20階到達したレン
アクセスしていただきありがとうございます。
わかりにくい部分などありましたらご連絡ください。
ブックマーク登録などしていただけると、作成の励みになります。よろしくお願いいたします。
マキと話してから、1週間でレン達は、20階層に到達しようとしていた。
「あと少しで20階達成だ」
レンは、仲間たちに鼓舞する。
20階ともなるとさすがに初心者冒険者が簡単に手が出せるほど弱い魔物は出てこない。
数もさることながら、連携などもちゃんと取ってくる。
レンは、必死な思いで20階に到達していた。
冒険者仲間はぼろぼろだ。
「この辺りでいいだろう。これ以上進んでも辛いだけだ。魔力の濃度が高ければ高いほど良いが、
こっちの身が持たない。護衛達も薬で何とかなっているが、これ以上強化は難しいしな」
魔力が多い場所の方が、魔道具の効果を最大限に発揮できるし、少しの魔力でも魔物を生成することが可能ではあるが、レン達の実力ではこれが限界といったところだった。
レンは冒険者仲間を横目に道具袋から『魔力集積の魔具』を取り出し始める。
そしてレンは、冒険者仲間に指示を出す
「20階層は、ボス階層だが10階とは構造が違うようだ。ここに魔道具を設置しよう。」
10階層は、ボスへと続く一本道しかなく、魔物も出ない特殊な空間になっていたが、
20階層は、今まで以上に広大な森林に覆われている。魔物も多く存在しているため、10階のように余裕で休憩できたりする場所はない。
今のところボスもどこにいるのか分からないといった状況だ。
それに、20階は、説明した通り休憩できたりする場所がないので、10階のように多くの冒険者がやってくる場所ではなかった。
新人冒険者にとって15階がこのダンジョンの節目となっており、それ以降は本当に効率も悪く成りたての冒険者が来るような場所ではなかった。ダンジョンコアを見たい者やゆっくり狩りをしたい人向けの場所となっていた。
冒険者仲間は、道具袋から、指示された通り『魔力集積の魔具』を各地に設置し始める。
『魔力結晶』は、まだ、設置はしない。
『魔力集積の魔具』は、魔力を集める装置であるため、本来は、魔物を弱める簡易結界の役割をしている。
過剰に設置することでスタンピードを起こすような反応を示すのだ。
「今晩は、ここで野営する。『魔力集積の魔具』の設置を怠るなよ。」
レンは、念を押すかのように仲間たちに指示をする。
一晩明けて、本格的に『魔力集積の魔具』を設置し始める。
20階の広い空間にまばらに設置し始める。『魔力集積の魔具』の効果で一時的に周囲の魔力は少なくなるが、魔力湧き出るダンジョンということもあり次第に限界を超え始める。
環境も整い始めると『魔力結晶』今度は同じように撒き始める。
『魔力集積の魔具』を中心に魔力溜まりが発生し、魔力が濃くなっていく追い打ちをかけるように『魔力結晶』からも魔力が漏れ出しさらに、魔力密度が濃くなっていく。
「これ。やばいんじゃないか?」
知らずに設置している冒険者も異常な魔力密度に当てられ我に返ったのか、危険なことを感じ取りつぶやいている。
「ちっ!薬の効果を打ち消すほどなんか。」
レンは、ぼやく。
時間が立つにつれて魔力も濃くなりそして魔物も発生し始める。
それを見ていた冒険者達は、地上に戻ろうと必死になるが、魔物に囲まれどうしようも無くなる。
異常なまでに高まる魔力を感じてなんか、元々この階にいた魔物たちも集まってくる。
レン達冒険者は、なんとか必死に魔物に立ち向かい20階の奥へ追いやられて、ボス部屋の前に到達してしまう。
「この近くに地上へ戻るポータルがあるはずだ。」
冒険者は、近くにあるはずのポータルを探し始めるが、魔物に囲まれ動けなくなっている。
それを横目にレンはポータルを見つけてそちらに向けて移動する。
「ここで、みんなとお別れだ。魔物の糧になり魔物の進化を促してくれ。」
レンはそういうと、狂戦士化する薬を地面に叩き付け割り、周囲に薬の効果を発現させる。
その匂いを吸った冒険者仲間は、我を忘れ魔物へ突撃を始める。
魔物も同様、この薬の効果で見境なく魔物だろうが、人間だろうが襲い始める。
その隙をついてレンはポータルに急いで向かい、上手く脱出することができた。
「あばよ。みんな。キワザスもさよならだ。」
20階一帯、戦闘、バトル、そして戦闘と魔物の咆哮や血吹雪など酷い惨状になる。
新緑の森で起こったように、魔物はバトルにバトルを重ね強くなり、そして、中には進化を始めるものも現れ始めた。混沌の20階層になる。
次回の投稿は、3月7日を予定しております。




