表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
窓際の旅路  作者:
7/7

エピローグ

数年が経ち、ユイは美術大学を卒業し、アーティストとしての活動を始めた。彼女の作品は多くの人々に支持され、個展を開くたびに新しい出会いや感動があった。しかし、心の中にはいつもカズキとの思い出が息づいていた。


ある日、ユイは友人たちとアートフェスティバルに参加するため、街の中心にある公園を訪れた。美しい作品が並ぶ中、彼女は過去の思い出に浸っていた。「カズキがここにいたら、どんな反応をするだろう」と思いながら、作品を見つめていた。


その時、不意に視界の隅にある人物に目が留まった。まるで夢の中で見たカズキの姿に似ている。しかし、すぐにそれは自分の思い込みだと気づき、心を落ち着けた。


イベントが進む中、ユイはふとした瞬間に、その人物が近づいてくるのを見た。彼は少しずつ明確に見えてきた。心臓が高鳴る。思わず目を閉じて、彼の名前を呼んだ。「カズキ…?」


目を開けると、そこには本当にカズキが立っていた。驚きと喜びが入り混じり、涙が溢れそうになった。「本当に…あなた?」


カズキは微笑みながら頷いた。「久しぶり、ユイ。君に会えるなんて思ってもみなかったよ。」


信じられない思いで彼を見つめるユイ。「どうしてここに…?あなたは私の心の中にいるって、いつも思っていたのに。」


「君が成長する姿を見たくて、少しだけ戻ってきたんだ。」カズキは柔らかな声で答えた。「君が自分の夢を追い続けていること、嬉しく思っているよ。」


ユイは彼の言葉に胸が熱くなった。あの異次元の世界で過ごした日々が、今ここに繋がっていると感じた。彼との再会は、運命のように思えた。


「カズキ、私、あなたに会えて本当に嬉しい。あなたのおかげで、私はここまで来られた。これからも、私の夢を追い続けるよ。」


「それが一番大切だよ、ユイ。」カズキは真剣な眼差しで彼女を見つめた。「君がどんな道を選んでも、僕はずっと応援している。」


二人は再会の喜びを分かち合い、思い出話に花を咲かせた。ユイは彼に、自分の作品や成長の過程を語り、カズキは優しく微笑んで聞いていた。


周りの喧騒が消え、二人の世界だけが存在しているような感覚に包まれた。そして、心の中にある絆が一層強くなるのを感じた。


日が暮れ始め、公園のライトが優しい光を灯し始めた。「また会えて本当に良かった。これからも心の中でずっと繋がっているって、信じているから。」ユイは心から言った。


カズキは頷き、柔らかく微笑んだ。「僕も同じ気持ちだよ。どんな距離があっても、友情は永遠だ。」


その瞬間、ユイは自分の心に、カズキとの再会が特別な意味を持つことを感じた。彼との思い出は、これからも彼女の力となり、彼女の未来を照らしていく。


こうして、ユイは新たな一歩を踏み出すことを決意し、カズキとの絆を胸に、これからの人生を歩んでいくのだった。

この物語を読んでいただき、ありがとうございました。ユイとカズキの出会いは、友情の大切さや夢を追い続ける勇気を象徴しています。彼らの冒険を通じて、読者の皆さんも自身の中にある力や可能性に気づいてもらえたなら、私にとってこれ以上の喜びはありません。


物語を通じて、時には困難に直面しながらも、仲間や思い出が支えになり、成長していく姿を描くことができました。夢を持つこと、そしてそれを信じて進むことの大切さを、少しでも感じていただけたら嬉しいです。


カズキの存在は、ユイだけでなく、私たち全員の心の中に生き続けます。友情や思いやりがあれば、たとえ距離が離れていても、心はいつでも繋がっているのです。


これからも、皆さんの人生の中で、ユイのように自分の夢を大切にし、困難を乗り越える力を見つけてください。そして、時には大切な人との再会が奇跡をもたらすこともあるかもしれません。そんな瞬間を信じて、これからの道を歩んでいきましょう。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ