1004話 interlude SS「魔王の誕生日」
「ここを・・・」
「こうして・・・」
「角をつけて・・・」
「!」
勇者「完成だ!」
勇者「8分の1スケール魔王たんフィギュア!完全塗装ver.!」
勇者「これでいつでもどこでも魔王たんを愛でられる!」
勇者「ハァハァ…我ながらいい出来だ…魔王たん、魔王たんは人形になっても可愛いね///」
勇者「キ…キスを…」
勇者「ん…」チュ
ガチャ
魔王「勇者、おるか。来月の魔王城ビンゴ大会の景品予算なんだが……」
勇者「!?」
魔王「変態」バタン
勇者「まってー!」
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魔王「・・・・・・」
勇者「(まだ怒ってる)」
魔王「・・・・」プイッ
勇者「魔王、機嫌を直しておくれよ」
魔王「別に。特にありません」
勇者「うぅ…」
魔王「まあ許してやらんでもない、ただし」
勇者「うんうん、言うてみ言うてみ」
魔王「ゆ・・・」
勇者「ん?」
魔王「勇者の…人形も……」
勇者「人形?フィギュアのことか」
魔王「おそろいで作って欲しい」プイッ
勇者「まおおおおううう!!!!!!」
魔王「よ、よせ!寄るな!ええい鬱陶しい!」
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勇者「できたよ」
魔王「はや」
勇者「ジャン!」
魔王「花束…?」
勇者「誕生日おめでとう、魔王」
魔王「!!」
魔王「知ってたのか」
勇者「毎年戦争で何だかんだ誕生日祝いもやってなかったんだろ」
魔王「あ、ああ…久しぶりだよ、おめでとうなんて言われたの」
勇者「ふふ、おめでと。はいこれ、プレゼントの魔王フィギィアと勇者フィギュア」
魔王「ありがとう、嬉しい、本当に嬉しいよ」
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勇者「そういえば魔王たんって今年で何歳なの?」
魔王「ふふっ、今年で513歳だよ」
勇者「え?」
魔王「え?」
勇者「あ…あはは、冗談が上手いな魔王はwwwえ、五百?513歳?へぇー…そう」
魔王「(え?)」
勇者「え?ロリババア?」
魔王「え?」
勇者「俺年下じゃないと…いや…でも…」ブツブツ
魔王「!?」
魔王「も・・・・・もちろん冗談じゃwwwほんとは13、13歳じゃwww」
勇者「ですよねーwww」パァァ
魔王「もちのろんよwwwwがっはっはwwww」ウルウル
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魔王「勇者・・・はぁ」
魔王「やはり若い方が、むしろ若くなければダメか」
魔王「それも当然じゃな…男児なんだから…」
魔王「(もしかしたら…もうダメかもしれんな)」
魔王「ふふ、花束か、ご丁寧にレベル50ダンジョンの最奥層だけに咲く薔薇を集めおって」
魔王「こんなにたくさん…数え切れん。一体何百本あるんだ」
魔王「フィギュアもまたえらく上手いな」
魔王「ん…後ろに何か彫ってある?」
「魔王、513歳誕生日おめでとう」
魔王「知ってるじゃねーか!!!!!」バシン
魔王「薔薇もご丁寧に513本あるし…」
魔王「くそ…あのクソ野郎、からかって遊びおって」
魔王「くく…ふふふふ」ゴロゴロ