2人の初仕事のおつかい
マキとユキ二人でギルドに来ている
「マキちゃんどんな依頼うけようか?うちの親は外に行っちゃだめっていうから、なにか町の中でできる依頼さがそう?」
ユキが言って、依頼のボードを見ている
ギルド内の依頼のボードには、いっぱい色んな依頼が貼ってある。
人探し、薬草採取、鉱石採取、魔物の素材、魔物の討伐と多岐にわたる。
マキとユキは、依頼を探している。
「ユキちゃん、これなんかどう?マナポーションのお届けだって、町の外れのお家に運ぶみたいだよ。
報酬も銀貨5枚(500円)ぐらいだって」
「ユキは、歩きたくない。他にないの?」
「いやいや、歩こうよ。他に町の中でできるのは、下水掃除ぐらいだよ。それやる?」
「無理無理ムリ。わかったよ。宅配やりますよ。マキ様やらせていただきます。」
しぶしぶやることに決まったようだ。
依頼の紙をギルド職員に手渡し、お届けする中級のマナポーションを10本受け取る。
「ユキ、ほらいくよ。がんばろ」
「はぁ~いぃ」
やる気のない返事だが、二人で一緒に地図にある家に向かった。
マキは、町には住んでいるが、店番やらで町の中を歩き回ったりしたことがあまりない。
今回も足を運んだことのない場所なので、興味深々。
見たことも無い景色などのんびり歩いて町を探索していく。
5分もただずに、ユキは駄々をこねるが、そこは何とか頑張ってマキが導いていく。
色々寄り道したり、道を間違ったりと苦戦をしつつも目的の場所にたどりついた。
ドアをコンコンと叩く。
しばらくするとドアが開いた。
「ギルドの依頼できました!」
中から、青年が出てきた。
「師匠が欲しかったマナポーションですね。ありがとうございます。」
と言いながら、青年が出てきた。
「あ!レンさん?」
住んでいたのレンだったようだった。
「マキちゃん久しぶりだね。マナポーションありがとう。」
ユキそっちのけで仲良く話している。
ユキはつまんなそうだった。
「マキちゃん、紹介してよ。どういうことなの?」
「ごめんごめん、うちの店に錬金術の材料を買いに来てくれたレンさん。
外に出てモンスターに襲われた時も助けてもらっちゃって、仲良くさせてもらってます」
マキは、説明する。
「マキちゃんのお友達?」
「ユキです。マキちゃんとは幼馴染でよく遊んでるの」
ユキは、ご挨拶を済ませた。
「そういえば、こんなにマナポーション何に使うんですか?」
マキは、聞いてみる。
「錬金術でも魔力を大量に使うんだ。まだまだ、合成で性能の良いマナポーションを作ることができないから、どうしても
道具屋とかギルド経由で買ったりしているんだ。修行するにもお金がかかる。魔力は使えば使うだけ、成長するみたいなんだ。」
レンは、困った顔で話す。
世間話をしつつ、マナポーションを渡し、個数などちゃんとあるか確認し
レンは納得した感じで、受取書にサインをする。
「あ!ついでに、このポーションをギルドに収めてきてくれないかな?臨時の依頼書いておくからさ」
とレンがいうと、受取書の備考欄に依頼内容を書く。
「ユキが責任もってお届けしますね。ふふふ」
さっきまでしぶしぶだったのに、追加報酬が増えると思って元気になったようだった。
新しく、ポーションを10個受け取るとギルドに戻った。
帰りの道中も色々町を見て回った。
もう少しギルドというところで
「ユキ、こんなところにいたのか。」
年齢はユキと同じぐらいの生意気なガキと護衛らしき人と数名一緒にいた。
「ユキちゃん、こいつしつこいね。…」
マキは、いう。
「ユキが、かわいくてきれいなのは、しょうがないけど、あなたは嫌いなの。」
ユキは、一蹴する。
「照れ隠し、照れ隠し」
謎のガキは、話になっていない。
しつこく、付きまとうからファイアーボールを一発お見舞いしてやるが、こたえていない。
「当たらないじゃない。クスクス」
ガキは、笑いだす。
「当ててもいいのね。」
ユキは、むきになり、もう一度ファイアーボールを打ち込む。
当たりそうになったら、今度は護衛の人が盾で受ける。
「あぶないな。護衛の人が守ってくれなかったら、危なかった。」
ガキは、言うが、笑っていた。
もう一度やっても良いが、護衛の人がかわいそうに思えてきた。
「マキちゃんごめんね。先に帰るね」
もう一度、ファイアーボールを放ち、その隙に逃げ帰る。
「あれ?いない…。またかー」
ガキは、見失うとあきらめて帰って行った。
仕方なく、その日は一人でギルドへ報告した。
随時依頼分の報酬と合わせて、銀貨10枚(1000円)となり、子供のお小遣い程度稼げていた。
ユキに今度半分渡さないとね。
次回の投稿は、11月24日を予定しております。




