第53回 初心者講習3日目
新年あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。
3日目は、マキ、ユキとロッフェで3人で朝の準備する。
昨日のこともあったが、体力もある程度回復し帰るだけとなっていた。
朝食も済ませ、帰還する準備を進める。
「今日もがんばろう。張り切って行こう」
マキは、みんなに声をかける。
「クウィ~」
「帰るまでが遠足だからね。ははは」
お手軽の初心者講習のはずが、色々あったが充実したものだった。
マキは、オーガの魔石も手に入りホクホクだ。
3人は結束を固め、1日目とは違い、ユキもロッフェもある程度仲良くなり、連携も取れるようになっていた。1日目は、オドオドしていたロッフェも前衛で戦闘ができるようになった。
まだまだ、剣術は弱いけど、これから伸びていくでしょう。
帰りも、森の中を探検しながら、スライムやゴブリン、ワームやウルフなど2日間では見かけなかった魔物も出現し倒していく。
見慣れない魔物もロッフェは、一日目とは別人の動きを見せ、成長していた。
苦戦もせず魔物を狩りつつ、野草、薬草、素材を集め、知識を増やし2日間の総復習して帰る。
マキとユキもロッフェと上手く連携し魔物を倒していく。連携の取れたパーティとなっていた。
「それにしても、魔物が多かった。森の奥では何か起きているのかもしれない」
ナイトはフラグを立て、つぶやく
「普段は、こんなに魔物はいないのですか?」
マキは、ナイトに聞いた。
「そうだね。この研修は初心者用、そんなにいっぱい出てきては、引率のギルド講師だけでは対処できなくなる。本当は、魔物1匹に対して3人でレクチャーを受けながら、倒す事が基本の研修だったんだよ。こんなにどんどん出てきては、レクチャーどころではない。みんなが優秀で俺はよかった。他の班は、上手くさばけていたのかな。」
「そうだったのですね。ユキはてっきりこれでも少ないかと思いました。ノルマもあったし、クリアできないと何かあるのかと思っていました。」
「ノルマはあったけど、別にクリアしなくてもよかったんだよ。ハハハ。
それにしても、敵も多くて疲れた。無事に帰って来れて良かった。」
雑談する余裕もあり、パーティは、町に向かった。
帰りの森は、特に強敵も現れることなく、平和に帰れた。
森に生える薬草を採取しながら最終日を終えていく。
無事に町に着くと、3人はナイトに感謝し、ナイトも3人を称え終了となる。
講習の結果をギルドに報告し、講習で採取した依頼の品物を売り、3人で報酬を分けた。
(魔石は、マキの独り占め?だけどね)
ナイトもスタンピードの兆候を意見し、警戒を強めるのだった。
他の参加者も無事に帰還していた。昨日のオーガ事件はナイトパーティだけの話で他のパーティには全く気付いていなかった。
次回の投稿は、1月12日を予定しております。