-----箸休め53品目 パーティーグッズ3
ちょっと浮かれて買ってきたパーティーグッズ。
それを見たみんなが戦いに関するパーティーのためのグッズだと勘違い。
そんなことないよって説明したんだけど、【あんたが大将って書いてあるタスキ】をみんなが欲しがって一触即発の危険な状態になっちゃった。
そんなんじゃないからさ。みんな待って待って。
大将は戦う仲間の中で一番偉い人って説明したけど、このタスキはちょっと違う意味があるからさ。
「にゃ?違う意味ってなんなのにゃ?」
おお。ゴロンニャがそうやって聞いてくれて、他のみんなも戦う姿勢をやめて話に耳を傾けてくれるようになったよ。自分が持ってきたこんなのでみんなが戦うのは良くないからね。
たしかに大将ってのは戦う仲間の中で一番偉い人って意味があるんだけどね。
でもこれはちょっと面白い感じにしたっていうか、なんて言ったら良いんだろう。
きちんとした偉い人とかじゃなくて、飲み会の席でちょっと面白がるというかなんというか。
「じゃあ一番偉いのは嘘なのかにゃ?」
いやいや、嘘ってわけじゃないんだけどね。
ちゃんと偉いことは偉いんだけど、かしこまった偉さじゃなくてさ。
一番偉い人なんだけど、ちょっと偉い感じに扱わないというか、ちょっと間抜けな感じで見てるというか、ちょっと大したことないって思うというか、ちょっとね。
「じゃあティーナに譲るのにゃ」
「そうでござるな。ティーナのためのタスキでござる」
「ティーナが選ばれるのに何の不満もないわ」
「悪魔的にティーナの装備品だよね」
「なるほど納得ですわ。ギルドさんなんて役職のティーナこそあんたが大将ですわ」
みんな争わずに済みそうなのは良かった。ズィ姫はちょっと直接的すぎる気がするけどね。
良かった。良かった・・・・・・でも
ティーナの反応が怖いなあ。怒ったりしないかな。
と思ったら
「わっはっはっはっは。そうかそうか。じゃあアタシがこれをもらっちまうぞ」
って肩から誇らしげにタスキをかけたんだよね。
みんな仲良く過ごせそうで良かった良かった。
と思ったら
「おいタクノミ。そういうのわかったうえでアタシにかけるためにこれを選んだってことか?」
なんてティーナがにらみをきかせて肩を組んできてさ。
やっぱりそのへんを気にしてたんだね。この後がちょっと怖いよ・・・
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