親友の登場
10話まで続きました。
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しばらくして
「ニウテと素材集めに行ってくる」
兄は、いうと、幼馴染のニウテと一緒にダンジョンへ資材集めに出かけていた。
兄が定期的にダンジョンに行くのは知っていたから全然気にもとめていなかった。
マキは、いつもの店番をしつつ普段通り生活していた。
お店にマキの幼馴染ユキがやってきた。
「マキちゃん?店番?」
見ればわかるでしょ?と思いながらも
「そうだよ。店番しながら、訓練してるの!」
店に誰もいないときは、片手間に魔石を合成しているようだった。
「そういえば、マキちゃん。どんな祝福受けたの?一緒に冒険者やろうって」
ユキは、近所の親友で学校にも一緒に通っていた仲
教えていいものか悩んだが、信頼する友達だ。
「魔石師って職業になったんだ。まだ、何ができるかわかってなくて、でもこの間、
お兄ちゃんと森に素材集めにいったんだ。」
「魔石師?知らないね。使えるの?」
ユキは、直球を投げる。
マキは、傷付きながらも
「まだまだ、勉強中なんだ。調べたら、魔法も少し使えるみたいだし、錬金術師みたいに合成もできるみたいだよ。
ほら、これが魔石を合成したものだよ。上位ランクの魔石に合成できるの高く売れるのよ。ふっふっふ。」
「魔法も訓練したいんだけど、近くに魔法を使える人がいなくて、どうやっていいのか困っているの。あっ!そういえば、ユキちゃんは、
魔導士じゃなかったっけ?近くにいるじゃん。わーい。魔法教えてよ。お願いお願い。」
マキの祝福前に、ユキの方が祝福を受けていたことをすっかり忘れていた。
「しょーがないな。マキはいったら聞かないからな。まっ!遊びたかったし、ユキも練習したいからいいよ。
いつもの遊び場に行こう」
するとすかさず、マキは
「お父さん、お店よろしくね。ユキちゃんと遊んでくる」
結構自分勝手なマキ、興味がわいてしまったからしょうがない。
店番をお父さんに押し付け、家を後にする。
危ないことはできないから、町の端のいつもの遊び場に向かう。
ここは、ほとんど人が来ない二人だけの遊び場
「マキちゃん、魔法を使いたいのかな?」
最近覚えたばかりなのにさっそく偉そうに、ユキは言う。
「はい!先生お願いします。」
「まずは、魔力を感じるところから、スキルを使うとき魔力を感じるでしょう?
それを手に集めてみて」
「はい!先生。」
マキは、すでに魔力感知、魔力操作を覚えていたので、造作もなく手のひらに魔力を集めて見せた。体内の魔力は操作できるようだった。
純粋な魔力の塊が手のひらにあるとなんとなく陽炎のように空気がゆらぎ魔力が溜まっている場所とそうでない場所で影のような線ができる。
「先生。こんな感じなのでしょうか?」
ユキは、少し苦戦するかと思っていたのにあっさりできてしまったことに、少しイラっと来ていた。
「ユキなんかすごい苦労したのに。もう!なんで一回でできちゃうわけ??」
続けて
「それができるなら、次のステップね。今度はその魔力を…そうだな。ここは森だから、水にしよう。
水のイメージを与えてみて」
「はい。先生」
「水、水、水」
手のひらの魔力にイメージを乗せていく。すると手のひらに水玉が出来上がる。
「先生。できた!!ばしゃーん」
できて、気を緩めた瞬間。水玉は崩壊し、水が足元に落ちた。
「クスクス。マキちゃん失敗!失敗!」
ちょっと機嫌が戻った
「ふっふっふ。マキちゃん、油断しちゃだめよ。」
「イメージと集中力よ。マキちゃんイメージはうまくいったみたいだけど、集中力がないのね。クスクス」
「ユキちゃんひどい。もっとすごいの次こそは」
と言いながらも、性格は理解しているのでそこまで嫌ではない。ただ、失敗したことに対して悲しんでした。
「うぬぬ、水、水、水」
集中して、同じように手のひらに魔力を込めて、イメージを乗せていく。
今度は、うまくいったようだった。
「できた、できた!ユキちゃん見て見て!」
そういうと、きれいな水玉が手の上にある。手を動かすと合わせてついてくるようだった。
「マキちゃん。器用ね。ユキはできるようになるまで3日はかかったのにな」
ちょっと泣きながら、ユキはいった。
そんなのを見ながらマキは、いたずら。
「えい!」
水玉をユキに投げる。
「ばしゃーん」
ユキに当たり、水浸し。
「きゃ!マキ、やったな!」
むきになった、さすが魔術師というべきか、ユキは両手に水玉をすぐに作り反撃をする。
そんな二人は、無邪気に水玉合戦で遊び。魔法の基礎を反復練習するのだった。
こうして、マキは魔法を覚え使えるようになっていった。
その夜、びしょぬれで帰った二人は、両親に怒られ、風邪をひいたのだった。くしゅん(1週間ほど寝込んだ)
次回の投稿は、11月10日を予定しております。




