表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
46/90

第43話 ひと肌脱ぎます!①

 挿絵(By みてみん)

しのぶがハメられます

加古医師のおかげで、坂巻にかけられていたまやかしの外法の効果は消えた。しかし、毒島が曽根崎を騙した魔導師という確証は得られなかった。


天衣社総務課長、毒島。


異世界ガルガトルから来た転移者の魔導師、エドガー。


この二者が同一人物だった場合、俺は毒島を一人にし、ナターリャを呼ぶ。できれば曽根崎の前に連れていきたいところだ。


それで転移者の送還は2人目となる。


目標は5人だが…女神自身が転移者1人を探し出すのに、どれほどの力を使うのだろう。


俺を男にし、周囲の記憶をすり替える…それだけの力を温存するための人数が5人。

本当にそうなんだろうか。今まで見せた数々の女神の力は、どの程度だったのか…


女神ナターリャが何を考えているのか、真の目的は謎のままだ。



「…東雲?」等々力の顔が目の前にあった。


「ぬわっ!」

俺は驚いてのけぞった。


「あぁ!すまん!せ、セクハラじゃないからな!?」

こんな事でセクハラになるのか。


「あ、いえ。考え事してました。すいません」


「いや、いいんだ。…大丈夫か?頭を打ったんだから、調子が悪いならすぐ病院で検査を受けてくれよ」等々力は心配そうな顔をしている。


「大丈夫です。あ、そういえば明日は作田さんと営業ですね」


「ああ、そうだな。サクさんと組んで行ってもらう。先方はサクさんがずっと対応している老舗だから、天衣社の訪問日もそろそろ近いし、リハビリのつもりで頼む」


「はい」


毒島の事も気になるが、まだこの部署内の転移者も把握できていない。作田と2人で営業に行けば、また何か分かるだろう。



翌日。


俺は作田と営業に出る…はずだったが、急遽栗田と営業に行く事になった。

まぁ、目的は達せるので構わない。女神フォンの反応は無し。栗田はこの世界の住人だ。それよりも…


「すんません、しのぶさん」


「仕方ないよ。先方は女性の意見を聞きたいんでしょ。田野島さんの方が適任だけど、課長命令ならね…」


栗田の今回の営業先は食品関係の大手で、作田と行くはずだった企業よりも規模が大きいため、より天衣社に近いということで…等々力は俺を指名したようだ。


「女性の意見、ね…」

俺で本当に大丈夫だろうか…



「国枝食品、企画課の林田です」


「栗田の同期の東雲と申します」


林田は差し出した名刺を俺の名刺の下に素早く潜り込ませた。大企業のそれなりのポストの人間がこれをやるのは珍しい。


「恐縮です。頂戴いたします」


営業は、訪問約束までが前哨戦、名刺交換がゴングだ。ここから戦いが始まる。


いかにして自分と商品を相手に売り込むか…ありとあらゆる要素を駆使して相手に「うん」と言わせる。そこが営業の面白いところだ。


「さっそくですが、私なんかで良かったのでしょうか…女性の意見なんて…」


「意見?いやぁ、お手伝い頂く立ち場ですし、もうどなたでも有り難いです。しかし、いやぁ、栗田さんには聞いてましたが…東雲さんは美人でいらっしゃる…いやぁ…なんというか、こんな美人にお願いするのも、いやぁ…」

何回いやぁって言うんだよ。


「お世辞でも、ありがとうございます。栗田がお世話になっている御社のお願いでしたら、なんでもお引き受けしますよ!」


「いやぁ!本当ですか!それは助かります!では…」


林田は俺に衣装を手渡した。


「いやぁ、助かります!ウチの女子社員が急遽長期休暇に入ってしまって!イベント会社も派遣会社も急過ぎてダメ!いやぁ、私がそれを着ようと思ったくらいです!いやぁ、ありがとうございます!東雲さんは救世主だ!」


「は?」


栗田の方を見た。栗田は舌を出してウィンクした。


はめられた…!


手渡された衣装は、ノースリーブ、ミニスカートの…


キャンペーンガール衣装だった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ