56・私の友達と魔法少女
「あっ!緋美ちゃん、初陽!」
私は久々の友達に会えてとても嬉しかった。
「おーっす!ケイ!元気にしていたか?って元気とかそういうのはなんか変だね。」
オレンジ色で短髪の17歳くらいの女性、親友の初陽は笑いながら言う。
「そんなことないよ!初陽も元気だった?」
私は初陽に問いかけたが、見ればすぐわかるということを言ったあとに思うのだった。
「あの・・・・ケー・・・ちゃん。私、私・・・・。」
紺色の髪が背中まであり、眼鏡をかけている17歳の女性、緋美は友達になったばかりだったけど、少ししか話したことがないからか、たぶん『私が遊びに来てもいいのだろうか?』とでも思っているのだと思う。
「緋美ちゃんも久しぶり!ようこそ!私の部屋へ!」
私は笑顔で緋美ちゃんを歓迎した。
「なーにおどおどしてるの?大丈夫!ケイはきっと大歓迎しているよ?」
初陽がポン!と軽く緋美ちゃんの背中を叩く。そして、緋美ちゃんは『ありがとう。』と小さな声で言い、少しだけ笑顔になった。
「あの・・・・・ケーちゃん。」
勇気を振り絞ったように緋美ちゃんは少し大きな声を出す。
「わっ!びっくりした!どうしたの?」
私はいきなりのことだったので目を真ん丸にした。
「実は、これを持ってきたんだ。これ、あげる。」
そう言って取り出したのは『魔法少女アイドル@スリー』のフィギュアであった!
「わぁー!アイドル@スリーだ!ありがとう。」
私はとても喜んだ。
「あちゃー!私は何も持ってきてないや!それ、確か魔法少女のやつだよね?」
初陽は緋美ちゃんにフィギュアを指差しきいていた。
しかし、よく見ると魔法少女が5人いるフィギュアであった。
『魔法少女アイドル@スリー』といえば、赤のケミー、青のミルク、黄色のミミカである。その三人は知っているのだが、それ以外にも白とピンクの魔法少女のフィギュアもあったのだ。
「そうだよ!『魔法少女アイドル@スリーα(アルファー)』のフィギュアだよ。」
「ええっ!?アルファー?」
私は驚いてしまった。何故なら、私は知っているのはアイドル@スリーだったのだ。
「へぇー!アイドル@スリーαっていうのか。そういえば、ケイも好きだったもんな!」
そういいながら初陽はマジマジとフィギュアを見ていた。
緋美ちゃんの話によると、アイドル@スリーの続編で、新たに2人、白のミャシーとピンクのマツリコという魔法少女が増えたらしい。
「知らなかった。今はそうなっているんだね。」
私はとても感心した。
「あの、このフィギュアはどこに置こうかしら?」
緋美ちゃんは両手にフィギュアを持ち周りをキョロキョロを見回した。
「じゃあ、そこにあるテーブルに置いてほしいな。」
私はテーブルを指差し言う。
「おっ!ここにテーブルがあるじゃん!ここに置こうよ!」
私が発言してから少しして初陽がテーブルを見つけた。
「うん。じゃあ、ここに置くね。」
緋美ちゃんがフィギュアを丁寧に置いていく。
「ねぇ、今は誰が人気なの?まだミルクちゃんなの?」
私はフィギュアを丁寧に置いていく緋美ちゃんに聞いた。
「たくさんいるなぁ。ねぇ、この中でどの子が人気なの?」
初陽も気になったのか緋美ちゃんに聞いていた。
「愛はハート色の桃色!ピンクマジカル、マツリコ!だよ。」
「あっははは!そんな台詞もあるのかー!」
初陽がお腹を抱えて笑っていた。
そう、魔法少女には決め台詞がある。
敵の悪行は今すぐ止まれの赤!レッドマジカル、ケミー!
正義の心は未来に進めの青!ブルーマジカル、ミルク!
おっとっと、転んじゃった、テヘ!足元注意しようねの黄色!イエローマジカル、ミミカ!
漆黒の悪を浄化の白!ホワイトマジカル、ミャシー!
愛はハート色の桃色!ピンクマジカル、マツリコ!
が今の"魔法少女アイドル@スリーα"らしい。
ー(幕間)ー
しばらくは魔法少女の話で盛り上がっていたのだが、話が終わったあとの沈黙が続いていた。
「グスッ!」
突然に泣き出す緋美ちゃん。
「おい、どうしたんだよ?」
「そうだよ、いきなり泣いてどうしたの?」
私と初陽は緋美ちゃんがいきなり泣き出すから心配するのであった。




