-----箸休め62品目 ゴロンニャと座布団2
ゴロンニャが動くと一緒に動き回る座布団。
異世界の不思議な感じで動いてるのかなと思ってたんだけど、ゴロンニャも日本の技術だと勘違いしていたみたい。
いったいどうなっているのやら。
「それなら座布団に聞いてみると良いのにゃ」
え?座布団に聞く?何を言ってるの?
と思ったらゴロンニャが座布団に顔をうずめたんだ。そしてうんうん言いながら座布団ごと首を縦に動かしてうなずいてるよ。
「聞いてみたのにゃ。座布団も何で動いてるかわからないって言ってたのにゃ」
え?座布団と会話できるの?
「できるのにゃ。タクちゃんも聞いてみると良いのにゃ」
え?そんなのできるわけないでしょ。
あれ?もしかして自分もできちゃうの?
異世界ってそういうのあるもんね。じゃあゴロンニャみたいに座布団に顔をうずめて・・・・・・
・・・・・・当たり前のように何も聞こえないよ。座布団はピクリとも動いてないよ。
何これゴロゴロと転がった時と同じように恥ずかしい・・・・・・わけじゃない。
座布団からゴロンニャのぬくもりと良い匂いが伝わってきて幸せな気分。
いやね、こればっかりは仕方がないよね。
「なんだか長いのにゃ。そんなに話し込んでいるのかにゃ?」
あっ。ちょっと時間が経ちすぎてたみたい。
いやいや何も聞こえなかったよ。聞こえるかと思ってずっと頑張ってたんだけどね。ははは。
「座布団だけずるいのにゃ。ゴロンニャもタクちゃんと話すのにゃ」
って言ってゴロンニャが飛び掛かってきたかと思うと、顔にさっきよりも凄く柔らかくて良い匂いが。え?いまどうなってるの?
「タクちゃん聞こえるかにゃ?もっと顔をくっつけるのにゃー」
って顔に感じるむにむにがもっとくっついてきて。
座布団で満足していてごめんなさい。本物が一番です。
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