:(M)先輩は選んだ。
死ぬのも生きるのも裁かれるのも認めるのも嫌で、私と共に逃げることを。
森見:(M)スコップの使い方なんか知らなかった。
ロープワークも、解体の仕方も。
夏目:(M)それから先輩は吹っ切れたように、擦り切れたように笑っている。
森見:(M)骨は砕いて撒くといい。血は雨が流してくれる。知らない方がいいことばかりを教えられた。
夏目:(M)私の目に先輩は見えないけれど、私の夜闇に、確かに先輩を感じられる。
森見:(M)忘れてはならない。人殺しであることを。
夏目:(M)触れる手は冷たかった。人殺しの手だ。
森見:(M)けれど、ああ、けれども。最近は…。
夏目:(M)その手を握る、星のありかを。しかして私の導きは──
森見:(M)人を殺すのも悪くない
夏目:(M)夜よりも昏い。
<<場面転換>>
<<夜闇。人気のない交差点。街灯はごく少ない>>
夏目:誰かそこにいるね?…あー、ここから先はなにもないよ?
……ははっ、入部希望者かね君。あの頭おかしい人の知り合いかい?
あー、まあよろしく頼むよ。
私の名は夏目。漱石の夢に取り憑かれただけのいたいけな盲だ。
殺人鬼サークルへようこそ。
…とまあ、ここまでで良かろう。やってくれ先輩。
<<森見、奇襲の掛け声>>
森見:はっ、合図が遅いじゃないか
夏目:いいね。目が見えてたらときめいてたかもな。
森見:それならこんな見え見えの変装で騙されんでしょ。(持ち物を漁る)
夏目:見えないんですぅ、盲なのでぇー!
森見:しーあいえー…?とうとう世界的に追われることになったのかあの人たち(ドン引き)
夏目:ねー、この子殺してないでしょ?
森見:うん、気絶させた
夏目:殺人鬼サークルだようちは。生かして返すの?
森見:まさか。顔が割れたからね。
夏目:くく、じゃあどうして殺さないんだい?
森見:かわいそうだろ、最後の言葉を託す相手もいないだなんて。
夏目:君が遺言を聞いて、殺しちゃうんだ。
森見:まあ、ね。そうなる。
夏目:それがこの子のためだと?
森見:ハッ…敬語を使えよ。
夏目:あは!殺人鬼♡
森見:お互い様だろ、盲
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※この台本は他のこたつ台本「愛でないならなんだと言うの」「死屍累々!殺人鬼サークル」と世界観を共有しています。知らなくても楽しめるように書きました!存分に苦しんでください。




