69・奇跡と不思議な世界
結論から言うと、『奇跡』であった。
私は打ち所がよく、生えていた草がクッション代りになっており生きていた。それに近くに人がおり、すぐに救急車を呼んでくれたことも助かる結果となった。
私が運ばれた病院は『國矢部小児緊急センター』であった。しかし、私は意識不明の重体で、目を覚ますことがなかったのでそんなことは知らないでいた。
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気が付くと私は綺麗なお花畑と噴水がある屋敷の庭で寝ていた。私は起き上がり、周りを見渡す。黒い影が数体いて、目的もなく歩いていた。
(ああ・・・。死後の世界ってこんな感じなのか。)
死後の世界。何もかも忘れて楽しく過ごしたいのに、頭の中で大神くんに振られた哀しみや、いじめられていた怒りなどが胸の中で渦を巻き、忘れられないでいた。
とても苦しかった。てっきりこの世界では痛さや苦しさはないかと思っていた。
しかし今、私は魂だけの存在!(だと思う。)そう思うと何でも出来そうな気がした。
私は目を閉じ思い出す。
(そう。10歳くらいの自分。その時が何も考えなくて一番楽しかったな・・・・。私はその歳に戻りたい!)
そう強く思ったときであった。私は17歳の私の胸辺りから白い光が出てきて、白いワンピースを着た10歳にならないくらいの私が出てきた。そして、意識はその10歳にならないくらいの私にあった。
私は告白の時の哀しさを17歳の私に置いてきた。17歳の私はその場で座り込み、両手で顔を隠して泣き出した。その光景を私は眺めており、そしてその場を後にした。
しかし私には誤算があったのだ。それは、置いてきたのは哀しさだけであり、いじめの時の怒りなどはまだ私の胸の中に入っていた。
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私は屋敷に入った。ここでは、動物の耳や尻尾のある住人が暮らしていた。
何故か私の頭の中には211号室が私の部屋と認識していたのだった。
エレベーターに乗り2階に上がった。そしてエレベーターから降りたときにそれは起きてしまった。
ここの廊下が何となくだが、高校の廊下に似ていたのだ。
「あ・・・ああ・・・・・ああ・・・・。」
私の頭の中でいじめの時の記憶が蘇る。
「うああああ!!!」
私は誰かが忘れて置いてある箒を手に取り暴れだした。そして、壁や窓ガラスなどに手当たり次第当てていく。
「何をしているの?止めなさい!」
私はメイド長の雲木や他数名のメイドに取り押さえられた。
「ああああああ!!ああああああ!!」
取り押さえられた私は暴れだそうと手足をバタバタさせてメイド達を振り払おうとする。
私の力はとても強かった。今にもメイド達を振り払いまた暴れだしそうだった。
誰もが私に手を焼いていたその時。
「みみゃあー!」
と猫の鳴き声が聴こえてきて、どこからか黒い猫が走って現れた。よく見るとその黒猫はミィちゃんで、体は半透明であった。
ミィちゃんは私の前まで来ると、ジャンプをして私の胸の前で消えた。すると、不思議なことに私の頭から猫の耳が生え、お尻には尻尾が生えたのだ。ミィちゃんが私の中に入ってきて、私の嫌な気持ちを取り除いてくれたのだ。
しかし、私が暴れていた事実はあったので、私は白いワンピースから危険度を上げられ、赤いワンピースに変更されてしまった。
私は"恵聖"の時の記憶は殆ど忘れて、この不思議な屋敷での生活が始まった。
私は猫だと思う。名前もある!
そう、私の名前は・・・・・・・・ミケだ!
立派な黒猫である。
そう、私は"ミィちゃん"の"ミ"と"恵聖"の"ケ"を合わせて『ミケ』と名乗り、この屋敷で生活を始めたのだ。
ご愛読ありがとうございました。
次回は番外編を予定しております。
そちらの方もよろしくお願いします。




