-----箸休め56品目 パーティーグッズ6
みんなから譲られて、あんたが大将になったティーナ。
そして、残りのみんなで本日の主役を決める戦いが今始まろうとしてい・・・・・・ないからね。
「にゃ?今から誰が本日の主役か争って決めるしかないのにゃ」
ダメだからね。仲良く飲まなきゃいけません。
もしも戦うのなら、もうお酒は出さないからね。
「そ・・・それだけは勘弁して欲しいのにゃ」
とゴロンニャだけでなくみんなおとなしくなったよ。やっぱり仲良く飲まないとね。
一方で、ティーナだけは【あんたが大将って書いてあるタスキ】をかけて余裕そうな表情で離れたところでお酒を飲んでるよ。
ティーナだってそのタスキを手に入れるために戦おうとしてたのにね。
それで乾きの杯のメンバー5人はいつの間にか【本日の主役って書いてあるタスキ】を床に置いて、みんなでそれを取り囲んでいたんだ。
うーんうーんと腕を組んで悩みながらね。みんな同じポーズになってる。仲が良いねえ。
そしたら急にみんなの輪の上に大きな豆電球が光ったみたいなエフェクトが出てきてピコーンって音がしたんだよね。
え?何それ。魔法なの?めちゃめちゃ漫画みたいな表現なんだけど。
自分はそれに驚いてたけど、みんなは何事もなかったかのようにこっちにやってきたよ。
「これはタクちゃんに渡すことに決めたのにゃ。美味しいお酒とおつまみを出してくるタクちゃんが一番の主役なのにゃ。みんなも同じ意見なのにゃ」
そういってゴロンニャからタスキを首にかけられてさ。
みんなはぱちぱちと拍手してるし、どこからか表彰式みたいな音楽が流れてきてるよ。
さっきからこのおかしな表現はどういうことなのかな。
『特別サービスですよー』
ってサクラミがやってたんかい。
異世界だとこういうことも起きるのかと思っちゃったよ。
サクラミが作ったこの飲み部屋だから、ちょっとおかしな表現みたいなこともできてたんだね。
楽しく飲める演出だよね。そうか。パーティーグッズもそういうものなのかな。
これでみんなと仲良く楽しく飲めそうだなと思ったら、ティーナがのっしのっしとやってきたんだよね。
「わっはっはっはっは。ようやく決まったか。まさかタクノミがそれを手に入れるとは思わなかったぞ。さあ、お互いのタスキをかけて存分に戦おうじゃないか」
いやいや。なんでやる気まんまんになってるのさ。ティーナも戦おうとするならお酒をもう持ってこないからね。
タスキがチャンピオンベルトみたいになるどころか、統一王座を決めるみたいになっちゃってるよ。
評価、ブックマーク、感想、レビューなんでもすべて嬉しいです。
めちゃめちゃめちゃめちゃ嬉しいです。
読んでいただけるだけでうれしょんするほど喜びますが、反応していただけるのは最大のご褒美です。




