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88年〜89年 それぞれの愛人

1年ほど時間が遡る

 フィリピンメシア教会による襲撃事件の処理が終わり、ODA真理に帰依した元メシア教会大司教のテオはODA真理教会代表のルーカスの従者になった。俺はテオの研修をリリーに任せた。なぜフィリピンODA.LTDの社長のリリーにテオの便所掃除の監督をあえてやらせたかというと、テオにリリーへの忠誠心を持って欲しかったからだ。リリーの指導は単に命令するだけでなく、自分がやって見せるのだ。フィリピンODA.LTD企業グループオーナーのリリーが、作業服にゴム長、ゴム手袋姿でテオにつくのだ。

「何をやってるの!便器の溝に汚れが付いてるじゃない。こうやってブラシで落とすの!」

「すみません。奥様」

 リリーが便器を覗き込んだ。

「まだ、ダメよ。便器の裏側を洗ってないじゃない!」

「申し訳ありません」

(誰かがトイレの掃除をしているのだ。その苦労に感謝することなく神の道を説くなど、自分が増長していたのだ。大企業グループのオーナーの奥様が、こんなに細かいところまで私を指導して下さるなんて、なんと恐れ多いことなのだ。リリー奥様はご自分でこれをやっていたのだ)

 テオはリリー奥様に対する見方をガラッと変えた。指導を受けたことで、リリーに対して親愛と崇拝の気持ちを持つ様になった。


 リリーには研修後にニューヨーク支店でニューヨーク・セントラルパークの不動産取得を指揮してもらうことにした。ルーシーはフィリピンのヘンリー常務の下で経営を学び、ナンシーはシンガポール本社に移した。


「兄様すごい。ビルの屋上に庭園のあるモダン和風建築、専用シェフにメイドもいるよ」

「お風呂に入ろうか」(俺)

 着ている物を脱いで浴衣になった。ナンシーの浴衣姿は可愛くて美人だ。雑誌のモデルのようだ。

 2人でシャワーを浴びた。ナンシーが抱きついてきて、ディープキスをしてきた。細いウェストに腕を回して抱きしめた。リリーがいなければ、間違いなく俺はナンシーにのめり込んでしまうだろう。素晴らしくいい女だ。そして俺の事を心底愛してくれている。ナンシーにとっての男は、世界で俺だけだ。

 露天風呂に入った。ビルの屋上だから風が吹いて気持ちがいい。ナンシーが俺に跨ってずっとキスをしている。男冥利に尽きる。ナンシーが悲しそうな顔をして絶頂した。

 “離したくない”、“ずっと一緒にいたい”、“愛して愛されたい” ナンシーの悲しいほどの感情が俺の心に流れてきた。

 ベッドに移ってもずっと抱き合って愛し合った。

「そろそろ会議だから、着替えようか」

「はい、兄様」

 ナンシーが俺の胸に顔を埋めて抱きついてきた。

 俺は、どうしようもなく、ナンシーが愛おしく思った。

 

 89年

 東京から女性社員を3名シンガポール本社に異動させ、麗子を東京に戻した。89年に収益不動産を売却し、特に89年10〜12月の3ヶ月間で日経平均採用225銘柄の全て、金額にして114兆円分の株式を売却しなければならない。短期集中売買のため、瑠美子と麗子のツートップを東京に配置したのだ。


広尾ガーデンヒルズの東京支店会議室

 瑠美子、麗子、ベッキー、ベルが集まっていた。

「ルミちゃん、10〜12月は株式の売却で忙しいから、不動産の売却を早めにしておこうよ」

「そうね、ベッキーさんとベルさんに残しておく物件を確認しないといけないわね」

 ホワイトボードに地図が貼ってあり、物件所在地にピンが刺してあった。


「マンションについては、社員社宅、社員寮以外は売却しろと社長に言われています。ビルについてはベッキーとベルの希望を聞くようにとのことでした」

「ベッキーさんは、渋谷のフィリピンパブを他の者に任して、新たに高級なバーの店を任せるから経営を勉強しろとのことでした」

「ベル、どう思う」

 ベッキーが聞いた。

「パブの方は若い子が育ってきてるから任せてもいいんじゃない。新しいバーができるまで私の店で一緒にやろうよ」

「社長の好みは、とにかく高級で豪華なバーだわ、店舗のスペースは広い方がいいわよ」

「私、渋谷のジャズバーを気に入ってるのよね、若い子達と騒ぐの楽しいし」

「じゃあ、渋谷で見栄えがよくて地下のスペースが広いビルがいいわよ」

「ベッキーさん、渋谷には大きくて見栄えのいいビルはないです」

「青山はどうですか」

 瑠美子が尋ねた。

「青山にジャズバーをつくちゃえばいいじゃない」

「でも仲間がいないとつまらないじゃない」

「やっぱり渋谷だわ」

「ベッキーさん、少し狭いですが、ジャズバーのビルじゃダメですか?」

 麗子が尋ねた。

「ベッキー、そうすれば?」

 ベルが言った。

「1階がカフェ、2、3階がレストランです。上の階は会社が入っているので、お金を出して出て行ってもらいます。7階をカウンターバー、8階をソファー席、6階を事務所にして、4、5階をガールズバーにしてはどうでしょうか」

 瑠美子が提案した。

「じゃあ、瑠美ちゃんお願いします」

「会社に立ち退いてもらいますので、時間がかかりますがよろしいですね」

「社長に確認します。少々お待ちください」

 瑠美子が水晶のブレスレットを通して念話でユージに確認を取った。


「ダメだそうです」

「えええ〜」

 みんなが声を揃えて驚いた。

「ベッキーさんがやっているフィリピンパブのビルは大きいから、そこを改装して使えとの命令でした」

「バーは、銀座のバーよりも豪華で重厚な物をにしろと言ってました」

「確かに広いわね」

「こうなったら三友不動産のホテル部門にお願いします。社長から香港にいる飯田重役にお願いしてもらいます。チョット席を外します」


「社長、瑠美子です。最近フィリピンから送ってもらう女の子が美人揃いでパブで働かせるには勿体ないですよ」

「ルルが、ODAの運営する東京の店に行きたい女の子が多くて選別してると言っていたが、赤坂と六本木にラグジュアリーなガールズバーがあってもいいな」

「高級バーは赤坂と六本木に加えて2、3店舗増やしてもいいだろう。日本語が堪能な女の子を新たに高級バーの店に移せばいい」

「店舗が増えれば会社組織にした方がいいな」

「それから・・・・・」

 ユージの指示がいくつもあって瑠美子がノートに記載していた。

「社長、株の売却が終わったら私をシンガポールに移してくれるんですよね。なら、後任はレイちゃんにお願いしていいですか?」

「そうだな、瑠美子にも英語が喋れるようになってもらわないといけないな」


 瑠美子が会議室に戻ってきた。

「社長が飯田さんに言っておくそうです」


「瑠美子さん、香港の飯田重役からお電話です」

「お久しぶりです。社長から話を伺いました。ホテル部門の担当の者を伺わせますので、何なりとお申し付け下さい。社長からはとにかく豪華で重厚で一流の物にしろとの言われました」

 電話をスピーカーにして、皆んなで聞いていた。

「飯田さん、すみません。お忙しいところ、よろしくお願いします」

「かしこまりました」


「飯田さんはフィリピンのビルとシンガポールの本社ビルを手掛けてるし、本社ビルはリッツカールトンホテルを運営しているマリオットグループに依頼しているそうです。飯田さんにお願いすれば間違いありません」

 麗子が説明した。

「飯田さんが動くと、ベッキーさんのビルそのものを建て替えるかもしれませんね」

 麗子が言った。

「私、こじんまりでいいんだけど、もう無理よね」

「フィリピンでは、フィリピンODA.LTDはエリート中のエリートが働く超一流企業になっています。フィリピンの企業グループの中枢なんです。ODAの東京のお店で働くのは、学歴のない女の子の夢なんです。ルルさんが研修所を作って選別した女の子はとびきりの美人です。ベッキーさんとベルさんにはラグジュアリーなガールズバーと高級なバーの店舗を増やしてくれとのことです。女の子の中からモデルを輩出させるために、芸能事務所を設立するそうです。望月重役が社員を用意するからよろしくとのことです」

 瑠美子が説明した。

「麗子には、その飲食業の会社と芸能事務所の会社をシンガポールのODA.HDの子会社として設立してくれって、言ってたわよ」

「東京支店の社員も足りないわね、もう普通に大卒を採用するしかないわね。麗ちゃんがやってよ。今度は私がシンガポールに行くんだから」

「うん、わかった」

 ユージから事前に言われていた麗子が渋々承諾した。

「それから軽井沢の別荘を自由に使ってくれって、社長は忙しくて行けないって。ベッキーさんとベルさん、夏休みに店の若い女の子を連れて行って下さい」

「瑠美ちゃん、麗ちゃん、何から何までよろしくお願いします」

 ベッキーとベルが揃って言った。

「了解です」


「せっかく集まったので、買物に行きませんか?」

「社長が、なかなか東京に来れないから、みんなに好きな物を買っておくように言われています」

 麗子が言った。

「本社から皆さんに法人用のクレジットカードを持ってきました。ルミちゃんには個人用のカードも渡しとくね。今回は私が持つ法人カードで決済します」

「ベッキーさんとベルさんは、洋服、時計、宝石を経費で落とす予定です。お店に着用するので営業で使用することにします。高額すぎて経費で落ちなければ、社長がポケットマネーでプレゼントするそうです」

「何を購入されてもいいですが、必ず領収書をもらっておいて下さい。領収書の余白には私用でない理由を記入して下さい。例えば、洋服、時計、アクセサリー、香水、靴ならば店で使用、飲食代やゴルフならば、お客様の名前を書いて下さい。ご自分で利用しても実際に使用する可能性があればいいです。経費で落とします」


「支店長、お車の準備ができました」

 広尾ガーデンヒルズの支店に空手家の運転手2人が迎えにきた。

 ロールスロイスのファントムに瑠美子と麗子が乗り、ゴーストにベッキーとベルが乗った。

「麗ちゃん、どのくらい使っていいの」

 瑠美子が小さい声で聞いた。

「限度なんてないわよ、瑠美のは社長がポケットマネーから払うと思うわ」

 麗子も小さい声で答えた。

「ねえ、シンガポールでレイちゃんはどのくらい貰ってるの?」

「常務だから年収が5億円、お小遣いは今年は50億円もらっちゃた。今まで苦労させた分だって言ってたわ」

「何なのよ、その金額」

「日本では所得税が高いし贈与税がかかるから、瑠美子にもシンガポール駐在になったら渡すって」

「さっき渡した法人カードは経費で落とす分だから別よ」

「じゃあ、フェラーリの新車をもう1台買っちゃおうかな」

「いいんじゃない」

「麗ちゃんもフェラーリ買おうよ」

「運転難しくない?」

「ねえ今度サーキットで練習しようよ。プロレーサーを教官に雇えばいいじゃない」

「じゃあ、やってみようかな」


「私、欲しい物ないのよね」

 ベッキーが言った。

「私はバーをやってるじゃない、男が買ってやるよっていいよってきた時、安物をしてると下に見られるから、高価な物が欲しいな」

 ベルが言った。

「そうかあ、ユージ様がバーをやれって言うんだから、身につける物もそれなりの物にしないとダメよね」


 坂東電鉄系列のデパート本店の外商部長が案内してくれることになった。瑠美子が事前に親会社取締役の哲さんにお願いしていた。

「専務、ODA.HDの澤田様からお電話です」

「もしもし、瑠美子さん、お久しぶりです」

「哲さん、いつもお世話になっております」

「いや〜、気にしないでくれよ」

 坂東電鉄グループ総帥長男の坂東哲は、友人の雄治と一緒という名目で恋人のジャスミンと旅行や、経営をしている軽井沢のワイナリーと福祉施設訪問を秘書という名目で頻繁にジャスミンと訪問していた。そのやり取りを瑠美子が段取りをしていたのだ。

「哲さん、専務昇進おめでとうございます」

「ありがとう」

 坂東電鉄グループの大株主であるODA.HDの後押しと、多摩川園跡地の大型ショッピングモールの建設及び運営の受注をした功績で、平取締役から専務取締役に昇進したのだ。

「今日、お電話したのはベッキーさん、ベルさん、レイちゃんと買い物にデパートに行くので、外商の部長さんに案内してもらいたいんです」

「なんだそんなことか。毎度、お買い上げ下さいまして、ありがとうございます。本店長に言っておくよ」

 外商の個人顧客は年間購入額が1000万以上のお得意様で、自宅に新製品を披露したり、新製品の発表会に招待されている。

 瑠美子達はVIP専用のサロンに着くと、外商部長が笑顔で待っていた。

「ようこそおいで下さいました」

「いつもお世話になります。今日は一通り見ますが、まず時計、宝飾売場をお願いします」

 瑠美子が言った。

 4人はロレックスのショーケースを見ていた。

「もう少し豪華な物はありませんか?」

 麗子が言った。

「申し訳ないが、店長を呼んでくれたまえ」

 外商の部長が言った。

「ようこそいらっしゃいました。こちらが会員用のカタログで御座います」

 店長がオプション付きの分厚いカタログを持って来た。

 瑠美子達4人がテーブルでカタログを見ていた。ダイヤモンドが散りばめられた時計が載っていた。びっくりする値段だった。

「瑠美ちゃん、すごく高いんだけど、いいの?」

 ベッキーが聞いた。

「一番高いのがいいと思います。気に入ったのがあればいくつか買っておけばいいんじゃないでしょうか」

「ベルはどうするの?」

「私は、これとこれがいいな」

「じゃあ、私はこれがいいな」

「お店の女の子の分も買っておいてはいかがでしょうか?」(麗子)

「そうねえ〜、そうして貰えれば助かるわ」(ベッキー)

 瑠美子とベッキーとベルがロレックスを選んだ。麗子はシンガポールで既に購入していた。在庫のない物は取り寄せになった。

「エルメス、ヴィトン、ブルガリとカルチェもいかがでしょうか」

 外商部長が言った。当時はフランクミューラーはなかった。

※フランクミューラーの日本進出は1992年3月、青山のブティックから始まった。

 彼女達がブランドショップに入ると、片っ端から買って行った。

 時計の後、洋服の店も回った。

「ねえ、麗ちゃん、すごい金額になってるけど、本当にいいの?」

 ベッキーが心配そうに言った。

「社長が今まで買ってやれなかったから、好きなだけ買っていいそうです」

「お店、そんなに利益が出てないのに、いいのかしら」

 ベルが申し訳なさそうだった。

 洋服とカバン、化粧品、時計といった高級品を、4人が店に入るとごそっと買っていった。


「本日はお買い上げ頂きまして、誠に有難う御座いました。購入された商品は皆様のご自宅にお運びいたします」

 本店外商部長がニコニコ顔で言った。


 4人でいつものニューオータニのバーにやってきた。4人が自分の好きな酒を頼んでいた。麗子が領収書を会社経費と社長のポケットマネーで支払う分を分けていた。

「麗ちゃん、全部でいくらになるの?」

 ベッキーが恐る恐る聞いた。

「8億円位だと思います」

「そんなに買って社長に怒られない?」

「リリー姉様に叱られたらどうしよう」

 ベッキーとベルが言った。

「リリー姉様やナンシーちゃん、ルーシーちゃんはお金のことは全く気にしていませんよ。社長には毎月のレポートで報告してますが、社長は金額ではなくて彼女らが何を買ったか興味があるみたいです」

 麗子が説明した。

「麗ちゃんの報告書を見てるけど、ODA.HDの連結決算の費用計上が凄まじい金額になってるから、私達が使う金額なんて全体から見れば誤差よね」

 瑠美子が言った。

 フィリピンのODA学園の建設費用、多岐に渡る会社の設立と運営費用に凄まじい勢いで投資が行われていた。


「ところでフィリピンの方はどうなってるのかしら、私達、店が忙しくて実家に帰っても、あんまし滞在してないのよ。両親にODA様のお店で働いていると言うと、びっくりしてたけど」

「私もあんまり詳しくないんですけど、フィリピンの救世主様、聖者様と崇められています。ODA真理の信者の数は会費を徴収していないのではっきりはわかりませんが、数百万人はいると思います。フィリピンODA.LTDグループの従業員数は毎月増加していて、今現在で数十万人だと思います。来年か再来年にはシンガポールとフィリピンにビルが完成するのでビックリすると思います」

 麗子が言った。

「忘れちゃいけないのが、リリー姉様はフィリピンのグループ企業のオーナーで、フィリピンでは絶大な権力があります。もっとすごい事が、シンガポール本社の副社長だけど役員会議で仕切ってるのが、社長ではなくてリリー姉様なんですよ」

「社長はどうなのよ?東京にいた時は、社長の前ではリリー姉様は子犬みたいに可愛かったじゃない」

「会社の経営方針、投資計画についての最終権限は社長にあります。絶対的な権限です。たとえ利益の出ないODA学園やODA真理教会でも社長がやると言えば、全力でサポートするのがODAに属する者の使命です。フィリピンのグループ企業の社員は全員がODA真理の信者で、社長のことを救世主と信じているので、社長に対する忠誠心は絶大です」

「でもですね〜。家族の中で仕切っているのはリリー姉様なんです。だって最愛の夫が自分の妹に手を出して、でもリリー姉様は妹達を愛してるから切り捨てられないし、東京には愛人が何人もいるんです。社長はリリー姉様にフィリピンで企業グループを経営させて、今度はニューヨークに進出するんで、リリー姉様を派遣して会社を設立させるんです。リリー姉様は社長のために一生懸命仕事してるのに、でもあんまり相手にされなくて、社長はナンシーちゃんやルーシーちゃんや他の女といちゃついてるんですよ。だから社長はリリー姉様に頭が上がらないんです」

 麗子がODA家族の話をした。

「でも、あたし達も社長の女なのよね〜」

「リリー姉様、ごめんなさい」


「社長はフィリピンでの滞在が多いでしょう?でも聖者様だから女遊びができないんです。社員や信者の女の子達から社長は信奉されてるから、ご寵愛を賜りたい女の子達でいっぱいなんです。でもリリー姉様がチェックした女の子達しか近づけないし、女の子達も互いに監視しあってるから、自分から社長にアプローチできないんです。もし社長とリリー姉さんの2人が一緒にいれば、会社の女の子達はまずリリー姉様を優先しています。もし社長に色目を使ったらクビになっちゃいます。社長も自分の奥さんが優先されるのを当然だと思ってます。だからリリー姉様には敬い奉らないとダメなんですよ」


「麗ちゃん、本当に大事な情報、有難う。私、シンガポールに行っても気をつけるわ」

 瑠美子が麗子の手を握り締めた。

「店の女の子達にも注意するよう厳命しとかないとね」

「私、事前に聞かなければ危なかったわ」

 ベッキーとベルが肝に銘じて言った。

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