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2話、父さん、俺食べきったぞ?


3人が楽しく食べている横で俺は、勝負に勝つため、無言で食べていた。


正直、最後の方はお腹が苦しかった。


どのぐらい時間が立っただろうか。


俺は、あともう少しで食べ終わろうというところまで来ていた。


食べている横で父はなにやら焦り始めた。


父、「おっぉい、こいつ食べ切りそうだぞ?」


俺、「言ったろ?今日はお腹が空いてるから食べられるって。


母、「お父さん、もうやめたら?

そんな変な賭けなんて。」


父、「いやまだわからんぞ?最後の最後で食べれなくなるかもしれないしな。」


と父は、強がって見せた。


そんなことしているうちに俺は、とうとう食べ切ってしまった。


まだ、デザートが残っているがそんなのは余裕で食べることができた。


俺、「父さん、食べ切ったぞ?さあつぎはデザートだな。チョコケーキでも食べるか。」


父、「なあ純平、あんまり無理はするなよ。あとで気持ち悪くなって吐かれても困るしな。」


と言っているが俺は、チョコケーキを食べる気満々だ。


これは、意地ではなくて本当に食べたかったしな。


焦っている父を放っておいて俺は、チョコケーキを撮りに行った。


匂いにつられて俺は、二つも皿に乗せ席に戻った。


3人は、固まった表情で俺を見つめていた。


まさか俺がデザートまで食べるなんて思っていなかったのだろう。


俺は、美味しく、二つのチョコケーキを平らげた。


俺は、3人に向かってドヤ顔をした。


俺、「ああ、おいしかったあ。」


正直もうお腹が苦しくて動けなかった。


父は驚き「たっ食べた。純平が食べた。」と、まるで某アルプスのアニメに出てくる女の子が車椅子から立って歩いた時のように言った。


母、「ほらみなさいよ。いったじゃない。変な賭けは辞めなさいって。」


父、「いや、だってまさか食べるなんて思わなかったんだって。」


父は俺から目を逸らす。


とそこで今までなにも喋らなかった妹が「お兄ちゃん、食べたんだ。全部。珍しいね。しかもデザートまで。それに2個も。」と言った。


俺、「優美、兄ちゃんがんばったぞ。褒めてくれ。」


優美、「え?何言ってるの?そんなん当たり前じゃない。自分で取ってきた料理なんだから食べられなくてどうするの?」


妹に言われた俺ははっと我に帰った。


そっそうだよな。


俺はなにをしていたんだ?


こんな美味しい料理をろくに味わいもせず食べて。


料理の神様、すんませんでした。


と思ったが、勝ちは勝ちだ。


約束は守ってもらわなければ。


俺、「なあ、食べ切ったし買ってくれるよな。」


父、「あっあー。やっ約束だしな。あはははは。」


父の顔から笑顔が消えた。


母、「ねえ純平、本当に買ってくれるって思ってたの?冗談に決まってるじゃない。それに、優美の言う通り取ってきた料理を全部食べるなんて当たり前のことよ。」


と勝ったはずの俺が負けた気分になってきた。


母、「お父さんもそんなん買わなくて良いわよ。そんなに欲しいなら自分でお金貯めて買えばいいんだから。」


父、「でっでも約束したし。」


母、「じゃあお父さんが自分で買うならいいわよ。」

俺は言い返そうと思ったが母の言うことが正論すぎてなにもいえなかった。


俺、「父さん、もういいよ。俺自分で買うよ。なんかごめんな。」


父、「いや俺もごめん。いや、やっぱ買ってや…」と言おうとしたとき、母が、「もう買わなくて良いわよ。勝負はおしまい。わかった?二人とも。」


俺と父は同時に「はい」といった。


結果、買ってもらうことができなかった俺は、なんだか納得がいかなかったが母の言うことには逆らえなかった。


いったいあの時間はなんだったんだ?


なんか、食べた気がしねえし、疲れた。


俺は、そんなもやもやした気持ちのまま帰路についた。


とこうして小説をかいている今もパイナップルウォッチを変えていない。


はあ、いつになったら俺はパイナップルウォッチを手に入れられるのだろうか。

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